1967年アメリカ史上最大級の“暴動”の最中に起こった“戦慄の一夜”の事件を描いた映画『デトロイト』が2018年1月26日(金)より全国公開となる。
今回、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』でフィンを演じたジョン・ボイエガをパリでキャッチ、ビグロー監督との現場、日本愛などを熱く語った特別動画インタビューが解禁された。
今回のインタビューは、脚本を初めて読んだ印象から始まる。「オーディションでは即興的な演技と、(シドニー・ポワチエの)『夜の大走査線』のワンシーンを見せた。デトロイト暴動のことは知っていたが、アルジェ・モーテル事件のことは知らなかった」と語る。自身でリサーチを進める過程で似た事件が多発していると認識したが、本作で描かれる恐ろしい尋問と現場に居合わせたディスミュークスのことを考えると胃がムカつく(吐き気をもよおす)気分に陥ったという。「本作は見るのも辛いが、脚本で読むと気分が悪くなるほどつらいものだった。でも、心に響く作品になると確信できた」と、『ハート・ロッカー』でアカデミー賞を受けたマーク・ボールの脚本から発せられるメッセージを真摯に受けとめた。
(※写真はプレミアでのメルヴィン・ディスミュークス氏との2ショット)
同世代の若手俳優が多く出演し、肉体的にも精神的にも追い込まれていく過酷な撮影現場では数多くの苦労が伴った。「みんな一丸になって撮影に臨んだ。撮影は長く厳しいものになると分かっていた。文句も出ず、こんなに協力し合えた現場は初めてだった」とし、理不尽な暴力的尋問が続く、衝撃のシーンの撮影に臨んだと語る。カメラがオフの時にはキャストたちと、「内容が内容だから、共演者たちの表情を見ながら、“大丈夫?” “辛くない?” と、常に確認していた。時には心が回復するのを待つこともあった」と、誰もが互いに支え合い、誠心誠意作品に向き合ったと述懐する。
「アルジェ・モーテル事件」後も同様の事件が多発し、半世紀の時を経ても変わらないアメリカ社会について、「とても悲しく、不幸な状況だが、昔の公民権運動にも通じる新しいムーブメントが起きている」と、“ブラック・ライブズ・マター”(黒人の命は大切だとする運動)などを受けて、「変化を起こすために暴力には訴えない方法で正義を目指す」ことこそ重要だとし、「『デトロイト』は過去から学び、未来に生かすべき」作品だと力を込める。
人気コミック「ナルト」ファンとしても知られるボイエガ。一転して、日本の話題になると人なつっこい表情で会話が弾む。「昔から日本が大好き。小さな頃からアニメや漫画を見ていた。お寿司を食べに行くと“アリガトウゴザイマス”と丁寧に挨拶している」と流暢な日本語を披露。お気に入りは、「猫カフェが大好き。食べ物ならラーメンかな」と満面の微笑み。来日の機会があれば、「山間部に行って町の雰囲気や農場を見たい。新幹線に乗って東京に戻ったらオタク文化をいろいろ体験したい」と、日本愛に満ちたコメントが続いた。
そして最後に、当時の関係者として製作時にアドバイザーを務めたディスミュークス氏について「どんな風に育ったか幼少期の話もしてくれた。モーテルの状況も正直に教えてくれた。思い出したくない事件だろうけど、冷静に話してくれた」と、つらい経験を語ってくれたことに感謝の言葉で結んだ。
『デトロイト』
2018年1月26日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国公開
配給:ロングライド
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公式サイト:http://www.longride.jp/detroit/
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