映画レビュー お金では買えない映像の力技に納得『コリン LOVE OF THE DEAD』




制作費45ポンド(約5,800円)の超低予算ゾンビ映画で話題の『コリン LOVE OF THE DEAD』が遂に日本上陸。
主人公コリンがゾンビとなって様々な体験をしながら、薄れゆく記憶の中の恋人ローラと暮らしたロンドンのアパートに向かうという、低予算ながらアイデア勝負のシナリオと、ゾンビ映画の師匠「ジョージ・A・ロメロ」へのリスペクトをこめたこだわりのカメラアングルを武器に監督・製作、脚本、撮影、編集を一人で手がけたマーク・プライスの作品。
運送会社のレンタカー部門で夜勤をしながら脚本を執筆し、SNSでゾンビのエキストラを募集、休日を使って18ヶ月かけて撮影。自分のパソコンで編集。「コリン LOVE OF THE DEAD」を完成させた。主役がゾンビで、壊滅したロンドンの街を彷徨うという非常にストーリーの展開が難しい設定を、最後の切ない結末までもっていく映像の力技に納得。この映画はお金では買えない忘れかけていた何かを思い起こさせてくれた。
マーク・プライスの次回作は通常予算の長編映画だそうである。これからが彼の正念場になる。今後の活動に注目したい監督の一人である。
レビュアー:JJ堀尾
『コリン LOVE OF THE DEAD』
3月5日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか
全国順次公開!!
製作・監督・脚本・撮影・編集:マーク・プライス 
出演:アラステア・カートン/デイジー・エイトキンズ/リアンヌ・ペイメン
2008年/イギリス/カラー/97分/日本語版字幕:江戸木純 
配給:エデン 
公式サイト:http://www.colinmovie.jp

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