新海誠監督 最新作『言の葉の庭』劇場公開決定!!


「ほしのこえ」で鮮烈なデビューを飾り、アニメーション業界に衝撃を与えた新海誠。前作「星を追う子ども」(2011)は、日本国内だけでなく、韓国で異例の100館以上での公開を果たし、次世代を担うアニメーション監督として国内外で高い評価を受けている新海誠が、このたび、2年ぶりの新作を発表、2013年に劇場公開することが決定した。今回の作品タイトルは「言の葉の庭」。本作によせ監督は、『初めて「恋」の物語を作っている。すくなくとも自分の過去作では描いてこなかった感情を、本作ではアニメーション映画の中に込めたいと思っている』『恋―愛に至る以前の、孤独に誰かを希求するしかない感情の物語だ。誰かとの愛も絆も約束もなく、その遥か手前で立ちすくんでいる個人を描きたい』とコメントしている。

新海誠 コメント
新作アニメーション「言の葉の庭」によせて、思うこと

初めて「恋」の物語を作っている。すくなくとも自分の過去作では描いてこなかった感情を、本作ではアニメーション映画の中に込めたいと思っている。企画を立ち上げる時に思い出していたのは、例えば次のようなことだ。

この世界には文学よりも前にまず――当たり前のことだけれど、話し言葉があった。文字を持たなかった時代の日本語は「大和言葉」とも呼ばれ、万葉の時代、日本人は大陸から持ち込んだ漢字を自分たちの言葉である大和言葉の発音に次々に当てはめていった。たとえば「春」は「波流」などと書いたし、「菫(すみれ)」は「須美礼」と書いたりした。
現在の「春」や「菫」という文字に固定される前の、活き活きとした絵画性とも言えるような情景がその表記には宿っている。そして、「恋」は「孤悲」と書いた。孤独に悲しい。遠い我々の祖先が恋という現象に何を見ていたかがよく分かる。ちなみに「恋愛」は近代になってから西洋から輸入された概念であるというのは有名な話だ。かつて日本には恋愛はなく、ただ恋があるだけだった。

本作「言の葉の庭」はそのような恋――愛に至る以前の、孤独に誰かを希求するしかない感情の物語だ。誰かとの愛も絆も約束もなく、その遥か手前で立ちすくんでいる個人を描きたい。現時点ではまだそれ以上のことはお伝えできないけれど、すういなくとも「孤悲」を抱えている(いた)人を力づけるようなことが叶うような作品を目指している。

(監督 新海誠 2012年12月24日)

原作・脚本・監督:新海誠
製作:コミックス・ウェーブ・フィルム
配給・宣伝:東宝映像事業部
公式HP:kotonohanoniwa.jp(24日am10:00up)
(C)Makoto Shinkai/CoMix Wave Films
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