映画レビュー 香港映画界が久々に生み出したスプラッター系バイオレンス・ホラー『ドリーム・ホーム』



香港映画界が久々に生み出したスプラッター系バイオレンス・ホラーで、監督はパン・ホーチョン。
金融機関勤務のごく普通のOLチェン(ジョシー・ホー)は、超高級高層マンション「ビクトリアNo.1」に住みたい…という夢を抱いている。そんな彼女がある夜、このマンションに侵入し、警備員をはじめ、住民たちを次々と殺害していく。なぜ彼女が凄惨を極めた猟奇的殺人をやらかすようになったのか?!というお話。
最大の見せ場は、なんと言っても猟奇的な殺人シーン。とにかく観る者に血生臭さを存分に味わわせ、数々の残酷描写は観る者に多大な衝撃を与えること間違いなし!!中には思わず目を覆いたくなるようなグロテスクシーンも!!これにエロス要素も加味されているのだからここまで来たら悪趣味映画のレッテルを貼られても良いほど!!腸は飛び出るし、性行為をしている男を背後から何度も突き刺した上に男生殖器までもチョン斬ってしまうし、全裸女の口の中に木の板は突き刺さっているし…といった徹底された残酷バイオレンスは、観る者の目と脳に焼きついて忘れられないことだろう…。さらにコレが実話に基づいているときたものだから、より一層驚愕させられてしまう…。
でも、本作は単に残酷さやグロテスク、スプラッターを見せつけたいだけではないのだ!!香港の地価の高騰、政府と地上げ屋の結託…といった香港社会の不条理な一面が根底にあり、彼女の猟奇的殺人を通してコレを強く訴えかけているのだ!!
レビュアー:佐々木 貴之
5月28日(土)、シアターN渋谷・名古屋シネマスコーレにて公開
出演 
ジョシー・ホー
イーソン・チャン
デレク・ツァン、ローレンス・チョウ、ジュノ・マック、ミシェル・イェ、他
スタッフ
原案、プロデュース、監督:パン・ホーチョン
脚本:パン・ホーチョン/デレク・ツァン/ジミー・ワン
プロデューサー:コンロイ・チャン/ジョシー・ホー/スービー・リャン
制作:Making Film  配給・宣伝:ユナイテッド エンタテインメント
2010年/香港/96分/カラー/HD 
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