映画レビュー 酔拳誕生の物語を華麗なる格闘アクションを随所に散りばめて描く!『酔拳 レジェンド・オブ・カンフー』



ジャッキー・チェンがスターとなった『ドランク・モンキー/酔拳』を手掛けたユエン・ウーピン監督が同作にてジャッキー扮する主人公の師匠として描かれた伝説的武術家スー・サンにスポットを当て、酔拳誕生の物語を華麗なる格闘アクションを随所に散りばめて描いた!!
1861年、清朝時代。高名な武将スー・サン(チウ・マンチェク)は部下マー(グオ・シャオドン)と共に反乱軍に連れ去られた新王の救出に成功し、その功績によってスーは知事に任命されるもそれを辞退して義兄ユアン(アンディ・オン)に譲る。スーは妻シャオイン(ジョウ・シュン)との暮らしを選択。後年、ユアンは自身の父を殺したことを恨んでスーの父を殺害。スーはユアンと対決するが重症を負い、息子フォンまでも奪われてしまう。スーの命は助かったものの、そのショックが原因で酒に溺れてしまうが…。
序盤の親王救出シーンからキレ味バツグンで見応えのあるアクションが観られる!!剣を駆使して片
腕切断等のバイオレンス風味も味わえる!!ワイヤーやVFXでさらに華麗なるアクションとして仕上がり、見応え十分!!中盤あたりでスーとユアンの対決がじっくりと描かれ、観る者を釘付けにさせる!!
他にも、ユアンの身体は鎧が縫いつけられていたり、腕が変色したりといったマンガチックな描写やスーが幻の世界でヒゲ仙人(ゴードン・リュウ)に弟子入りするべく武神(ジェイ・チョウ)と日々激闘を繰り広げるシーンといったファンタジックなシーンも印象深い!!
クライマックスは乞食姿のスーが格闘技大会に出場し、殺人レスラー三人組を相手に壮絶な死闘を繰り広げる!!かつてのアントニオ猪木VS国際はぐれ軍団(ラッシャー木村、アニマル浜口、寺西勇)を彷彿とさせる一対三のハンディキャップ・デスマッチ+酔拳VSプロレスの異種格闘技戦…カンフー映画ファンだけでなく、プロレス格闘技ファンも存分に楽しめる最高の見せ場だ!!しかも、最後には感動すら味わえる!!
スーの命を救った女医ユを演じたミシェル・ヨー、本作が遺作となったデヴィッド・キャラダインの存在も忘れ難い…。
レビュアー:佐々木 貴之
『酔拳 レジェンド・オブ・カンフー』
6月25日(土)よりシネマート六本木ほか全国順次ロードショー!
製作:ビル・コン、チャン・チェンヤン、ワン・ティエンユン、シュー・チアンハイ
監督:ユエン・ウーピン/脚本:クリスティン・トー
撮影:ツァオ・シャオティン
アクション指導:ユエン・ウーピン、ユエン・チョンヤン、ユエン・シュンイー、リン・チーワー
服装:イー・チュンマン
編集:ウェンダース・リー/音楽:梅林茂
出演:チウ・マンチェク、ジョウ・シュン、アンディ・オン、
ジェイ・チョウ、ミシェル・ヨー、グオ・シャオトン、
レオン・カーヤン、フォン・シャオガン、
ゴードン・リューデヴィッド・キャラダイン
2010年/中国映画/スコープサイズ/ドルビーSRD/フィルム/デジタル/116分
配給:ツイン
公式サイト:http://www.suiken-movie.jp
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