映画レビュー 新型ヴァンパイア映画誕生!『デイブレイカー』

 




近年、『アンダーワールド』シリーズや『トワイライト』シリーズをはじめ、新たなヴァンパイア映画が量産され、多くの観客を魅了している。
『アンデッド』で一躍話題となったオーストラリアの新鋭、ピーターとマイケルのスピエリッグ兄弟(双子)がハリウッドに渡り、“新型ヴァンパイア映画”の波に乗って一味も二味も違った作品を世に送り出した。
人類の殆どがコウモリのウイルスに感染してヴァンパイアとなってしまった近未来(2019年)。人類が極端に減少したことによってヴァンパイアの主食である血液が食糧危機状態に!!ヴァンパイア同士が吸血し合うようになり、その結果、“サブサイダー”という名の凶暴クリーチャーを生み出すことに…。
SFテイストが強いが、ヴァンパイア映画ならではのショッキングな噛み付きシーンや強烈なグロいシーンといったホラー風味のテイストも忘れることなく用意されているのがこれまたよろしい!!他にもカーチェイスに銃撃戦、爆破シーンといったアクション面も充実されている。スピエリッグ兄弟のアイデアを十分に活かせた見せ場作りや演出は、実にお見事な腕前だ!!イーサン・ホーク、ウイレム・デフォー、サム・ニールというシブい系実力派スターの競演も要注目だ!!
ヴァンパイア同士の吸血によって凶暴モンスター化、血液不足というヴァンパイアが支配する世界ならではの社会問題…本作もユニークな新趣向が取り入れられている。このように工夫を施すことによって新型ヴァンパイア映画が秘めている可能性は広まり、今後も目新しいヴァンパイア映画が世に送り出されていくことだろう。
レビュアー:佐々木貴之
『デイブレイカー』
11/27(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督:ピーター・スピエリッグ、マイケル・スピエリッグ
出演:イーサン・ホーク、ウィレム・デフォー、イザベル・ルーカス、サム・ニール
2008年/オーストラリア・アメリカ/カラー/シネマスコープ/DTS・SDDS
字幕翻訳:松浦美奈/上映時間:98分/原題:DAYBREAKERS/R-15
提供:ポニーキャニオン、ブロードメディア・スタジオ  BMS(ロゴ)  PONY CANYON(ロゴ)
配給:ブロードメディア・スタジオ
公式サイト http://www.daybreakers-movie.jp
(C) 2008 Lionsgate and Paradise Pty Limited, Film Finance Corporation
Australia Limited and Pacific Film and Television Commission Pty Limited.

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