「猟奇的な彼女」「僕の彼女はサイボーグ」などで知られるクァク・ジェヨン監督の最新作『更年奇的な彼女』が、23日、第28回東京国際映画祭の提携企画「2015 東京・中国映画週間」内で初上映された。当日は、本作で日本語吹き替え版の主役を演じた女優の藤原紀香が舞台挨拶に登壇し作品をアピールした。
“アジアの彼女三部作”の完結編として製作された本作は、すでに本国中国で公開されており、32億円を超える大ヒットを記録。大学の卒業式にウェディングドレス姿でサプライズ登場し、その場で恋人にプロポーズするも無残にフラれてしまう。恋の病から26歳の若さで「早期更年期」と診断され、荒んだ日々を送る主人公チー・ジアと、ひょんなことから再会した元クラスメイトのユアン・シャオオウとの奇妙な共同生活を描くラブコメディに仕上がっている。
MCから今回の吹替えで苦労した点について聞かれると藤原は、「チー・ジアの気持ちになると、泣き過ぎてしまって・・・、でもそれを生かして感情に素直になって、感じたままに声を出しました。」とアフレコ時を振り返った。楽しかった点を聞かれると、「酔っ払っているシーンの声を出すのは楽しかったですね。」とコメントした。
また、チー・ジアを献身的に支えるユアンのような男性については、「女性からすると、ああいう方が傍でずっと人知れず見守ってくれていたことが分かったら、ものすごく嬉しいんじゃないかなと思います。大好きなキャラクターです!」と嬉しそうに答えていた。
以前、NHK「中国語講座」に出演していた藤原は、共演してみたい中国の俳優・女優について聞かれると「この作品で声をやらせていただいたので、ジョウさんと一緒にいつかやりたいと思いました」と答えると続けて、「中国の方ではないですが、クァク監督は素晴らしい才能を持った監督なので、ご縁があったらご一緒したいです」とラブコールを送った。
最後に藤原は「更年期というのは女性には重い言葉に感じるかもしれませんが、『更年奇的な彼女』は“期”が奇跡の“奇”になっています。恋する女の子が病から立ち直って、夢や希望や、奇跡的なことを感じる映画だと思っています。多くの人に見て頂きたいです。」と映画をアピールした。
舞台挨拶後には報道陣による囲み取材が行われ、本作の「年中無休で、愛してね」というキャッチコピーについて藤原は「これ最高ですよね!私は素敵だと思うんですけど、人によってはこういう感じが嫌で、もっとクールな方がいいとかって……。どうですか?」と逆に記者たちに問いかけ取材陣の笑いを誘っていた。
【ストーリー】
美しい港町・アモイ。2009年、親友たちの計らいで、自らの大学の卒業式の場で、かねてから同棲中の恋人とのサプライズ結婚式を上げることになったチー・ジアだったが、なんと「まだ結婚は考えられない」と卒業生全員の前で断られてしまう。このことがトラウマとなり、26歳の若さで早期更年期と診断された彼女だったが、ホームレスに絡まれているところを偶然通りかかった元クラスメイトのユアン・シャオオウに助けられ、同居人として暮らすことになる。ふたりの奇妙な同居生活が続く中、ユアンは懸命にチー・ジアを元気づけようとする。そんな中、なかなか失恋から立ち直れないチー・ジアの元に、北京で働いている元恋人から結婚式への招待状が届く。チー・ジアは意を決して北京へと赴くが…。
『更年奇的な彼女』
2016年 春ロードショー
監督・脚本 クァク・ジェヨン
日本語吹替版 チー・ジア役:藤原紀香
提供:株式会社アジアピクチャーズエンタテインメント/株式会社マルエス
協賛:代々木アニメーション 配給:エレファントハウス
(C) New Classic Media Corporation
公式HP:kounenki-girl.jp
猟奇的な彼女【Blu-ray】 |
コメント