【取材レポート】日本科学未来館リニューアル!「9次元からきた男」「未来逆算思考」等大幅追加展示!

科学未来館

日本科学未来館は開館15年目を迎え2016年4月20日から常設展に新展示が6箇所追加され、ドームシアターの内容も一新された。

さらに4ヶ国語に対応した公式アプリの配信も決定し、他国からの来館者を楽しませる体制を強化し、今まで以上に科学の未来を一人一人が来館後も持ち帰って考えられるような有意義な体験をもたらすような作りとなっている。

■日本科学未来館館長 毛利衛氏あいさつ
これまで、日本科学未来館では自然災害の多い国日本が置かれている科学技術が社会と共にどのように発達してきているのかをお見せしてきました。これからは様々な問題を与えられてきている世界が、どのようにして乗り越えて行けばよいのかという地球規模的な課題に未来館は「つながり」という英語にも訳しにくい言葉をキーワードにし、一層海外からのお客様にも日本の科学技術の体制に興味を持っていただきたいと考えています。

■新展示物紹介
「100億人でサバイバル」
この展示では自身や噴火、土砂災害、感染症等の様々な災害がいかにして起き、どのようにして災害に対して備えていくのかということを理解するためのエリアとなっている。このエリアでは、過去に起こった災害を映像で理解するパネル、災害が起こるエネルギーの過程、そして災害が起こった場合の被害を可視化した模型、災害の被害を最小限にするための理解をすすめるパネルが用意されている。

「未来逆算思考」
50年後に暮らす子孫たちにどのような地球を来ることが出来るのかということをテーマにゲーム形式で様々な分野がこれからの未来に何が待ち受けているのかという理解を進める展示となっている。ゲームは本格的なアクションゲームの作りとなっていて、先にコースを把握してまさに「50年後」からの未来からの結果を知った上で逆算してどのようにして地球を導いていくかを考えられるものとなっている。

「ジオ・プリズム」
日本科学未来館のシンボルともなっている地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」のそばにあるタッチスクリーン端末で「地球シュミレーター」をAR技術を用いて地球上で起きている様々なデータを可視化して地球の状況をより良く理解できる展示となっている。

「ジオ・コックピット」
「ジオ・コスモス」のコントロールパネルで、地球の成層圏をイメージした強度の高いケミカル強化ガラスを用いた曲面ガラスは「ジオ・コスモス」とのコラボレーションを図っている。

「フロンティアラボ」
人類の限りない地球、宇宙への探究心は広がっていき、今も尚続いていくフロンティア研究について現在どのように取り組まれているかを紹介する展示。
すばる望遠鏡や地球深部探査船「ちきゅう」の模型、更にはH―ⅡAロケットのメインエンジンの実物が置かれている。

「ノーベルQ ― ノーベル賞受賞者たちからの問い」
21人のノーベル賞受賞者達から未来館の来館者に「いつまでも考え続けてもらいたい問い」をメッセージとして紹介する展示。各受賞者達の個性豊かな問いは見ているだけでも面白い。

■ドームシアター最新作『9次元からきた男』
以前も当サイトで紹介した「万物の理論」テーマにした3Dドームシアター作品。素粒子のミクロ世界と宇宙のマクロ世界、2つの矛盾する理論を統一するための最も強力な理論「超弦理論」の世界を体感する映像作品となっている。
監督は『呪怨』を手がけた清水崇氏で監修はカリフォルニア工科大学教授の大栗博司氏

■アクティビティ・スペース
コ・スタジオ
未来館の科学コミュニケーターによるトークイベント、ワークショップなど最新の科学トピックについて考えるスペースとなっている

ロボットと暮らし
実演スペースが設置され、1日4回ASIMOが地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」の紹介・解説をし最後にはダンスを披露する。

■ミライゲート/セカイゲート
大型ディスプレイのゲートには未来感に関わる科学者、クリエイター等著名な方々の「問い」「考え」「アクション」の数々が表示される

<表示される一例>

「水に変わる物質はないのだろうか」
「水は生命の誕生に関係しているからだろう」
「人類、動物、植物がどのように水に依存しているか調べる」
大垣眞一郎 (環境工学研究者)

「私たちの世界には、どうして「たて」「よこ」「たかさ」の3つの方向があるのか」
「なぜ3つの方向なのか。「3」という数字にはどのような意味があるのか」
「私たちの動ける方向が2つだったら、また、4つだったら、どうなるか考えてみよう」
大栗博司(理論物理学者)

「気軽な“視聴”と化した映画体験はどこへ行くのか?」
「赤裸々なサガを描く映画、それを縛るための四角いスクリーン。この枠を超えていいのか?」
「『9次元からきた男に』挑戦した。想像力と科学と技術の勝負!ラスボスは自分だ」
清水崇(映画監督)

■日本科学未来館公式アプリ「Miraikanノート」
テーマは“「問い」を見つけて、考えて、アクションする”このアプリを使って展示をめぐって考えたこと、やってみたいことをメモをしたり、音声ガイドを使って各展示のポイントを抑える事もでき、記念としてAR記念写真を撮ることも出来る。

[取材:畑史進]

「日本科学未来館」
開館時間 10:00~17:00(※入館券の購入は閉館30 分前まで)
休館日:火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)、年末年始(12 月28 日~1 月1 日)
入館料:大人 620 円、18 歳以下 210 円
6 歳以下の未就学児は無料、企画展、ドームシアターは別料金、
ドームシアター鑑賞料(大人300 円、18 歳以下100 円 ※入館券とのセット購入のみ)
※2016年4月20日(水)~4月24日(日)は、リニューアル記念として、常設展入場とドームシアターの鑑賞が無料となります。

〒135-0064
東京都江東区青海2-3-6
TEL:03-3570-9151 FAX:03-3570-9150
URL http://www.miraikan.jst.go.jp/
2016 (C) National Museum of Emerging Science and Innovation

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