映画レビュー 『レイキャヴィク ホエール・ウォッチング・マサカー』



火山噴火で最近注目をあびているアイスランド製ホラー映画。「マサカー」とタイトル終わりにつけば、ホラー映画ファンなら「悪魔のいけにえ(テキサス・チェーンソー・マサカー)」を思い浮かべるのだが、なんと「悪魔のいけにえ」のレザーフェイス役のアイスランド俳優ガンナー・ハンセンがクジラ観光船の船長役で出演!他に、懐かしき「ポケベルが鳴らなくて」の90年代アイドル裕木奈江が日本人夫婦のメイド役として重要な役を怪演。
物語は、ホエール・ウォッチングをするためにアイスランド、レイキャヴィクの港に集まった個性的な6組の乗客が、観光船の不慮の事故により漂流していたところへ、反捕鯨運動により捕鯨することができなくなった狂人一家の捕鯨船に遭遇したことによる恐怖を描く。
ホラー映画は大きく2つのタイプに分けられる。
1つは思わず目をそむけたくなるような生々しい描写で観客を絶叫させるタイプ。もう1つは、「そんなばかな?!」というストーリー展開や表現方法に観客から「笑い」が湧き起るタイプ。
この映画はあきらかに後者。40代のレイキャヴィク出身のジュリアス・ケンプ監督の、漫画っぽい殺戮描写やお約束のおっぱいポロリや大どんでん返し等、サービス精神旺盛なちょっと懐かしい雰囲気をもつ1篇である。
レビュアー:JJ堀尾
『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』
6月4日(土)より、銀座シネパトス、新宿K’s cinema ほか全国順次公開
監督:ジュリアス・ケンプ / 脚本:シオン・シガードソン
プロデューサー:イングヴァール・ソルダソン、ジュリアス・ケンプ
音楽:ヒルマー・ウーン・ヒルマソン
出演:ピーラ・ヴィターラ、裕木奈江、テレンス・アンダーソン、
ミランダ・ヘネシー、ガンナー・ハンセン、他
配給・宣伝:アップリンク
2009 年 / アイスランド / 88 分 / 1:2.35 / 英語、アイスランド語、日本語、フランス語
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/rwwm/

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