ポンコツ野郎の人生にフリーダムファイト! by ジャンクハンター吉田 第6回 ニール・ブロムカンプ監督が降板した『ロボコップ・リターンズ』についての独自で入手した新情報

【文:ジャンクハンター吉田】

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先日激震が走った。全世界待望の(え? 筆者だけ?)2020年公開予定で進められていた『ロボコップ・リターンズ(仮題)』のプロダクション作業へ入る直前でニール・ブロムカンプ監督が降板してしまう報がご本人のSNSから発信される。

ロボコップのIPを保持しているMGMとは15年ぐらい付き合いがあって、『ロボコップ・リターンズ』の情報も少しづつアップデートされて順調な話すを伺っていたから余計に驚かされた。7月上旬のメールでは「脚本も仕上がり、現在のピーター・ウェラーのカラダへ採寸して合わせられる旧作のスーツデザインだけではなく、いくつか用意された新型ロボコップのスーツデザインの候補をしている状況」と期待感を異常に煽ってくれるインサイダーなネタを提供してもらっていたのだ……が、どうしてこうなった!?

量産型のロボコップや新型が出るネタは以前聞いていたので具体的に進んでいる情報を寄せられた筆者としても白紙になってしまうんではないかと正直困惑している。司会業や宣伝、配給関連のオファーに関しては全部辞めるとして今年の春に映画界から去ったけど、ロボコップ事案だけは生きている間、というか自分自身で右足切断する選択肢選んだ=50cmも欠損で失った右足に賭けてライフワークのつもりでいたことから完全に映画業界とは別腹でロボコップ関連の仕事だけは引き受けようと期間限定復帰する腹積もりでいたのに……うーむ。

というわけで、MGMの友人へ早速コンタクト。「撮影監督など含めブロムカンプ監督と共に働いていたチームの面々は早ければ冬になる前に撮影へ入る予定で集められていたのでかなりの数が今も残留しているが、本人のブロムカンプ監督のみが最終的に折り合い付かず自ら降板したそうだ」とのこと。プリプロダクションも終わる直前の出来事でMGM側も実は困っていると。

「ブロムカンプ監督が準備している一方で、こちらはいくつかの玩具メーカーとのタイアップも最終段階まで内定し、未来を舞台にした劇中に登場する商品等数多くのプロダクト・プレイスメントも決定していたので、彼一人が降板してもこのまま『ロボコップ・リターンズ』のプロジェクトを終わらせるわけにいかない状況になっている」

そりゃそこまで進行していたら後戻りできないわな……。で、現在新たな監督候補を目下探しているところで、これが一番大変だそうで(様々なスケジュール調整等含め肝心要な部分なのでデリケートに行なっている様子)、リメイク版『ロボコップ』で監督が内定していたダーレン・アロノフスキー監督やニコラス・ウィンディング・レフン監督などのエージェントへ来年末公開を目途にオファーをかけているがまだ次の監督が内定すら出来ないとのこと。

ダメ元でポール・ヴァーホーヴェン監督へもコンタクトを取っているが、昨年末に撮影が終わった来年公開作品のポスト・プロダクション作業中なので(もうお年寄りなのでポスプロ作業も相当時間かかっているらしい)現状厳しいとの返答があったと。が、ヴァーホーヴェン監督は何らかの形で参加することに協力的だそうで、もしかしたら1%ぐらい監督してもらえる確率はあるかもしれない(苦笑)。

果たして製作されるのかどうか微妙な空気が流れているおかげで絶望と希望が入り混じったままな『ロボコップ・リターンズ』だが、筆者の個人的見解も一応述べさせて頂くと……もうこのプロジェクトは中止っていうか揉めているんならば白紙にしてもいいけどね。

MGMとブロムカンプ監督の間に実際のところ何があったのかはMGMから教えて貰ってないが(監督いわく「新作ホラーの撮影とバッティングしたため」みたいな言い訳してるけどそんなの誰も信用するわけないだろよ)折角なのでもうちょっとだけ与力があれば追いかけてみようと思う。レイティング下げるために2014年版『ロボコップ』にて出血シーンを全カットさせたことで何度も追撮したりしMGMと相当揉めまくったジョゼ・パジーリャ監督の一件を全部知っているからこそ不安なんですわ……。

結果的にパジーリャ監督はMGMの圧力に屈し、自分の意図したファイナルカット権を貰えなかったのでファンから総スカン食らってしまい評価を下げさせられた。Blu-rayのオーディオコメンタリーは収録直前でボイコットしてブラジル帰ってしまった話など、痛ましい話だらけで暴露本一冊書けるほど2014年版には気の毒なエピソード満載だし。っていうかその事実がハリウッドで知れ渡っているから今回のロボコップ新作に手を出さない監督が多いような気がする。

『ロボコップ・リターンズ』が残念な結果になりそうな予感してきているけども、クリストファー・グリフィス監督(彼も吉田みたいなガチのロボコップマニア!)が関係者たちを取材した映像素材で構成された制作秘話に迫るドキュメンタリー『RoboDoc: The Creation of RoboCop』がほぼ完成しているという。日本の配給会社は何とかしてこちらの上映権やパッケージ化権を獲得しないとロボコップの熱い灯がこのままでは消えてしまいかねない。

今年1月中旬から3月末までの期間、『ロボコップ』のリバイバル上映を全国で行なった際に売店のみで限定発売した『メイキング・オブ・ロボコップ』のDVDがこちら、NILE吹替大商店( https://nilefukikae.theshop.jp/items/21265290 )にて購入可能となったので是非、ドーベルマンビデオからVHSでリリースされたモノを持っている人にもオススメしたい。メイキングなのにわざわざ声優の磯部勉さんたちを起用し新録で日本語吹替を収録している狂った商品なので廃盤になる前に確保を激奨!

ここまで走り書きしていてドキュメンタリーで思い出した。今年4月のトライベッカ映画祭に出品された『You Don’ t Nomi』( http://www.youdontnomifilm.com )についても触れておこうかな。このNomiって名前で思い出した人はヴァーホーヴェン信者。
劇場公開時に酷評された1995年公開の『ショーガール』(個人的には大傑作だと思ってるが)主役エリザベス。バークレイのこと。こちらを撮ったジェフリー・マクヘイル監督が初鑑賞時から『ショーガール』の大ファンになってしまったそうで(ただのエロい人!?)、自分自身で作品が製作されるまでに至った経緯など関係者たちを徹底取材し構成されたドキュメンタリー映画があるんです。ただ残念なのがバークレイやカイル・マクラクラン、ヴァーホーヴェン監督などは新たに取材できなかったそうで、その代わりに作品評論を徹底しているという。

観たい。

凄く観たい。

どこかの配給会社さん、是非お買い上げしてください! 『RoboDoc: The Creation of RoboCop』と一緒に!

コメント

  1. 1香港ドルでお通夜! より:

    (^ρ^)かれこれ保育園の年長さんの一歩手前で第1作を親と観てから常にロボコップの事しか考えてませんのや!
    はよ!はよ!観たい!オートナインのエアガンでお父ちゃんを撃ったのは良い思いで

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