映画『ヤバい経済学』公開記念イベントで上杉隆が大相撲の八百長から日本経済までをメッタ斬りに!



5月21日(土)、大相撲の技量審査場所も盛り上がりをみせる今。八百長を経済学的に証明した映画『ヤバい経済学』(5月28日公開)に出演しているジャーナリストの武田賴政氏が、TVやラジオで大活躍の上杉隆氏とともに、押し寄せたお客様を前に、テレビでは言えない、あんなことやこんなことなど、大相撲から経済まで、表と裏を語り尽くすイベントが開催された。

武田賴政氏:映画自体は基本的には『ヤバい経済学』という本が元になっているんですけれど、7勝7敗の力士同士が戦うときに、意図がこもった戦いが行われているんじゃないかというものです。
今の技能審査場所は実際に見ていて、初日はガチだけど、二日目以降は星取りの調整があったと思っています。現在は大相撲協会が八百長を完璧に認めているわけじゃないですよ。だから、見る側も取り組みをガチじゃないんじゃないかと思って見てしまう。「今の八百長だったの?」と。そういう風な目を、僕は一掃したいんですよ。一番いけないのはテレビだと思ってる。本来、相撲は中継して評論するものじゃないですよ。放送があると、本来は文字面で読んで美しく解釈していたものが、映像で見られてしまうので、力士にとってはつらいものがある。しかし、中継が入って相撲ファンが増えたのもまた事実。だけど、中継でタニマチが増えてしまった。株が持つ利権の価値が大きくなりすぎてしまったんです。人が人であるかぎり、八百長の決着はありえない。まず、「ない」といっちゃうからおかしくなる。今、必死に火消しをやっていますけどね。まず、八百長があった部分を正直に認めたうえで、出直す。あとは親方株を売買しないなど細かいシステムの改革は必要。僕は相撲を国技だと思っています。ガチンコの相撲は本当に面白いんです。一番一番の取り組みを見て、楽しむ。それが大相撲なんです。
上杉隆氏(ジャーナリスト):僕も海外で八百長の取材をしました。イタリアで八百長問題が発覚して、それを追求したのは、イタリア最大のスポーツ新聞だった。ワールドカップ前の大事な時期に、わがイタリアチームの意識をそぐのはとんでもない、と市民からの批判が噴出した。その批判に対して、スポーツ紙サイドは「健全にやっている選手にたいして失礼で、アンフェアだ。サッカーを愛するからこそ、厳しく追及していく」と反論した。結果的にはそれで、スポーツ紙の売り上げも評価も伸びていった。日本では、武田さんが相撲の八百長を週刊現代や週刊ポストで書いた。しかし、当時、テレビでは全く取り上げられなかった。日本だとメディアが八百長の問題を地上波ではほとんど扱わない。最近は自分も八百長とおんなじ扱いされているんじゃないかと(笑)書くときにも、八百長という言葉をつかっちゃいけない。日本の場合、記者が歓待されるのが当たり前なんで。例えば東京電力も。東電は震災直後の3月中旬に大手メディアの幹部と中国旅行に行ってたらしいです。ひとり5万円だして、10日間弱、ファーストクラスでゴルフやっている人もいるんですよ。うらやましい(笑)だから一か月東電への追及がなかったんです。四月頃から責めだしたんです。今までまるで責めていたかのように。日本の記者は、取材対象からものをもらい、旅行もOK。取材対象からもの貰っちゃだめですよね。企業もメディアも自分たちの都合の悪いことを消したがるが、それはフェアじゃない。
『ヤバい経済学』
5月28日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
原作&出演:スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー
監督:アレックス・ギブニー(『GONZO~ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて~』)、モーガン・スパーロック(『スーパー・サイズ・ミー』 『ビン・ラディンを探せ!』)、レイチェル・グレイディ&ハイディ・ユーイング(『ジーザス・キャンプ』)、セス・ゴードン、ユージーン・ジャレキ
公式サイト:http://www.yaba-kei.jp/
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