VR脱出アドベンチャーゲーム「Last Labyrinth」カティア役、ステファニー・ヨーステン 独占インタビュー

 

PlayStation™Store、Oculus Store、Steam®にて『Last Labyrinth』が発売されている。

本作は固定具で椅子に拘束されたプレイヤーが、謎の少女カティアとともに謎の館から脱出するというアドベンチャーゲーム。

プレイヤーは頭を動かして注視点を動かし、コントローラーのボタンを押すことで注視点をカティアに教えて、室内に仕掛けられたギミックの操作の指示出しを行うという「クリックポイントアドベンチャーゲーム」のような流れでゲームを進めていく。

 

謎の少女カティアを演じ、テーマ曲「Last Labyrinth」を歌ったのはステファニー・ヨーステン。『メタルギアソリッドV』のクワイエットとは姿も声質も真逆の少女を演じるのにどの様にして臨んだのか伺ったので紹介しよう。

 

 

―――ステファニーさんのことを初めて知ったのが『メタルギアソリッドV』(以下『MGSV』)で、そのときもテーマ曲を歌われていましたが、芯のある透き通る歌声でありつつ、力強さに感動しました。

 

ステファニー:ありがとうございます!

 

―――もともとステファニーさんはどのような経緯で歌の世界に入られたのでしょうか?

 

ステファニー:昔から歌うことが好きで、プロとして初めて仕事をしたのは『MGSV』だったんです。それからこの道を頑張ってみようと思ったんです。

 

―――歌のレッスンはもともとやられていたんですか?

 

ステファニー:いえ、子供の頃はやっていなくて大人になって、23歳位からでしたね。歌を歌うときはプロの歌手として歌というより、役としての気持ちを大事にしつつ自然な声で歌うように心がけているんです。

 

―――ステファニーさんはこの世界に入ろうと思うきっかけも歌だったのでしょうか?

 

ステファニー:最初は役者で入ろうと思ったんです。私も凄くゲームやアニメ、マンガが大好きな少女でしたので、思いが強かったんです。

 

―――どんな作品がお好きなんですか?

 

ステファニー:ゲームは『ファイナルファンタジー』シリーズが好きで、特に『Ⅶ』が大好きです。

 

―――当時リアルタイムで遊ばれたんですか?

 

ステファニー:いえ、初めて遊んだのは『Ⅹ』で、その後シリーズを遡って行くうちに『Ⅶ』と出会って、一番好きなタイトルになりました。

 

―――『Ⅹ』から始めたとなると、逆にカクカクした二頭身のポリゴンにびっくりしませんでしたか?

 

ステファニー:そんなことないですよ。ゲームのグラフィックは面白さに直結していないので。キャラクターもティファが好きでしたね。彼女の優しい性格が凄く好きでしたね。

 

―――ちなみにマンガ、アニメは何がお好きなんですか?

 

ステファニー:『ドラゴンボール』が大好きで、周りに好きな女の子はいなかったんですが作品がカッコいいじゃないですか?その中でも好きなキャラクターはベジータですね。凄くユニークで、一番面白いキャラクターですよ彼は。

 

―――それだけゲームがお好きなら、この世界に入って凄く嬉しいことじゃないですか?

 

ステファニー:幸せなことだと思っています。本当に夢のような時間を過ごしています。今は昔と比べると制作技術は格段に進歩して、モーションキャプチャーで自分を投影できて、自分の声が入ることから多くの可能性が広がり、私自身感じています。

 

―――『Last Labyrinth』をプレイしてて思った疑問をぶつけたいんですが、ステファニーさんとはすべて真逆の幼い少女のカティアを演じていらっしゃいますが、あの彼女が発する言葉はオランダ語だったんですか?

 

ステファニー:(笑いながら)いえ違うんですよ。あれは全く新しい謎の言語で、製作者の方と意味を共有しながら吹き込みを行いました。イントネーションもほとんど私に任せてくださる感じでした。

 

―――全くの新しい言語でステファニーさんに言葉の全てが委ねられているということは、ステファニーさんの喋れる言語に大きく委ねられると思うのですが、実在する言語をどのくらいの割合で混ぜたかって教えていただけますか?

 

ステファニー:(少し考え込んで)あまり意識していなかったですね。意識すると気持ちに意識が向かなくなるかと思うのです。そうだとすると私の母語のほうが強いのかもしれませんね。

 

―――カティアのようなローティーンの少女を演じられたときの気持ちはどのような感じでしたか?

 

ステファニー:凄く純粋な少女なので、子供の頃の思い出を引き出しながら演技に臨みましたね。彼女はやや大人っぽい考えがあるかと思うのです。

 

―――確かに純粋な好奇心は強いかと思います。それ故に凄く酷い目にあうわけですが、彼女のバッドエンディングを見てどのような気持ちでした?

 

ステファニー:可哀想なくらいにあっさりとした死に方を迎えたり、ゲームの最後の方になっていくと重い展開が続たりとショックを受けましたね。

 

―――今回は声だけの演技だったんですが、ご自身の中で窮屈さを感じることはありませんでしたか?

 

ステファニー:そうでもないですね。演じるときはいかにキャラクターに自分を寄せるかということが重要です。そのせいかわからないですが、収録中はついつい体を動かしてしまいました(笑)。声だけのときは逆に役の幅が広がると考えているんで楽しいですね。体を動かすと、役の年齢とは違った動かし方をしてしまうと思うので、感情がのらずに足かせになるんじゃないかと思うのです。

 

―――ステファニーさんの考えは確かに演技の上で理にかなっていると思います。ただ、やっぱり海外の方のボイスオーバーは体を使うことが当たり前なので、ある意味お国柄のような部分じゃないでしょうか?

 

ステファニー:そうですね。ただ今作はゲームの映像をもとにしていたので、シチュエーションも想像しやすく、演技はかなりやりやすいと感じました。逆に想像すると体が動いちゃう感じでしたね。

 

―――さっきからきれいな日本語をお話になるんで感心しているのですが、日本語はどの様にして勉強されたんですか?

 

ステファニー:昔からオタクで、アニメやゲームに触れていると勉強したいという気持ちが強くなったんです。そして高校卒業してからは一生懸命日本語の勉強をしました。

 

―――来日されてから日本のイメージって変わったりしましたか?

 

ステファニー:日本を訪れる前は静かで真面目な人が多い印象だったんですが、意外にも面白いジョークを飛ばす変な人が多いんだなと感じました。まぁ、私が来日して最初に関西の方で生活したからと言うこともあるんです。1年間だけ京都に住んでいたんですが、教科書で覚えた日本語とぜんぜん違う言葉が飛び交ったんで、随分と驚かされました。

 

―――凄く日本語もキレイで、しっかりとした発生をされる外国人声優の方はかなり稀有な存在ですが、最初にクワイエットを見たときにお腹がかなり引き締まっていて、体幹がしっかりしているとわかって納得したんです。もともと体は鍛えられていらっしゃったんですか?

 

ステファニー:いえ、特別な訓練とかは一切なく、私自身運動が大好きで週に2~3回ヨガを行っているくらいなんです。

 

―――もしかしたら今後アクション俳優とかも野望の中に入っていらっしゃるんですか?

 

ステファニー:アクションはやりたいですね。ぜひやってみたいです。

 

―――日本の映画監督だとどの人の作品に出てみたいですか?

 

ステファニー:ちょっと難しいですね・・・アニメでも活躍されてる『攻殻機動隊-ゴースト・イン・ザ・シェル-』の押井守さんですね。

 

―――押井さんだと銃を扱う作品多いので、ステファニーさんとの親和性高いですね!

さて、ゲームの話しに戻しますが、今回のゲームを実際に遊ばれてどのような感想を抱かれました?

 

ステファニー:まずはVRというゲームに驚かされました。全く別の世界に入ることで、怖い世界は本当に怖いので、私に取って新鮮な体験でした。実は『Last Labyrinth』が私にとって初めてのVRというゲームでもあったんです。

 

―――今後役者として、歌手としてどのような道に進みたいとお考えですか?

 

ステファニー:私はこれまでヒロイン的なポジションだったので、今すごく悪役がやりたいんです。ちょっと狂気を感じるような悪役ですね。音楽も私自身いろんなジャンルを聞くのですが、次はもっとノリの良いロック系がやってみたいです。後ろにバンドメンバーとかいると最高ですね!

 

―――では最後にステファニーさんからゲームをプレイ済みの人、そしてこれからプレイしようと思っている方に向けたメッセージをお願いします。

 

ステファニー:今回はカティアという謎の言葉をしゃべる少女を演じたので、ぜひ聞いてみてください。『Last Labyrinth』ぜひプレイしてみてください!

 

 

■Stefanie Joosten

ステファニー・ヨーステンはオランダ人のモデル、女優、声優、歌手。

1988年8月5日、オランダで生まれ。ライデン大学で日本語を専攻。2008年から2009年まで同志社大学に交換留学生として来日。大学を卒業後、日本でモデル・女優として活動を開始し、2015年『METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN』でメインキャストの「クワイエット」の実写モデル、声優、モーションアクターとして起用され、国際的に高い評価を得ました。また、ロサンゼルスで開催されたゲームイベント「The Game Awards」で彼女が演じた「クワイエット」のテーマソングを歌い、歌手としてもデビュー。

『METAL GEAR SOLID V』への出演をきっかけとして、映画やゲームなど幅広く活躍。ヨーロッパで映画『Le Retour Sur Soi-Même』に主演、他にも『Transit 17』、『Hostage X』などに出演しています。その他、スペインのシューターアドベンチャーゲーム『Spacelords』で、実写モデル、声優をつとめ、『Last Labyrinth』でも声優、メインテーマのボーカルをつとめました。母国語であるオランダ語以外に日本語と英語を流暢に話せるため、彼女のSNSには世界中から数多くのファンがあつまり、インフルエンサーとしても注目されています。

 

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■『Last Labyrinth』ゲーム概要
タイトル:Last Labyrinth (ラストラビリンス)
ジャンル:VR脱出アドベンチャーゲーム
対応HMD:PlayStation®VR、HTC Vive、HTC Vive Pro、HTC Vive Cosmos、Oculus Rift、Oculus Rift S、

Oculus Quest、Windows Mixed Reality Headset、Value Index
対応機種:PlayStation4、上記HMD推奨PC相当(Intel CoreTM i5 4590/NVIDIA GeForce GTX 1060以上)
配信ストア(ダウンロード専用):PlayStation™Store、Steam®、Oculus Store、Microsoft Store(後日公開予定)
プレイ人数:1人
オンラインモード:非対応
発売中
CERO:D
価格:3,980円(税別)~ ※配信ストアにより異なります。
公式サイト:https://lastlabyrinth.jp
著作権表記:(C)2016 AMATA K.K. / LL Project

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