Steamでセール中なので年末年始の暇期に・・・『Cities: Skylines II』 インプレッションコラム

【文:畑史進】

コロッサル・オーダーが手掛けた『Cities: Skylines II』が2023年10月25日からSteam先行で発売されている。

現在クリスマス商戦期のセールが行われているので今回はこちらのゲームの紹介をしていこう。

 

 

本作はいわゆる『シムシティ』系の都市開発をテーマにしたシミュレーションゲームで、『シムシティ』よりゲーム感よりリアリティの追求がなされているややコアよりのゲームといった感触だと思えば良い。

ちなみに、PCの要求スペックはかなり高いので、ハイフレームレート、ハイクオリティでプレイしたい人は要注意。僕の場合はかなり品質を落としてのプレイなので、このゲームの全ての魅力を体感できていないのでその上で読んでいただきたい。

 

先日よりエンタジャムのレギュラー番組や夜道雪さんの個人チャンネルでもプレイ配信を行ったので、ざっくりとしたプレイ感はそちらの方で見てもらえばなんとなく理解が進むかと思う。



あらためで文章としてこのゲームを紹介すると、プレイヤーは最初に自分が都市建設をしたい環境を選択する。環境に応じてその後の拡張、開拓にかかる手間が変わってくるのも面白いところ。手間と聞いてしまうと敷居の高さを感じて躊躇してしまうかもしれないが、実際はゲームを始めてしまって都市開拓を進めていけばなんとかなってしまうので、そこまでここの時点で深く考えなくてもいい。

ゲームはその後、0ベースから道を建設し、商業区画、産業区画、居住区画などの設定を進めていくことになるわけだが、開始時点で都市開発にかかる資金が無限に使えたり、アセットを最初から全て開放して思うままの都市開発をすることも可能なのでゲームに慣れたらここからスタートするのもありだろう。

 

 

基本的にはこのゲームはリアリティを追求しているのでチュートリアルをオンにしてプレイすることを推奨。っていうのもリアリティを追求しているということは、その分、都市開発の基礎的な前提知識や現実の都市構造の観察眼を持っていないとチュートリアル抜きのゲームプレイはかなりつらい。

現に僕も元々JRの電気工事士から社会人をスタートしているからある程度の都市構造や設備構造に関する知識を有している。だけど、リアリティを追求したゲームでの運用において知識、経験を100%反映できるかと言ったら無理。ゲームにはゲームのルールなり、開発側の知識、経験。制作に携わった専門家レベルじゃないのでチュートリアルをオンにして生ぬるいプレイをしていったほうが堅実。

 

そこから先は丁寧な説明のチュートリアルに従って都市開発を進めていく。

大まかな流れとしては最初に道路を作り、その後に住居、居住区画の整備、その後に発電施設だの、商業施設、ビジネスなどで経済発展とライフライン、さらにはごみ処理施設や消防署、学校など市民の増加に伴う都市の発展を狙っていく。

道路は意外にも3車線一方通行や3車線非対称道路なんかもあったりするのだが、これはかなりアドバンスド、発展的な使い方で、都市開発が大きく進んでいった先に発生する渋滞解消を行う際に活きてくる。そう、このゲームはただの都市開発シミュレーションだけでなく、商業区画やビジネス区画などに伴う車の移動、住民の移動、といったインフラのシミュレーションも行われているのでかなり頭を使うことになる。

 

 

普段現実の道路を走っていて「なんて無駄な構造になってんだ」と思っていることも、意外にもこのゲームを通じて反省することもあれば、自分の新しい解決策というのをこのゲームから模索することもできる。

 

このゲーム、僕がプレイするよりも、小池百合子東京都知事や岸田文雄現首相にやって貰ったほうがええんじゃなかろうか?

 

そんな社会的な文句はさておき、このゲームの面白い所・・・と言ってしまっては不謹慎に聞こえるが、シミュレーションの一つに災害というのもある。このゲームには年月、時間という概念が存在しており、プレイを進めていくと自然災害が発生する。

 

災害には地震、雷、火事、オヤジと普段から起こりうる災害はもちろん、竜巻から隕石までそれくらったら都市が壊滅しかねないよ。と言わんばかりのものまで用意されている。「いや、いらんがな、そんなもん」と思うが、リアリティのあるシミュレーション。リアリティの追求をゲーム制作のテーマに掲げられては仕方がない。

そもそもの話、この手の災害は避けられないにせよ、そういった災害があるという事を念頭に入れてこのゲームを始めるとするなら、最初の自分が担う都市開発を行うマップ選びというのはかなり重要になってくる。津波はもちろん、竜巻がどういった土地構造だったら発生しやすいかというのが地理レベルで分かっている人だったら避けたい災害というのを念頭に入れて選ぶことができるということだろう。

 

逆にピーキーで「災害ウェルカム!」な不謹慎プレイヤーだったらあえてその都市開発に望むということだって有りだと思う。

 

土地周りの話はまだまだあるがこのあたりにして、このゲームは資金無限モードはさておき、チートモードを使わず順当にゲームを進めていくと、税収と都市開発の兼ね合いも考えなければならない。安定した税収を元手に都市開発を進めていくのがセオリーで、税収も特定の商業には減税策をしたり、特定のところに増税をかけたりと税収運用もできる他、市民の苦情や都市への要望がSNSを通じて知ることができたりすることができる。要望や苦情には「空気が悪い」とか「停電が起きる」など様々。こうした声はわりと都市計画の指標になったりするので土地の構成や風向、発電所や電線の整備などで細かく公害問題等を含めて改善していくことになる。

 

こうした市民の声を「聞く力」を使って、ゲーム内にいる仮想市民にとって理想的な都市を開発するのが大まかなゲームの目標となっていく。

さてさて、この手のゲームジャンルはわりと片手間にプレイするいわゆる暇つぶしゲームとしての側面があったのだが、ここまでの徹底されたシミュレーションゲームは暇つぶしでのゲームプレイの粋を脱している。結構な頻度で画面全体に目を配っておかないとユートピアは完成しない。

そこで使いたいのが時間の経過速度の調整。これを使って時間の進行をかなり遅めにすると、仕事の合間、個人作業の合間の息抜きでながらプレイができるようになる。PCのスペックに余裕のある人なら暇つぶしの一環としてデスクトップアプリの一環として画面の片隅に配置してながらプレイをしてみるのもどうだろうか。

ときには積極的にプレイして、時にはながらプレイ。今年のクリスマス~年末気にダラダラと家で過ごす人にはおすすめしたいゲームだ。

 

将来的にはPlayStation5やXbox Series X/Sでも発売予定なので参考になれば・・・


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