3月27~28日に、東京ビッグサイトにて世界最大のアニメイベント「東京国際アニメフェア2010」が開催された。
スタジオジブリ、『ONE PIECE』のフジテレビなど日本の大手企業を始め、海外の企業からアニメの専門学校に至るまで、数多くのアニメ作品関連ブースが設置されていた。各ブースでは作品の紹介やグッズ販売なども行われており、人気企業のブースではファンの長蛇の列が出来ていた。会場内の特設イベントステージでは、声優らのトークイベントや新作アニメの製作発表なども行われていた。また、「国際アニメフェア」の名にふさわしく、コンペティション「東京アニメアワード」には、総応募数の3分の2を海外作品が占めるなど国際的なアニメの祭典として定着してきている。
来場者数は回を重ねるごとに増えており、今年は13万人を超える来場者を記録した。しかしその一方で出展数は一昨年から減少しており、ここにも不景気の影響を感じるが、そんな中でも各社のブースからアニメへの意気込みを感じることが出来た。
客層は、東京都主催の「国際アニメフェア」ということもあり、ファミリー層の来場が多く見受けられ、『ONE PIECE』や『プリキュア』、『名探偵コナン』などの人気アニメのブースは多くの注目を集めていた。中でもTV放送10周年を迎える『ONE PIECE』は特設イベントステージにて、スペシャル記念イベント「ONE PIECE 10th MEMORIAL STAGE」を開催し、ルフィ役の田中真弓らレギュラー声優陣のトークイベントや、歴代主題歌をライブで披露するなど多くのファンを楽しませていた。
数ある作品の中でも注目すべきは、アニメ『ブラック★ロックシューター』。DTMソフトウェア「初音ミク」を用いて作られた楽曲に、huke氏が生み出したオリジナルキャラクター「ブラック★ロックシューター」をのせたPVを公開したところ、それが大反響を呼び、50分のアニメーション化が決定した作品。気になる販売方法だが、なんと!6月25日に発売される「月刊ホビージャパン」に付録!として添付されるとのこと。こんな強力なコンテンツを、月刊誌の特典として配布ということに衝撃と軽い眩暈を覚えた。パイロット映像などの配布はよく目にするが、今回はまさかの全編フル収録。このような形のビジネスモデルは初めての試みではないだろうか。なぜ雑誌の特典なのか、ビジネスとして成り立っていくかなど期待と同時に疑問も感じるが、これからのアニメ作品の行く末を決定するかもしれない作品だけに、台風の目になることは確実。今後の展開を見守っていきたい。
映画『アバター』をきっかけに新しいエンターテイメントとして「3D」への注目が世界中で高まる中、個人的に気になったのが東北新社の特撮アクション映画『牙狼<GARO>』。5分間の3Dプロモーション映像を公開し、来場者から大きな注目を集めていた。今回のアニメフェアでは、2次元アニメーションの3D化も各社ブースに見受けられ、アニメ業界にも3D化の波が押し寄せているのを感じた。白組のブースでも、飛び出すことに特化するというコンセプトで作られた3Dアニメ作品を紹介していた。現時点で具体的な商品化は予定されていないとのことだが、画面から飛び出す勢いで迫ってくる映像は白組の技術力の高さと自信が伺え、非常に興味をひかれた。今後の各社の3D作品への取り組みに注目したい。
また、「東京国際アニメフェア」は2011年3月に再び東京ビッグサイトにて開催されることが決定した。2011年はアニメフェア開催10周年にあたり、一つの節目となることは間違いなし。例年以上の盛り上がりに期待したい。
東京国際アニメフェア2010
[公式サイト]
個人的フォトギャラリー: 各ブースにはコスプレしたかわいい女の子がたくさんいて、ブースを彩っていました。コスプレ美女を求めて来ている参加者もいますからね。ここでは数多くいるコスプレイヤーの方々をほんの一部ご紹介!みなさん個性的で全て載せたいくらいですが泣く泣く厳選。もっとかわいく撮れたのにと後悔もありつつ、今後もこういうイベントがあれば積極的に参加したいですね!
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