ジャングルの動物に育てられた人間の少年モーグリと、彼を取りまく動物たちとの絆や葛藤を描いた心揺さぶるドラマと、少年以外をすべてCGで表現した最先端の映像テクノロジーによる感動の生命賛歌『ジャングル・ブック』が8月11日から全国公開となる。
今回、東京・歌舞伎座にて、映画『ジャングル・ブック』のジャパンプレミアが行われ、監督のジョン・ファヴロー、主演のニール・セディ、プロデューサーのブリガム・テイラー、日本語吹替キャストの伊勢谷友介、宮沢りえ、西田敏行、松本幸四郎が登壇した。
ジョン・ファヴロー監督は、120年の歴史を持つ歌舞伎座で初となる洋画のプレミアについて、「大変光栄で、名誉に思っています。アメリカで私が尊敬するフィルムメーカーたち、ルーカスやコッポラなど大勢いますが、彼らも日本の映画を愛し、多くの影響を受けていました。私も、黒澤明監督や宮崎駿監督など、彼から影響を受けています。日本の皆さんにもこの『ジャングル・ブック』を楽しんで頂きたいです。」と挨拶した。
続いて、本作で主人公モーグリを務めたセディは、演じる上で苦労した所を質問されると「一番大変だったのは、自分が演技経験が無かったことです。どう演じればいいのか分かりませんでしたが、ジョンが全てを教えてくれたので、今では悪くない役者になれたんじゃないかと思います(笑)」と笑顔で答えた。
日本語吹き替え版で、人間であるモーグリに強い憎しみを抱く、トラのシア・カーンを演じた伊勢谷友介は自身が演じたキャラクターについて「人間に傷付けられた経験を持っているトラです。その人間がジャングルにいるとまた危害を加えるかもしれない。つまり、恐怖から力で押さえつけることが彼の平和の作り方だと思います。こういうことは人間社会でもよくことだと思っていて、相手が攻撃してくるかもしれないからこちらも攻撃しようという考え方は、平和を作る方法ではないんですよね。人間はそうすることで必ず失敗を重ねてきました。モーグリは闘うことではなくシアカーンから逃げることで新しい展開を作っていきます。そういう意味で、この映画はこれまでのアメリカ映画とは違う素晴らしいところだと思います」と本作を絶賛した。
モーグリに深い愛情を注ぐ、母親オオカミ・ラクシャを演じた宮沢りえは自身との共通点について聞かれると「私も娘がいますので、何よりも守るべき存在があるというのは共通点だと思っています。抱きしめて、なでてあげることも一つの愛情ではありますが、ラクシャはモーグリが成長するために、旅に出してその背中を押すという厳しさも持っています。私には、娘を旅に出すのはまだまだ不安だったりするので、学ぶべきところでした。」と母親としての思いを語った。
モーグリの一番の友達、自由で陽気なクマのバルーを演じた西田敏行は「1月の末に頸椎を亜脱臼しまして、2月から4か月半、病院で入院生活を余儀なくされたんです。その退院後、すぐの仕事が『ジャングル・ブック』だったんですね。英語版を見せていただいて、ニール演じるモーグリから、色々な刺激を受けました。彼は初演技で、しかも周りはCGだから演技する対象がない中、一人で頑張ったニールを見ていて、いろんな意味で自分のモチベーションが高まっていきました。」とコメント。
モーグリを優しく、時に厳しく導く、黒ヒョウのバギーラを演じた松本幸四郎は「昔、『ジャングル・ブック』の原作を読みました。そしてディズニーアニメの『ジャングル・ブック』も見ました。本当に優れた、良い古いものは新しい。この歌舞伎座でディズニーの『ジャングル・ブック』が上映されることは、本当に感無量です。バギーラという黒ヒョウを演じていて、ある日、アップになったバギーラの目を見ました。寂しげな目でした。そのとき私はセリフを言いながら、ふと思いました。この黒ヒョウは、若い頃に我が子を失っているな、と勝手に自分で考えました。そしてその失った苦しみ、悲しみ、寂しさを、バギーラは少年モーグリに注いで生きてきたのではないかと思いました。一時も早く、皆さんにお見せしたいです。長い挨拶は致しません。最後まで感動は走り抜けます。きっとお客様のお胸の中にぽっと温かい灯(ともしび)が灯ることを信じています。どうぞ最後までごゆっくりご覧くださいませ」と深く頭を下げ挨拶した。
『ジャングル・ブック』
8月11日(木・祝)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
(C)2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
公式HP:http://www.disney.co.jp/movie/junglebook.html
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