映画レビュー ジェイソン・ステイサム最新作!『ブリッツ』



近年、新世代アクション・スターとしてハリウッドでも大活躍中のジェイソン・ステイサムが『バンク・ジョブ』以来三年ぶりに母国イギリスで主演を務めた。監督はTVCMで頭角を現し、本作が二度目の長編映画監督作品となるエリオット・レスターで、アイルランドの犯罪小説家ケン・ブルーウンの原作を映像化したクライム・サスペンス。

正義感は強いが、犯罪者には一切の妥協を許すことなく徹底的に痛めつけるロンドン市警のアウトロー刑事ブラント(ジェイソン・ステイサム)と警官ばかりを殺害する“ブリッツ”ことワイス(エイダン・ギレン)との闘いを描く。ステイサム主演ということで、ド派手なアクションや身体を張った格闘シーン、危険なスタントを期待してしまうが、アクション映画で描かれる大掛かりな見せ場は一切描かれない。それでも、エイダン・ギレン扮するワイスの残忍極まりない殺しの手口、ブラントがワイスを追跡するシーンをBGMで盛り上げながらテンポよくスリリングに描く等、派手さはないものの印象に残るシーンが用意されているのは好意的でよろしい。
また、ステイサム扮するブラント刑事は暴力刑事という設定だから、開巻から車を盗もうとする若者連中を徹底的に痛めつけるといったアウトロー刑事ぶりを発揮する。このまま手荒な捜査や痛々しいバイオレンスがヒートアップしていくのかと思いきや、元麻薬囮捜査官の相談相手になり、妻に先立たれて間もない刑事の悲しみを癒すべくパブで飲んで語り合うといった人情味も持ち合わせているため、好感が持てるキャラクターとして描いているのも良きポイントだ!!
『ブリッツ』 
10月15日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー!
キャスト:ジェイソン・ステイサム 
パディ・コンシダイン、アイダン・ギレン、デイヴィッド・モリッシー
監督:エリオット・レスター 脚本:ネイサン・パーカー『月に囚われた男』
原作:ケン・ブルーウン
2011年/イギリス/カラー/スコープサイズ/SRD・DTS・SDDS/
配給:ショウゲート/宣伝:プレシディオ/協力:ハピネット PG-12
(C) 2010 Blitz Films Limited.
公式サイト:http://blitz-movie.jp
Twitter:@statham_movie

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