【連載コラム】畑史進の「わしは人生最後に何をみる?」 第4回 TGSでも体験可!『新サクラ大戦』プレイレポ

9月1日。この日は東京浅草で「サンバカーニバル」が行われていた。
僕が「サンバカーニバル」を知ったのは漫画『こちら亀有公園前派出所』で、この回で両さんがお祭りに参加する際に麗子初めとした婦警の着替えシーンを盗撮して裏ビデオとして販売する、なんていう警察官としてあるまじき行為を平然とやってのける内容で、当時はゲラゲラ笑いながら読んでいた。だけど、大人になってから実際の警察官なんてその下を行くような事してんだというようなニュースを目にするとなんだかなぁと思うようになりました。はい。

さて、このサンバカーニバルをひと目見ようと思って灼熱の気候の中思い立って家を出たにもかかわらず見れたのはただの人だかり。
フザケンナよ!俺が見たかったのはおっさんばかりの人だかりじゃねぇよ!サンバしている・・・・・・ふざけんな!と憤慨しつつ、この日はもう一つの目的地の花やしきへ。

この日は花やしきを借り切って12月に発売予定の『新サクラ大戦』の「世界最速体験会」が催されていた。借り切っているということもあって園内ではずっと『サクラ大戦』の曲がかかっている!
ことにこの僕は『サクラ大戦』はそれなりに“触っているものの”戦略シミュレーションというクソ長くプレイ時間を取られるジャンル故にクリアしたことがない。最後までストーリーを見たのはTVシリーズくらいで、これもリアルタイムでは見たことがなく数年経ってから知り合いから録画されたVHSを借りてみたくらい。本当に全部観れたか疑わしいくらいだ。

そんな “超にわか”状態の僕が『新サクラ大戦』の最速体験会に足を運ぶなんて純粋なファンからすると馬鹿にしているようなものかもしれないが、これも仕事。一切の事前情報無しで臨んだというわけ。
ただ、悲しいかな。園内では年の頃は15~18くらいの女の子が「サクラ大戦ってな~に?」「知らな~い」という会話をしているのを見かけてね、あぁ自分たちも若い人たちとわかりあえない時代がそこまできているんだなと実感しましたよ。

というわけで早速プレイに入るとまず感動したのはグラフィックの向上もそうだけど、イベントシーンがちゃんと作られているという部分。
昔はアドベンチャーゲームの会話パートみたいにキャラがこちらをずっと見てくるアングルで会話が続くというものだったけれど、まるで3DCGアニメを見ているような映像が作られているわけです。
もっと嬉しいのは、会話をスキップしてもスキップした先にアニメーションが進んで、某ディズニー・アニメのキャラクターを浸かったRPGみたいに延々と声優たちの演技を見させられているという感覚がないということ。もう今どき会話をスキップさせないってどういう拷問なのさ、CGアニメを作った側の自己満足以外何もないでしょ。(『キングダムハーツ3』はそれが13時間もあったんだぞ!)

という感じで速読派の僕もニッコリな仕様でパッパと会話パートをぶっ飛ばすと次はキャラクターと交流を深めながら探索をするモードへ。
ちょっとここで気になったのは食堂のような椅子やテーブルが置いてある箇所を縫うように歩こうとすると引っかかりやすいところ。そりゃそんなオブジェクトの密集しているエリアは仕方ないでしょと思うかもしれない。だけどホールとかに置いてある観葉植物の真横を通ろうとするとその幅以上に接触判定があって引っかかりやすいんじゃないかと感じた。

会話の選択肢も今風のデザインが採用されていて面白い。キャラクターと会話する時に3つあるうちの返答を選ぶときは『アイドルマスター』の様に上、左、右に表示されたものからスティックを倒して時間内に直感的に選ぶというものになっている。
これに似たようなものとして、自分でセリフのトーンをコップに入れる水の量を調整する様にスティックの傾きで調整するというシステムまである。意外とシビアな判定で、ちょっと傾きを間違えただけであっという間に自分の想定よりも大きくなりすぎたり、小さくなりすぎたりする。これも時間制限があって、焦ってとんでもない選択ミスを犯してしまうということもあった。

またこの探索パートでは、特定キャラクターに会うとそのまま戦闘パートの体験に入ってしまう。TGSでも同じ仕様なので、すぐに次のブースに行きたいという急ぎの心があるかもしれないが、「更衣室」に入るとご褒美要素も用意されているので是非それを体験してから特定キャラクターに会いに行って欲しい。フェミニズムを訴える人はスルーするように!

さて、今作の戦闘パートだが、自分の中では「『サクラ大戦』=戦略シミュレーション」という図式ができあがっていたため、「また眠たくなるのかね」と思っていた。戦略シミュレーションって時間かかるばかしであまり好きじゃないのよ・・・

と思ったら、今作は『キングダムハーツ』『閃乱カグラ』みたいな3Dフィールドのアクションゲームになってるじゃないですか!これは楽しめる。
今回用意された戦闘パートはストーリー第4章に当たる部分なので、若干難しく作られているようだけどアクションゲームは脳を刺激するので、僕としては丁度いい難易度だ。
今作のアクションでは複数キャラクターが出動していても、ボタン一つで操作したいキャラクターにスムーズに切り替えられる。そのため、各キャラの必殺技ゲージが十分に溜まったらこの切替システムを使って、任意のタイミングで発動させる。という事もできる。

自由度が高いアクションも良いのだけど、少々難点もある。
カッコいい決めのカットが入っていざ必殺技のアクションに入ったかと思うと、必殺技の移動モーションで、仕切りのない掛けに向かって進んでしまい奈落の底へ真っ逆さまという間抜けな事象が発生してしまった。
もしかしたら調整が入るかもしれないので、今回のTGSの体験の時に是非その勇姿を目に収めて欲しい。(製品版までに調整してほしいよね)

アクションの出来について触れるなら、まずキャラクターの移動するときの加速ブーストがゲージ制じゃなかったところが良かった。昨今のアクションゲームで移動する時にゲージが無くなると一度回復を待つというのはナンセンスで、一切の不自由を取っ払おうとする姿勢は好意的に感じられる。
あと、回避アクションもキャラクターに攻撃が当たる直前に発動させると的に優位に立てるジャスト回避というものもあるようだが、こちらもかなりシビアな調整となっているようなので、製品版でじっくり研究して効率のいいプレイを楽しみたいと思う。

というわけで、セガブースに訪れたら変化というより進化に徹した『新サクラ大戦』はマストで体験して欲しいと思う。
今回のは最後まで楽しめそうだ!

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