オーストラリア映画のプロがヒットの裏側を語る『ブレス あの波の向こうへ』

サーフィンを通して成長していく美しき少年たちの姿を描いた映画『ブレス あの波の向こうへ』7月27日(土)より新宿シネマカリテ他全国順次公開する。

先日、公開に先駆けて特別試写会と、原作「ブレス」の翻訳者である佐和田敬司と、映画ライターの新谷里映の2人によるトークショーイベントも併せて実施された。

 

【STORY】
オーストラリア西南部の小さな街。
内向的な少年パイクレットは、好奇心旺盛な友人ルーニーの無鉄砲な行動に影響を受けながら、彼の後を追うように日々過ごしていた。
ある日彼らは、不思議な魅力を持つ男性サンドーと出会い、サーフィンを教えてもらうことになる。
暇を見つけてはサンドーと妻イーヴァが暮らす家に通い出す2人。
彼らにとって、大人の女性イーヴァの謎めいた存在感も刺激となっていた。
サンドーはいつしか彼らを命をも脅かす危険な波へと挑ませ、恐いもの知らずのルーニーはスリルを楽しむように果敢に挑戦するがパイクレットは…。

【以下プレスリリース文】

この度、『ブレス あの波の向こうへ』の特別試写会を開催し、原作「ブレス」の翻訳者であり、オーストラリア映画に精通した佐和田敬司さんと、映画ライター新谷里映さんのお2人をゲストにお招きしたトークショーを行いました。
本作はニューヨークタイムズ誌が『スタンド・バイ・ミー』(87)に並ぶ“カミング・オブ・エイジ・ムービーの傑作”と称し、注目されている作品です。

早稲田大学で、オーストラリア文学を専攻に教鞭をとる佐和田さんは、原作の著者であるティム・ウィントンについて、「彼はオーストラリアで大人気の作家で、どこの本屋でも特設コーナーが必ずあるくらい。日本でいうと東野圭吾レベルですよ!」と紹介。すると、会場内はウィントンの人気ぶりに驚き、どよめきが起こった。
原作が人気なのはもちろん、映画も本国で大ヒットとなった要因は、時代背景にもあるかもしれないと佐和田さん。
「映画で描かれている1970年代は、自由を求める動きが世界中で起こり、オーストラリアにとっても革新心的な時代であった」と分析した。本作の監督でもあり、主演でもある俳優サイモン・ベイカーについては、彼の出世作として知られるTVドラマ「メンタリスト」(08-15)や、『プラダを着た悪魔』(06)にも触れ、「兼ねてから彼の大ファンだった」と明かし、意気揚々に話す新谷さん。

スーツ姿の印象が強いものの、無精ひげを生やし、ぼさぼさ頭のいで立ちで挑んだ本作の役どころについて「まるで彼自身の人柄がにじみ出ているのではないかと思うほど。人間味にあふれる役柄に惹き込まれ、ますます大好きになった」と息巻まいて語り、あまりの熱意に場内では笑いが起こった。また、本作で初演技を披露する、メインキャストの美少年たちについても、「最初と最後のシーンでは、表情が全く違う。あどけない少年から、イケメンに成長しているんですよ」と注目ポイントの一つを観客に笑顔で語った。

今の時代に寄り添った青春映画が多い中で、いつの時代にも愛されるカミング・オブ・エイジ・ムービーとして、本作のアピールをしてトークを締めくくった。

原作:「ブレス」ティム・ウィントン(佐和田敬司訳/現代企画室刊)
監督:サイモン・ベイカー 
脚本:ジェラルド・リー、サイモン・ベイカー、ティム・ウィントン
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ 
撮影:マーデン・ディーン
出演:サイモン・ベイカー、エリザベス・デビッキ、サムソン・コールター、ベン・スペンス、リチャード・ロクスバーグ
2017年/オーストラリア/115分/原題:Breath/カラー/5.1ch/ビスタ/日本語字幕:小路真由子
配給:アンプラグド/後援:オーストラリア大使館
© 2017 Screen Australia, Screenwest and Breath Productions Pty Ltd
公式サイト:breath-movie.com

7/27(土)新宿シネマカリテほか全国順次公開

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