遠藤周作の名作「沈黙」を巨匠マーティン・スコセッシ監督が完全映画化した『沈黙-サイレンス-』が2017年1月21日(土)から全国公開となる。
今回、映画完成までの28年の想いが溢れる日本だけの特別映像が解禁!
スコセッシ監督は「原作を読み終えてすぐ、映画化しなければならないと思った」と率直に感じるほどの感銘を受けたと語る。しかし、あまりに深く壮大なテーマであるため、様々な準備、困難を乗り越えるため28年の歳月を要したのだという。スコセッシ監督は、常に「遠藤周作ならどうするだろうか?」ということを念頭に置いてアプローチをした。
アンドリュー・ガーフィールドは、「あらゆる人が正しく、あらゆる人が間違っている。この映画の答えは1つではない」と「沈黙」の奥深さを肝に銘じ、主人公ロドリゴを体現した。アダム・ドライバーは自分が演じた宣教師たちを「勇敢なのではない。ただ信じる者のために立ち向かうほかなかっただけだ」とキャラクターを分析する。リーアム・ニーソンは「決して宗教を持つ人だけに問うテーマではない。今自分がなぜ、何のためにここにいるのか、を問いかけるんだ」と、本作の普遍性が現代人に訴えかける作品であることを力説する。
窪塚洋介は「声なき声を聞くために、自分の心の深い所へ潜っていく。そのきっかけとなる作品になれば。神は沈黙しているけど、その“沈黙”の中にこそ答えがある」と語る。浅野忠信は「日本が舞台で日本がテーマでも、人が持っている葛藤が全て」と、国境を越えた強いメッセージを代弁する。LAプレミアに参加した塚本晋也は「ようやくこの日が来たのか。まだ現実なのか夢なのか不思議な感じがする」と、数多くの困難を乗り越えて完成した本作の日本公開を間近に、感慨を新たにコメントを寄せている。
遠藤周作の長男、遠藤龍之介氏は「父は私によくこう言いました。世の中に絶対的な善、絶対的な悪はほとんどない。悪の中にも善はあるし、良き事の中にも悪しき事がたくさんある」と周作ならではの哲学を語る。遠藤周作門下の作家・加藤宗哉氏は「久しぶりに心が震えた。スコセッシ監督に感謝したい」と、原作に最大の敬意を払って完成した本作に打ちのめされた。
28年間、決して揺るぐことなく映画化を願い続けたスコセッシに、各キャストは最大の賛辞を贈る。長きにわたって変わることがなかった映画化への情熱、現場での姿勢、役者とのコミュニケーション、全てにおいて彼はピラミッドの頂点にいる監督だ。スコセッシの熱意によって突き動かされたキャスト、スタッフたちとともに作り上げた『沈黙−サイレンス−』は、まさに今見るに値する作品なのだ。映像の結びは、遠藤周作や「沈黙」を生んだ日本文化に最大の敬意を表したマーティン・スコセッシ監督の言葉で結ばれる。いよいよ1月21日(土)、その情熱の集大成が日本全国の大スクリーンで公開される。
【ストーリー】
17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教(信仰を捨てる事)したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身に。頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の井上筑後守は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。次々と犠牲になる人々。守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められた彼の決断とは―
『沈黙-サイレンス-』
2017年1月21日(土) 全国ロードショー
配給:KADOKAWA
(C)2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト:http://chinmoku.jp
沈黙改版 [ 遠藤周作 ] |
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