『マフィア III』 2K エグゼクティブ・プロデューサー デンビー・グレイス氏インタビュー

デンビー・グレイス

2Kゲームスは2016年10月27日にオープンワールド・アクションアドベンチャー『マフィア III』をリリースする。いよいよ発売まで残すところ1ヶ月となり、明日から開催される「東京ゲームショウ 2016」にも出展されることが決定している。

今回、TGS2016に先立ち、都内某所にてメディア向け先行プレイイベントが行われた。プレイ体験は後日紹介するが、プレイ後に本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるデンビー・グレイス氏にお話を伺うことが出来た。

【ゲーム概要】
『マフィア III』の舞台となるのは、1968年のニューボルドー。ニューオリンズをモチーフにしたこの架空のオープンワールドには、懐かしい雰囲気の車、ファッション、音楽が満ち溢れている。ベトナムの戦場で数年を過ごした主人公、リンカーン・クレイは真理を悟る。「“ファミリー”とは生まれた場所のことではない。命を懸けるべき対象のことだ。」、と。故郷ニューボルドーに戻ったリンカーンは、悪事に明け暮れた過去と決別すべく、新たな道を歩み始める。だが、彼にとってファミリーだった黒人組織がイタリアンマフィアの裏切りに遭い、無残にも皆殺しにされてしまったとき、リンカーンの心に暗い炎が灯る。古き灰の中から新たなファミリーを築き上げ、戦場仕込みの容赦のなさで犯人どもへの復讐を果たすのだ。ニューボルドーは油断のならない街。ここで生き抜くには、激しい銃撃戦、殺意をむき出しにしての乱闘、手に汗握るドライビング、そして抜け目のない駆け引きが欠かせない。しかし、頼れる配下を増やせば、裏社会の頂点に立つことも不可能ではないだろう―。

[取材:ジャンクハンター吉田・畑史進]

―――あの、いきなり本題とは関係ないんですけど、ゲームをプレイしてたらミシシッピ川にちゃんとワニがいて驚きました!「スカーフェイス」のゲームで、マイアミ湾を泳いでいたら突然ワニに襲われたのを思い出しましたよ!しかも、倒した敵を落とすと近づいてきて水中に引きずり込むところとか、細かい仕事してますね!

デンビー:ハハハ、ありがとうございます(笑)元々、ゲームに入れる気はなかったんですが、最初のトレーラーでワニを登場させたので、ゲームにも入れようと思ったんですよ。ちなみに、ゲームに導入した当初はバグがあって、全然別の小さなプールの中にもワニが出てきてしまったことがありました(笑)

―――では本題へ行きたいと思います!シリーズ最新作となる『マフィア III』の開発がスタートした経緯を教えて下さい。

デンビー:ヘイデン・ブラックマン(元ルーカスアーツで「Star Wars: The Force Unleashed」などを作ったすごい人)が2Kに来て、彼が率いる「Hangar 13スタジオ」が新たに設立されたいうこともあり、色々な幸福的な要素が集まったというのが最初にありました。そこから始まりましたね。

―――今回の『マフィア III』では重厚なストーリーに加えて、オープンワールドを楽しむ自由度もかなり高くなっています。

デンビー:私たちが「マフィア」シリーズの最新作を作ろうとなった際、前作「マフィアII」まではストーリーを追うことに注力してきて、またそこが皆さんに高く評価されてきました。今作ではオープンワールドで自由度の高いゲーム性を大きく加えようと思いました。先ほどのスタジオ設立などの外的な要因と、私たちのやりたい事が重なったというのも開発がスタートした要因ですね。

―――ゲームをプレイして感じたのが、ベトナム戦争を皮肉っていて更に黒人の人種差別問題を根底に置いて、重厚なストーリーを作り上げていることに驚きました。また、南部では黒人の差別があったり、クー・クラックス・クランみたいなものも出てきたりと、アメリカのアンタッチャブルな部分に触れていましたが、開発の際に難しいところはありませんでしたか?

デンビー:とくに問題など難しいところはありませんでしたね。実際にあった出来事を正確に描くために「シネマティックリアリズム」という言葉を使っているんですが、実際の出来事を映画のように表現したかったので、「信じられるように」「リアルであるように」ということを徹底しました。アメリカの60年台というのは人権運動やベトナム戦争もあって不安定な時期として知られていますが、その時代の全てをキャプチャーして正確に描きたかったので、どんな些細な事もゲームに入れることを心がけました。それが開発のモットーでした。

―――今回もヒュー・ヘフナー氏が起こした「プレイボーイ」がフューチャーされていましたね。

デンビー:「プレイボーイ」は前作でも出ていましたが、時代を象徴する雑誌としてプレイヤーが60年台にワープした時につなぎ留めておく物として入れてあります。前作はピンナップを見るだけだったんですが、今作からは実際にその記事を入れて当時起こったこと読めるようになっています。プレイヤーに60年代を体験してもらうため、当時のドキュメンタリー映像や、音楽もジミー・ヘンドリックスやローリング・ストーンズやビートルズなどを起用しています。ゲーム中に聞ける楽曲も100曲以上ありますよ。

―――前作「マフィアII」に出てきたキャラクターが今作にも登場していますね。

デンビー:ヴィト・スカレッタや、レオ・ギャランテなどが登場して、それぞれ良い役割を果たしますよ。前作をプレイした方がニヤリとする様なものも入れてあります。「マフィアII」では殆どのキャラクターが死んでしまっていますが、生き残ってるキャラクターはひょっとしたら登場するかもしれませんね(笑)

―――今回、ドナルド・トランプそっくりなキャラクターが登場しますが、これは何か意図するものがあったのでしょうか(笑)

デンビー:恐らくアンクル・ルーのことだと思いますが・・・、演じた俳優さんが似ていて、キャラクターのモデルが出来たのも1年半前でたまたま似てしまったんでしょうね(笑)他意はないですよ(笑)

―――本作は現代から過去にフラッシュバックしてザッピングしながら進行するという非常に映画的な手法がとられています。これはどういう意図で採用されたのでしょうか?

デンビー:一つの時代で物語が進んでいて、またプレイヤーに戻ってプレイするというストーリー・テリングは近代的かつ現代的なテクニックなんですが、お話を伝えるのにとても有効だと思っています。また、それを行うことでリアリティも増します。これらは「バレット」や「フレンチ・コネクション」という映画を参考にしています。ドキュメンタリースタイルを参考にすることでストーリーをダラダラ見せるよりも分かりやすく臨場感も一緒に伝えて、ペースも掴んでいます。「コカイン・カウボーイズ」という80年台のコロンビアのドラッグの密売をマイアミに流しているドキュメンタリーがあるんですが、それも参考にしていますね。

―――表現に関してお伺いしたいのですが、日本ではエロやバイオレンスな部分は規制が厳しいのですが、海外と日本では違っていたりしますか?

デンビー:今日プレイして頂いたバージョンが日本でもそのままリリースされますので、ミッション、ストーリーも全て一緒です。違いはありませんよ。

―――ありがとうございました!

マフィア3_デンビー・グレイス_2

公式サイト:https://mafiagame.com/

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