横浜・シネマノヴェチェントで光武蔵人監督特集を開催!『女体銃 ガン・ウーマン/GUN WOMAN』トークショーレポート!

光武蔵人

11月13日(日)横浜シネマノヴェチェントで『女体銃 ガン・ウーマン/GUN WOMAN』の上映会が行われ、その後同作の監督を努めた光武蔵人監督と光武監督作品の常連俳優・鎌田規昭氏が登壇し、ジャンクハンター吉田と公開トークショーを行った。

トークショーでは監督のデビュー作から最新作『KARATE KILL/カラテ・キル』の話題で会場を大いに盛り上げた。また当日の劇場では作品名の“女体”にかけて「女体割」と申し込むと当日料金が前売料金になるという太っ腹ぷりでトークショーと上映会を非常にお得に味わえるというイベントとなった。

[取材・文:畑史進]

光武監督の「女体銃」の制作の経緯から話が始まり、本作品はアメリカでの映画学科の卒業制作から体に異物を隠し持ったキャラクターという作品の構想であることを明かし、その後ドイツでのファンコンベンションにて亜沙美にオファーをしたところ快くOKがもらえたと話した。また鎌田氏はエキセントリックな役柄について尋ねられると、最初にメールでオファーを受けたと話し、更にメールには別の役も考えている旨が記載されて、その内容が全裸になるというもので、別の仕事の立場もある中、5年も演技から離れている自分にそういう役を任せていただけるならと思って挑戦したと話した。また役作りについても尋ねられると、自分の中にもう一つのペルソナがあるはずだと思い閉店後のレストランで全裸になって歩いたり、掃除をしたりと衝撃のエピソードを話して光武監督と吉田を驚かせた。

少ない予算での映画製作で如何に予算を抑えるかという話の中、国立公園での撮影には許可がいることが障害となり、独立記念日は緩いだろうと思って撮影に望むと何処も同じことを考えていたようで、公園の入口から別の監督たちが次々と逮捕されていったという。しかし光武監督は公園の比較的奥で行い、警官たちが到着する頃には既に撮影を終え撤退の準備にかかっていて取り締まられることはなかったと話すが、別のスタッフが小道具のタイヤをかかえているところを事情聴取されとっさに「トレーニング」と応えてやり過ごしたと話して会場の笑いを誘った。

亜沙美の身体能力が高いと評する吉田に光武監督は「瞬発能力はあるが持久力はないので、なるべく一発で撮影を終えるよう協力し、改めて勉強させていただいた」とコメント。また、女体銃の続きがあるような終わり方にしたのも、いつかは続きが撮りたいと話した。また自身の役者業についても「台本を覚えられないし、命を削って演技を作ることが出来ない」と振り返り、ただし「サムライ・アベンジャー2」があればそれを最後にしたいと話した。

鎌田氏に『パールハーバー』の話を尋ねると当時は知り合いにオーディションの話を聞いて履歴書を持ってアポ無しで会場に行くと、そのまま採用の形となったという意外なエピソードを披露し、マイケル・ベイについてはいきなり自分でカメラの動きを自分で決めてそれをカメラマンに指示する人だと振り返り、1カット3日もかけるというこだわりがあるため、色んなカットの中で自分が目立つためにひたすら「鎌田」と連呼していたと話した。

光武蔵人

その後アメリカのドラマと映画のテレビ放映時の作品の2次使用料についてそれぞれ違いについてトークが展開され、さらにアメリカ在住の日本人役者が如何に生活して行くかということにも触れ、主にテレビCMで生計を立てつつ舞台に立って活動をしていくという興味深い実態が鎌田氏の話から明らかになった。

またハリウッドでデビューをする際、編集マン、脚本家、カメラマンにチャンスが回って来やすいという事を踏まえたトークが始まると、光武監督からアメリカの映画協会での協定について、1作目はプロデューサーの力が強く2作目は監督の権利が守られるという裏側を話しその為にチャンスを掴んだ監督が使い捨てにされるという現状を話した。

「サムライ・アベンジャー」にまつわるエピソードに話が移ると、以前「モンスターズ」という映画ストーリーが良ければどこかに出るだろうと思っていたら2004年に完成しても2007年までお蔵入りだという事を話し、どこに持っていってもアメリカで活動する日本人なのになぜ日本人を武器にしないのかという指摘を受け、その失敗から制作方向が決まったと打ち明けた。同様の作品で「キル・ビル」の後追いだと評されることはあるが、固定ファンも付き今ではドイツでもファンポータルが出来上がるなどの盛り上がる作品になったと振り返った。

最新作『KARATE KILL/カラテ・キル』の制作経緯についてはハヤテの空手が独特のもので、マメゾウ側からハヤテを使った空手映画を制作したいという矢先に光武監督の「モンスターズ」を鑑賞し「頭のおかしい監督がいる」という事で監督に抜擢されたというエピソードを明かした。また本編の殺陣のシーンも鎌田氏が動けないにも関わらず、演技もしてしまうことから光武監督が演技を忘れろという指示をしたと振り返り、また殺陣の練習にはハヤテのもとで必死になって空いている時間もホテルでも木刀を持って稽古に臨んでいたと話すと吉田から「カチコミに行くようだな」と感想を漏らして会場を沸かした。

その後9.11や3.11について振り返るエピソードになると、街中がゾンビ映画のように人が極端に存在する状況だったりするので、自分の映画にいつか活かせると話して次回作の付箋を垣間見せる一面が見られた。最後に鎌田氏からマメゾウピクチャーズから深夜ドラマ「ゆるい」に現在出演し、今後パッケージ化されるという発表が行われ、今後も光武監督に髪の毛を弄られながら出演し続けることを話した。光武監督からは『KARATE KILL/カラテ・キル』のBlu-rayの発売が決まり、12/1に予約が始まり、監督オーディオコメンタリーやサントラCDもついていることが明かされた。

■光武蔵人監督のFacebookページ
https://www.facebook.com/kurandomitsutake/?fref=nf

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