唐田えりか&白石和彌が出演 ゆりやんレトリィバァ初監督作『禍禍女』本編を語る対談映像公開

唐田えりか・白石和彌が『禍禍女』に出演

ゆりやんレトリィバァ初監督作となる映画『禍禍女』に、Netflixシリーズ「極悪女王」で共演した唐田えりかと、同作で総監督を務めた白石和彌監督が出演していることが発表された。過酷な撮影をともに乗り越えた“戦友”とも言える二人が、ゆりやん監督の長編デビュー作に参加する形となる。


ゆりやんレトリィバァ、映画監督デビューまでの軌跡

芸人、俳優、ラッパー、声優、ラジオパーソナリティなど多方面で活動してきたゆりやんレトリィバァ。2021年、あるテレビ番組で「映画監督に挑戦したい」と語ったことをきっかけに、本作のプロデューサーがコンタクトを取り企画が始動した。

2024年のカンヌ国際映画祭開催期間中、カンヌの地で映画監督デビューが発表され、大きな話題を呼んだ。撮影までの約1年間、プロデューサーはゆりやんと頻繁に会い、恋愛話を聞き続けたという。その経験が色濃く反映された映画『禍禍女』が完成した。


海外映画祭で“4冠”を達成した話題作

一昨年夏に撮影、昨年夏に完成した『禍禍女』は、これまで世界30の国際映画祭に正式出品・ノミネート。
第45回ハワイ国際映画祭では「ハレクラニ・ヴァンガード・アワード」を受賞し、第54回モントリオール・ニュー・シネマ国際映画祭ではTemps 0部門の観客賞を獲得。さらに第8回モンスターズ・ファンタスティック映画祭では国際長編映画コンペティション部門の最優秀作品賞を受賞した。

台湾で開催された第62回台北金馬国際映画祭では、日本人映画監督として史上初となる「NETPAC賞」を受賞し、日本公開前に海外映画祭4冠という快挙を達成している。ベルリン国際映画祭期間中に行われるベルリン批評家週間への選出と舞台挨拶も予定されている。


唐田えりかが語る、ゆりやん監督の才能

唐田えりかは、ゆりやん監督との関係について「撮影を終えた今でも頻繁に連絡を取り合う、親友のような関係」と語る。今回の出演については、「レトリィ(ゆりやん監督)の作品に関わることができてすごくうれしいです」とコメント。

さらに、「自分がどう映るかをしっかり把握していて、役者が映像の中でどう見えるのかをとても理解している。本当に映画監督に一番向いているんじゃないかと思います」と、監督としての資質を高く評価している。役どころについても「自分でもピッタリかもと思いました。とても楽しかったです」と撮影を振り返った。


白石和彌が語る『禍禍女』の衝撃

白石和彌監督は、本作について「100%ゆりやん汁で出来ている」と表現し、「観ている側の予想を見事に裏切り、誰も共感できないはずの物語が、いつの間にか胸を打つ」と語る。

初監督作ではやりたいことの30%程度しか作品に反映できないことが多いとしながらも、「この映画は実体験から出発した熱量がほぼそのまま詰め込まれている」と、その完成度を称賛。「単なる奇抜なホラーではなく、ゆりやんレトリィバァという人間そのものが一本の映画になっている」と評価し、「正直、嫉妬しました」と率直な言葉を送っている。


ゆりやん×白石和彌、特別対談が公開

今回、ゆりやんレトリィバァと白石和彌による特別対談も公開された。演出や「OK」を出す判断の重さ、俳優と監督の関係性、時間と集中力のマネジメントなど、映画制作の現場でのリアルなやり取りが語られている。

ゆりやんは「白石監督がロールモデル」と語り、白石は「俳優やスタッフが持ち寄るものを信じ、環境を作ることが演出」と応じるなど、互いの映画観が交差する内容となっている。

ゆりやんレトリィバァ(以下、ゆりやん):白石監督には今回、唐田えりかさんと作中劇のホラー映画の素材で出演していただきました。いろんな映画祭に行くんですけど、やっぱり観てる人は「あれ、白石さんちゃう?」って気づくみたいで毎回笑いが起きます(笑)。

白石和彌(以下、白石):まさかあんなことになるとはまったく予想してなかったんだけどね(笑)。現場に行って脱がされる経験なんてなかなかないから! でもゆりやんがすごく楽しそうだったよね。

ゆりやん:「極悪女王」の現場でご一緒して思ったのは、監督ってもっと俳優に対して「こうしてほしい」を強く言う人やと思ってたんです。でも実際は全然違って。俳優に対してすごく信じてくれているところがあって。白石さんって、現場でよく笑うんですよね。あれって実は俳優にとってはめっちゃ自信になるんです。だから私もこの現場では白石監督を自分の中に下ろして、白石監督やったらこうやってくれるやろうなって思いながら、なるべく大きい声で笑ったり、オッケーイ!っていうようにしていました。

白石:ありがとうございます。どんなに好きな俳優でも自分の思った通りに100%いくことはまずないですよ。言い回し一つでも、どうしても直らない瞬間もあるし、監督になりたての頃はよく絶望を感じてました。それよりも俳優が持ち寄ったものを観察して作品の雰囲気にアジャストしていった方が僕の場合は上がりがいいなと次第に気づいたんです。俳優もスタッフもみんなが楽しくやれて、尚且つ作品が跳ねるようなところまでもっていくのはなかなか難しい。

ゆりやん:「OK」を出す立場の重さをすごく感じました。最終的にオッケーを出すのは監督じゃないですか。お芝居に関してとかなんですけど、お芝居とかカットにオッケーを出すのはだいぶプレッシャーだった。「これでいきましょう」って本当に言っていいのか。最高や、これでいこう、って言い切れるのかどうかの判断が難しい。

白石:それは全ての監督が常に抱える葛藤ですね。顔には出しませんが「OK」を出した後に、さっきの「OK」で良かったんだろうか、なんてウジウジ考えてるのはしょっちゅうです。今の時代、監督は撮影時間をマネージメントするのも重要な仕事。撮影が伸びれば、その分、時間もお金もかかる。ここでやらなかったら次はない、という判断をしなきゃいけない場面なんて毎日。ビッグバジェットになったら、余裕を持って撮影している様に思われがちだけど、感覚としては予算が大きければ大きいほど時間に追われています。

ゆりやん:時間が無限にあったら、あと10テイク、5テイクって重ねられるかもしれない。でも現実は違う。白石さんの現場って、「あと3テイクある」じゃなくて、「この1テイクに全部賭ける」っていう気合を後ろから見ててすごい感じたんです。3テイク目でいいものを出すんじゃなくて、あとこの1テイクでみんないいもの作ろうみたいな。

白石:そう、俳優の動作や仕草を細かく演出することも重要だけど、ここぞの集中力や破壊力を出せる環境を作ってあげられるかが最も重要な演出だと思っています。カット!って言った後、俳優が本番中の記憶というか意識がなくなるのが理想かもしれない。俳優がそのゾーンに入った瞬間ってモニター見てるこちらにも伝わってくるんですよね。一つのカットの中でチェックしなきゃいけないことって10個以上あったりするんだけど、ゾーンに入った芝居を見ている時は一つもチェック出来なかったりする。だいたいそんな時は凄いカットになってることが多い。

ゆりやん:でも、OKを出さないといけない瞬間って、本当にプレッシャーでした。これでオッケーって出していいのかなって、頭の中で迷っているときも、現場にいると周りからの「いつまでやってるの?」っていうプレッシャーもあるし。

白石:周りはもう一回って言ったら「修正点はなんですか?」って当たり前に聞いてくるんですけど、「もう一回やればもっといけるんじゃないか」っていう演出家としての匂いって確かにあるんですよね。でもそこだけにこだわると、他の重要なカットが犠牲になるし、結果としてスタッフや俳優を疲弊させてしまう。だからトータルで時間やみんなの集中力をどうコントロールするかも、これからの監督には絶対に必要な要素だと思う。

ゆりやん:撮った通りにはならない、っていうのもすごく実感しました。その場ではOKでも、なんか違ったり、納得いかなかったものが逆にすごく良かったり、編集してみたら全然違うものになる。だから編集作業がすごく楽しかったです。

白石:映画監督だって、無限に完璧なアイデアやビジョンがあるわけじゃない。足りないところ、至らないところは、常にスタッフや俳優が補ってくれるんです。映画のスタッフは一人一人がクリエイターなので、それぞれの意見やアイデア、経験の力を貰いながら、それを取り入れてみて、うまくいかなければ、またもう一回意見を持ってきて。そういうトライアンドエラーを繰り返す。そういう一面を楽しんでいくっていうのも、映画監督としての映画作りの醍醐味でありコツなんだってことに気づいた。

■100%ゆりやん汁でできている作品の凄さ

ゆりやん:完成した映画を最初に観たとき、どうでした?

白石:最初に思ったのは「100%ゆりやん汁でできてるな」ってことでした。『禍々女』の凄いところは、観ている側の予想を見事に裏切っていくこと。誰も共感できないはずの物語が、いつの間にか胸打たれ、思ってもいなかった場所に着地するところです。。

ゆりやん:(笑)

白石:初監督作品って、自分のやりたいことがあっても、作品に焼き付けられるのは良くて30%くらいなんですよ。でもこの映画は、実体験から出発した熱量が、ほぼそのまま全部詰め込まれてる。

ゆりやん:詰め込みすぎってことはないですか?

白石:むしろ、そこが一番すごい。ホラー、コメディ、ミュージカル、いろんなジャンルを行き来してるけど、お笑い芸人に逃げてないから。

ゆりやん:そうですね。笑わせにいったろうっていう気持ちは、正直あんまりなかったです。

白石:そこがいいよね。登場人物がツッコむんじゃなくて、観客が思わずツッコんでしまう構造になってる。日本的なお笑いじゃなくて、映画の根底にゆりやんが培ってきたコメディのセンスがある。もう一度聞くけど、実話がベースなんだもんね。そこがすごいよね。

ゆりやん:はい、ほんまに自分の恋愛を振り返ったエピソードが全部詰め込まれています。当時はなにをやっても恋愛がうまくいかなさすぎて、撮影しながら思い出して自分でも、忘れてた感情がいっぱい出てきて、腹が立ってた時期もありました(笑)。でも最近は幸せすぎて、「そんなことで怒ってましたっけ?」ってなってます。

白石:いやいや、怒りは全ての表現の源なので失っちゃダメですよ(笑)。その上で自分の痛みも怖さも面白さも、全部映画に投げ込む覚悟がないとできない。この映画は単なる奇抜なホラーじゃない。ゆりやんレトリィバァという人間そのものが、一本の映画になっている。それが映画的なんですよ。異常で、危険で、でも笑えてしまう。そのバランス感覚が、この作品の一番の魅力。

OKを出すのって、自分を信じることでもありますよね。

ゆりやん:映画って、怖いですね。

白石:だから面白い。正直、嫉妬しました。


「極悪女王」チームが再集結

ゆりやん監督と深い絆で結ばれた唐田えりか、白石和彌の2人がどのシーンで登場するのかも注目ポイントだ。「極悪女王」チームによる再タッグが実現した『禍禍女』は、“狂気”と“純愛”が激しく交錯する作品として、2月6日(金)より全国公開される。


作品情報

出演
南 沙良
前田旺志郎、アオイヤマダ、髙石あかり、九条ジョー、鈴木福
前原瑞樹、平田敦子、平原テツ
斎藤 工、田中麗奈

監督:ゆりやんレトリィバァ
脚本:内藤 瑛亮
音楽:yonkey

製作:紀伊 宗之
企画・プロデュース:高橋 大典
プロデューサー:石塚 紘太

撮影:島 秀樹
照明:藤井 聡史
録音:清水 雄一郎
美術:遠藤 真樹子
装飾:谷中 太楼
特殊メイク・特殊造形スーパーバイザー:江川 悦子
衣裳:白石 敦子
ヘアメイク:HAMA
編集:安田 多希
選曲:藤村 義孝
音響効果:壁谷 貴弘
VFXスーパーバイザー:田中 貴志
スクリプター:本田 実那
アクションコレオグラファー:江澤 大樹
ラインプロデューサー:佐藤 雅彦
音楽プロデューサー:本谷 侑紀
宣伝プロデューサー:谷口 智津子
キャスティング:南谷 夢
監督補:毛利 安孝
助監督:増田 伸弥
制作担当:長島 紗知

製作・配給:K2 Pictures
共同製作:吉本興業
制作プロダクション・共同製作:エピスコープ

公開表記:2026年2月6日(金)全国公開
コピーライト:©2026 K2P
配給:K2 Pictures

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