【クロスレビュー】『SNIPER ELITE Ⅲ ULTIMATE EDITION』レビュー【編集長・畑&ジャンクハンター吉田】

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2019年12月19日にGame Source Entertainmentから発売した、Nintendo Switch向けソフト『SNIPER ELITE Ⅲ ULTIMATE EDITION(スナイパーエリートⅢ アルティメットエディション)』を編集長の畑と自称ロシアでスナイパーのジャンクハンター吉田がご紹介!

 

【編集長・畑のレビュー】

 

本来2014年にPS3、PS4でスパイク・チュンソフトから発売予定だった『スナイパーエリート3』が紆余曲折を経てお流れになってしまってからはや5年。満を持して、最新ハードのNintendo Switchで発売されるとは誰が予想できただろうか。しかもDLC全部込みで!

だってあの良い子に優しい任天堂ハードで人殺しなんて許されるはずが無いじゃないですか!

という馬鹿げた話はさておいて、実はこのゲームシリーズはこれまで遊んだことがなくて本作が初めてのスナイピングゲーム体験。普段『CoD』や『バトルフィールド』『スター・ウォーズ バトルフロント』で芋スナイパーに対してヘイトを募らせるせいもあってか、スナイパーというのは弱虫のやることだと勝手に思い込んでいるので余り興味をそそられることが無かった。

だけど、このゲームを遊んでからというものスナイパーという技術職がいかに難しいものなのかと再認識させられました。

ゲーム内容は第二次世界大戦のヨーロッパを舞台にプレイヤーはアメリカ人のスナイパーになってドイツ軍に立ち向かうというよくある内容なんだけど、ただひたすら敵をスナイプキルするだけじゃなくて、いい場所取りをするためにスニーキング移動を行うという『メタルギア』的な要素も入っている。ミッション中には敵の背後から音を立てずに忍び寄ってナイフだけで暗殺するアクションや、サプレッサー付きの銃を使って周囲にさとられずに狙撃したりと脳からドーパミンが出るようなアクションが随所に用意されているのでとても楽しい。

ここでふと思ったのが「敵を殺しても問題ないのだろうか?」という疑問。しばらくこの疑問を抱えながらゲームを進めてリザルト画面を見た時に「ノーキル」のような項目がないことを知って「そうかこれは『メタルギア』じゃないし、戦場なんだから兵士を倒しても当たり前のことじゃないか」というミリタリーゲームの基本にようやく頭を切り替えることが出来た。敵兵を眠らせるという概念を作った小島さんはすごいわ。

という他製品の紹介もそこそこに、このゲームの面白い部分もピックアップしなければならない。

プレイヤーが敵キャラを狙撃する時に注意しなければならないのが、周囲の敵の配置もそうだけど音にも気を配らないといけない。当たり前の話だけど、ゲーム中に配備されている敵はプレイヤーの銃撃音を聞きつけたら異常を察知して、こちらを殺しにかかってくる。となると、一体いつスナイピングすれば良いのか困ると思う。

 

 

ステージ中にはやかましいくらいに音を立てるオブジェクトが設置されていたり、シチュエーションによってはステージ全体に爆音が轟いていることもある。プレイヤーはこの“爆音”が鳴り響いている間に狙撃を行って銃撃音をごまかしてひっそりと黄泉送りしてやることになる。他にも音の発生源に隣接して狙撃を行わないと察知されるなど、プレイヤーにプレッシャーを与える現実的な”ルール”がクリアした時の達成感を高める良いスパイスになっているため、やめ時に差し掛かっていても思わず次のステージへと進めたくなるよう好奇心をくすぐってくる。こうした作りもあって、一度始めたら自制心を効かせない限り際限なくプレイし続けてしまうドラッグ的な効果がこのゲームにはある。

その中毒的なシステムの一つにステルス要素があるのもこのゲームの魅力。

昨今魅力的なステルスゲーム(かくれんぼ)に遭遇していないせいか、このゲームで体感する暗殺劇がとても刺激的でたまらない。ただ少し難点なのがステルスキルを行なう際にXボタンを押すのだけど、このXボタンのガイドが出ている時に押しているにも関わらずなかなか発動しないことに少し違和感を覚えた。今の所左スティックを倒している時に発動する様に感じているのだけど、慣れるまでに少し時間がかかった。

 

 

操作面で言うと、Nintendo Switchのジャイロ操作にも対応していて、よくハードの性能に合わせてコンバートしているなと感心させられるけど、イマイチ使い勝手が良くないと感じたのですぐに普通の操作に戻した。配信者なら自分の姿を映しつつジャイロ操作に固執するなんていうテーマの実況プレイがあっても面白いかもしれない。あとこれはハードの特徴でもあるんだけど、いまいちJoy-Conの操作感が良いように思えない。もし本格的に心ゆくまで遊びたいと思うなら別途プロコントローラーを用意したほうが良いかもしれない。

 

狙撃後にスローモーションカメラに切り替わって、直撃寸前に敵兵の内臓が透視されてどこの部位をやられたのか示す「X-RAYキルカメラ」も発想がぶっ飛んでいて面白い。下半身を狙撃するとまれに金玉が見えるのだけど、男としての性分か、どうしてもタマヒュンショットを狙いたくなるのもバカバカしくて、小学生男児におすすめしたい作品だと思った。

 

ただ、こうした作品を遊んでいると、面白さと同時に「やっぱり戦争って良くないなぁ」と考えさせられる自分が併存していることに気付かされる。あくまでゲームの中だけの世界だけど、人の痛みを知る切っ掛けになるんじゃないかと思うので是非教育的な面も合わせてこのゲームを遊んでいただきたい。

 

 

さぁDLCも遊ぶぞ!

 

【ジャンクハンター吉田 レビュー】

 

どういうわけだか2014年にリリースされていた『スナイパーエリート』の第3弾がSwitchにて全DLC込みな初の日本語ローカライズで発売。数年前、PS4にてスパイク・チュンソフトから日本語版の発売がアナウンスされていたのだが、なぜか理由もなく発売中止となり、すっかり頭の中から忘れていた存在だった。

 

とはいえ、筆者はスナイピングが大好きでPS4にて海外版『スナイパーエリート V2』は、友人宅で遊ばせてもらっていたのでこのシリーズはある程度経験済み。ちなみにUBIソフトから発売されている『スナイパーゴースト』シリーズは『~エリート』とは一切無関係ですよ。

 

野比のび太ではないが自慢できるほど射的の正確さは20代の頃まで凄かったと自負。中学1年の頃にサンダーボルトなるエアガンを購入し、てるてる坊主みたいな形をしたエアガンの弾で住んでいたボロアパートの屋上から鳩を追い払うため、鳩のお尻付近を射撃するのが日課だった。屋上に干している洗濯物が毎度毎度鳩の糞被害に遭っていたからである。そんなことを日課にしていたら「もっと長距離が狙えるようになりたい」と考え始め、エアガンをバラし、中に入っていたバネを強化。今まで最大30メートル程度しか狙えなかったサンダーボルトが倍の60メートルを余裕で超えるぐらい弾が届くようになる。そのおかげで射速度が上昇し動いている鳩も狙い安くなり、さらにスナイピングの技術が向上していく。と同時にスコープをお年玉で奮発して購入すると、自分自身が戦場における最強の兵士に思えてきて(←頭おかしい)、鳩やカラスの頭を狙いたくなってウズウズしてきてしまった。しかし、それをやってしまうと殺傷することになるため、自分ルールは追い払うのが目的だったから我慢して頭部箇所、いわゆるヘッドショットは一度も行なわなかった。

 

そんなことを中学時代の3年間毎日のように日課で行なっていたら必然的に射的能力は誰にも負けなくなる。ガキの頃の当時はサバゲーなんていう考えはなく、エアガン持っている者同士で公園で撃ち合いをすれば遠方から隠れて射撃する吉田が最強になってしまい「やはりスナイパー最強論は間違っていなかったんだ」と改めて実感。

 

話が長くなるので端折るが、20代に入って元スペツナズが教官をしていたロシアのコマンド部隊へ1ヵ月間、地獄のブートキャンプへ参加することになる。そこでまず適性検査があるのだが、数年ぶりにライフル銃を持たされる。が、エアガンじゃなくて本物は初めてだったので重さにビックリしつつ、その重さが程良いバランスとなり、50名参加のブートキャンプ内で確か300か400メートル先の射的に偶然何度か成功したことでトップの成績となり、スナイピング担当で後方支援役を任された。玩具のヘナチョコなサンダーボルト銃を何年も使っていたからなのか、実銃のほうが遥かにスナイピングしやすかった。

 

記憶では一週間か10日分程度の食料(レーション)しかなく、雪山でのブートキャンプだったので食料は野生のウサギと鹿のみ。なんとか見つけて射殺しないと我々部隊の食糧難になってしまうことから、ハンターとしてのスナイピングは重要な任務となり、観測手とペアになって食料(獲物)を探しに行くのだが、1ヵ月の雪山野宿でウサギは一匹も獲られないものの(白くて雪色に同化しているため相当難しい)鹿は20匹ぐらいは仕留めた記憶がある。最初ヘッドショットなんてやったことないから怖くて狙えず、足を撃ってしまい教官から激怒されるも、何度やっても最初のうちは頭を撃って一撃死なんてやったこともないし怖くてできなかった。足を撃てば動けなくなり、近づいて仕留められると思っていたが、傷ついた足でも鹿はピョンピョンと跳ねて逃げ足が速く、初日の狩りでは自分の弱さもあり一匹も獲られなかったのだけは鮮明に記憶にある。教官からは「ラクに死なせてやれ」との言葉からヘッドショットを狙って一発で仕留めたほうがいいんだと理解してから、お互いジェスチャーでしか話し合えないロシア人の観測手と二人で食料を得るための狩りを行なうのが日課になる。まさに鳩の糞被害から屋上を守っていた時を思い出すデジャヴュ状態。

 

生きるために狩りで射撃しなくてはいけなかったブートキャンプ終了以降、何年もエアガン含め実銃すら触れていなかったが、1998年頃のAMショーだったかAOUショーだったか忘れちゃったけど、コナミがアーケード稼働用で『サイレントスコープ』なる筐体をショーで発表していた。筐体に設置されているライフルのスコープを覗くとしっかり拡大されてスナイピングできる仕様になっており、高い完成度に衝撃を受け、プレイするユーザーたちは2面か3面でことごとく撃沈していたから相当難しいのかなと気合十分でいざ初プレイ。すると……あれよあれよという間にステージをクリアしていってしまい、最終ステージまで到着したところでコナミの人から「そろそろ他の方に代わって頂いてよろしいでしょうか?」と促され、エンディングを見れず終了。実銃で慣らしていたカラダの感覚はスコープを覗いた瞬間勘が戻り、あまりにも射的の簡単さ(他の方からしたら難しいと思うが)に余裕モードでプレイしていたらコナミの方々が驚いてしまい、小声で「調整があまいんじゃないか?」など耳に入ってきていた。それから半年か1年後かに、ゲームセンターで『サイレントスコープ』を稼働されているのを見つけプレイしたら……驚くほど難易度が上がっており、おそらく吉田が初プレイで最終ステージまで行ってしまったのが起因していると思うと本当にスマンカッタとしか言えない(汗)。

 

その後は家庭用ゲーム機で『メダル・オブ・オナー』『バトルフィールド』『コール・オブ・デューティ』シリーズなど、ミリタリー系FPSゲームをプレイしても必ずスナイパーライフルでスタートし、オンライン対戦すると周囲から「芋野郎!」と罵倒されるのを我慢しつつ隠れて射殺していく手法を取っていった。ちなみに芋っていうのはスナイパーは芋虫のように這いつくばって匍匐前進して身を隠しているため、「芋砂」「芋りやがって」「芋スナイパー」と揶揄されるのです。強いので嫌われてしまうんですねぇ、嗚呼酷い……。スナイパー最強論者なので自分は一生ブレることはなく、スナイピングに徹しますけどね。

 

と、必死にスナイパー最強論を唱え、どんだけスナイピング大好きなオッサンかわかっていただけたところで今回Switchから発売された『スナイパーエリート3 アルティメットエディション』をガッツリとプレイ開始。レビュー用で3時間程度のプレイで執筆しようと思ったら……見事にガチハマりしてしまい、一気にキャンペーンモードを全クリア、4つ収録されている全DLCもすべてクリア。さらにソロプレイでのエンドレスに敵が襲ってくるサバイバルモードもやりこみ、合計20時間強遊んだところで原稿へ着手するほど。まさに狙撃ゲームこそ、筆者の嗜好にあったゲームってことがお分かりでしょう。

 

いまだにエアガンとわかっていても長物のライフルを構えると本能なのか知らんがスコープを覗いた瞬間心拍数が上がる。それがこのゲームでも同じ体験ができるんですよね。スコープを覗いたら心拍数がドキンドキンと脈打っていくところのリアルさ。狩りをしたことある人だったらこのスコープから獲物をターゲッティングし続けた際の心臓の高まりは経験あるはず。それがゲームでもキチンと具現化されているのは本当に素晴らしい。

 

物語は第二次世界大戦下の北アフリカが舞台。ヒトラー率いるドイツ軍ナチスが秘密裏で作っている最新兵器計画(最終ステージに登場するんだけどトンデモなくデカい〇〇!)を阻止するべく北アフリカへ単身乗り込んだ米軍兵士の狙撃手カール・フェアバーンを操作していく孤独な闘い。最初Switchの携帯モードでプレイするもスグにギブアップ。まずジョイコンが使いずらい。それとそろそろ50歳の年齢に達するからか、Switchのスクリーンでは狙撃が上手く行かない。老眼だからだろと突っ込まれそうですがそれは間違いない。が、遠方を狙撃するには大画面でのプレイをおススメ。そっちのほうが遥かに臨場感が出る。当然欠陥品なジョイコンは使わず、プロコントローラーを推奨。

 

 

 

本作のゲームデザインはシステム面で言うとステルスでの行動がメインになっており、『メタルギアソリッド』が大好きなユーザーならば違和感なく没入可能(筆者がまさにソレ)。『スナイパエリート』シリーズ最大の特徴はX線キル。映画『山猫は眠らない』でライフルから射出された弾道を追いかけていくスローモーションのカメラワークがそのまんまパク……いや、オマージュされているため、あの映画でのドキドキ感を味わったことある方は興奮必至。そしてライフルの弾が相手の肉体を貫通する直前にX線モードとなり、どの箇所の骨を砕いて的中させたかがわかる仕組み。大昔海外のみで発売されていた『ファイトクラブ』のゲームで相手の腕や足などにダメージを与えるとX線モードになってゴキゴキっと痛めつけられたヴィジュアルからパク……いや、オマージュしているんでしょうけど、やっぱりこのX線キルは気持ち良いのでヘッドショットだけではなく、金玉こと睾丸ショット(かなり難しい)も是非決めたいところ。

 

 

ゲームの進め方というかコツなんですが、ライフルの威力が高いのをなるべく選んでください。威力が高ければヘッドショットを狙わずとも一発でワンショット、ワンキルが可能です。いや、ワンショット、ツーキルやスリーキルも可能。なぜならば腕や足を貫通させても殺せるのでね。なもんで威力が高ければ高いほど良いのです。と同時に長距離対応できるライフルならば尚更良し。自分で装備品はカスタマイズできるので色々試してみて自分に合うもので行きましょ。吉田は長距離対応+威力抜群のライフル(手振れ率上がるけどプレイを繰り返すうちにテクニックでどうにかなる!)、サイレンサー付きハンドガン、手榴弾、地雷、回復キットだけは確実に準備して戦へ挑んでます。相手の戦車や装甲車をまず地雷を踏ませキャタピラー破壊で動き止めた後、手榴弾を投げて簡単に片づけることが可能。といわけで、このセットはクライマックスまで必須です。

ハンドガンは近距離戦で重要ですが、威力が弱いためヘッドショットを外すとドエライことになるので注意。確実に狙いを定めてヘッドショット一発で殺せるようじゃないと無意味です。が、敵が一人の時は近接攻撃で殺してしまったほうが無駄弾を失わずに済むので有効かと。敵が二人の場合は近接攻撃はダメ。一人を倒すまで殺すモーションが長いので別の敵にハチの巣にされて死亡率アップ。敵が多い場合は、地雷をセットした後、石を地雷の近くに投げて何人かの敵がワサワサ集まってくる際に踏ませてマルチキルが楽しい。もし地雷を踏まなさそうだったら敢えてライフルで地雷を狙って射撃して爆発させるのもアリ。途中からロケットランチャーが装備できるようになりますが、対戦車や装甲車(共に二発で破壊できる)に有効となりますので常に持ち歩くことを推奨。最大三発装填可能なのでピンチの時に間違いなく役に立ちます。それと連射可能な突撃銃は近距離戦でしか有効じゃないのでロケットランチャーの弾が無くなった手持ち無沙汰の時ぐらいしか必要ないかも。あと、ヘッドフォン着用でプレイすると敵が自分の周囲のどの辺りにいるか喋り声でわかってくるので可能であれば是非。

 

 

と、狙撃マニアだからこそガッツリと熱く書いてしまいましたが、ミリタリーゲーム云々で本作が本当に名作なのは間違いないです。狙撃の緊張感がプレイヤーの手、そして目でしっかり感じ取れるのは他のタイトルではなかなかめぐりあえません。まさか年の暮れギリギリで2019年遊んだゲームのベストワンになるとは思わなかったほど! 既に発売中の『スナイパーエリート V2 リマスター』も欲しくなってきた。こりゃ買うしかないか。

 

 

【商品概要】

・タイトル: SNIPER ELITE Ⅲ ULTIMATE EDITION

・発売予定:2019年12月19日

・対応機種: Nintendo Switch

・ジャンル:TPS

・CERO:D

・価格:4,380円(税抜)

・発売:Game Source Entertainment

・開発:Rebellion

・権利表記:

2014, 2019 Rebellion. Published by Game Source Entertainment in Japan.

 

The Rebellion name and logo, the Sniper Elite name and logo and the Sniper Elite eagleare trademarks of Rebellion and may be registered trademarks in certain countries.

 

・オフィシャルWeb: https://gamesource-ent.jp/page/Sniper_Elite_V3_Ultimate_Edition

 

登録すると試写会チケット 情報がやたら貰えるかも!

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