株式会社バンダイナムコアミューズメントが運営する「VR ZONE SHINJUKU」では、4月27日から、スクウェア・エニックスのRPG『ドラゴンクエスト』の世界に入ることが出来る、VR体験できるアクティビティ『ドラゴンクエスト VR』の運営が開始される。また、これに伴って施設内のフードコートでは、ドラクエお馴染みのモンスターをあしらったコラボフードや、オリジナルグッズも展開され、施設の外観もドラクエ仕様になるなど、ドラクエファンの心をくすぐる展開が多数用意されている。運営開始に先だって4月25日、26日には、マスコミ・関係者向けに体験会が行われた。
[取材:畑史進]
■『ドラゴンクエスト VR』体験レポート
ゲームの内容は、戦士2人、魔法使い1人、回復役の僧侶1人の計4人でパーティーを組んで、国王から“大魔王ゾーマ”の討伐の命令を受け、ピンク色のホイミスライム、ホミリーと共に出発する。道中では、草原や山ろくのステージで襲いかかる、スライム、キメラ、さまようよろい、ゴーレム、といった『ドラゴンクエスト』お馴染みの敵キャラクターと戦ってレベルアップをし、ゾーマの待ち構える「ゾーマ城」に向かうというものだ。
今回、僕が選んだ職業は“魔法使い”。始めに4人のメンツが決められると、ボードが手渡され、そこに名前、性別、身長、職業を書き込む。
戦士はこのゲーム内では主に剣を振って攻撃し、盾で敵キャラクターの攻撃をガードしすることになるのだが、パーティー戦に於いては、防御力の低い魔法使いや僧侶を守るために常に前線に立ち、盾で攻撃を凌ぎつつ立ち回らなければならない。魔法使いは、炎の魔法メラ、氷の魔法ヒャドで敵に攻撃したり、補助魔法のバイキルトを使って、戦士の攻撃を上げたりと、トリッキーな立ち回りが重要になってくる。そして僧侶はこのゲームに於いて最も重要な立ち位置だ。キャラクターのHPが減ってくると、キャラクターの上に表示されているネームプレートが、オレンジ色に変化する。ここで、回復魔法のホイミを使って癒やしてあげたり、万が一死んでしまった場合には蘇生魔法のザオリクを使って蘇らせたり、その合間を縫って攻撃魔法のバギを放つ、という中々に忙しい役回りとなっていた。
アクティビティ体験前には、グローブを始めとしたVR機器を、体全体に取り付けることになるが、これが程々に良い重さとなっており、まるで実際に装備を付けているかのような心持ちとなる。そして映像が始まると、ドット絵ではあるものの、どこかで見たことのあるような玉座に立っており、ドラクエの世界に足を踏み入れたという実感にさせてくれる。
王様の命を受けていよいよ冒険に繰り出すと、草原でスライムやドラキーと遭遇する。ここで魔法を使ってモンスターに向けて積極的に攻撃していくのだが、なんと使える魔法3種類はチャージをすると、メラゾーマ、マヒャド、バイシオンに変化することが判明。もちろんそれぞれの魔法はチャージ前の魔法と比べてエフェクトも断然に違うので、余裕ができたら積極的にチャージして行くといいだろう。また魔法使いや僧侶は盾という概念がないので、先程も書いたように戦士の後ろにひっついて守ってもらうか、モンスターの攻撃を避けることでダメージを抑えることも出来るので、プレイエリアの範囲を気にしつつ積極的に動き回ろう。
「メラ・・・」
「ゾーマ!」
今回何よりも驚きだったのは、ゴーレムやゾーマの大きさもそうだが、移動魔法でお馴染みのルーラが実際に使えることだ。ホミリーがルーラを唱えてゾーマ城の前までパーティーをワープさせるという下りがあるのだが、本当に生身の体が急に地面から離れるように演出が施されているので、身体が浮いたような心持ちになるのだ。そしていよいよゾーマ戦となるのだが、あまり語りすぎると、これからの楽しみを奪うことになるので、実際にプレイしてその目と身体で、ゾーマの強さと大きさを体感して欲しい。僕らは激しい苦戦の末、無事にゾーマを倒すことが出来たので、疲れもあったが、ホッとすることが出来た。ゾーマお馴染みのあの展開にも注目して欲しい!
■開発者インタビュー
今回のアクティビティの開発には「VR ZONE SHINJUKU」でお馴染みのコヤ所長とタミヤ室長、そしてプロデューサーの濱野氏から、本作に関するインタビューも行われた。
―――本作の開発期間はどれくらいでしたか?
コヤ所長:結構長かったですね。お台場の頃(2016年)から濱野さんと相談しながら、なんで2年ぐらいですね。
―――今回のVR化において堀井さんからなにか注文や条件ってありましたか?
濱野:条件というほど厳しいものはありませんが、ドラクエ自体の作法として、お城から始まり、冒険をして、最後はちゃんとお城に帰ってくる、という約束事を大切にしてきました。
タミヤ室長:スクウェア・エニックスさんも、ドラクエのVRはかなり積極的にやってみたかったそうで、その時にお話として上がったのが、魔法の唱えるのは想像は付くけれど、剣撃をVRにおいて、どう表現すれば良いのかという課題がありました。そこで、我々の方に相談があったことから、今回のお話がスタートして、色々技術的な試験・検証をやらせていただいていただきました。
―――結果剣撃はどの様な仕組みが完成したのでしょうか?
コヤ所長:剣を敵に振り下ろした時に、“カキーン”ってなる感触を作るよう、中で衝撃を起こす専用の内蔵機を作ることにしました。最初は3kgあって、最終的に700gまで持っていくことになったんですが、中にはパワードスーツを着て表現するというものまでありましたね。
―――自分の身体を見た時に身体が透けていたんですが、今後自分の衣装が見える様になることは考えていらっしゃいますか?
タミヤ室長:VRコンテンツを作っていく上でわかったことは、自分が動かしているという意識のあるもの以外は、消していても問題がないと分かっているので、そこ(自分の衣装)は省略化をしてきた結果なんです。今回もその結果に基づいて他人の衣装はしっかりと見せるようにしていますね。
『ドラゴンクエストVR』アクティビティサイト
https://vrzone-pic.com/activity/dragonquestvr.html
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