ウクライナ侵攻・最前線を記録したドキュメンタリー『戦場0地点』9月4日公開 アンドリーウカ奪還作戦の本編映像第2弾を解禁

2024年第96回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『マリウポリの20日間』のミスティスラフ・チェルノフ監督による最新作『戦場0地点』が、9月4日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開される。

このたび、2023年に行われたウクライナ東部・ドネツク州アンドリーウカ村の奪還作戦を記録した本編映像の第2弾が解禁された。

『戦場0地点』が記録するアンドリーウカ奪還作戦

『戦場0地点』が記録するのは、2023年9月、ロシア軍に占領されたウクライナ東部・ドネツク州アンドリーウカ村の奪還を目指す、ウクライナ軍第3強襲旅団の作戦。

目指すアンドリーウカ村までの距離は、わずか2000メートル。しかし、地雷が埋め尽くされた草原と塹壕を前に、その2000メートルはあまりにも遠く、兵士たちが目的地へ近づくほど、戦闘は激しさを増していく。

今回解禁された本編映像が捉えるのは、アンドリーウカ村まで残り600メートルに迫った地点。ロシア軍の陣地を目前に、兵士たちは激しい銃撃戦へと突入する。

地上戦とドローンが交錯する戦場

映像には、兵士同士が至近距離で交戦する地上戦に加え、上空のドローンが敵兵の位置を捉え、その情報を地上部隊へ伝えながら攻撃を支援する様子も記録されている。

さらに、爆発物を搭載したドローンが敵陣へ迫り、攻撃を仕掛ける場面も映し出される。

地上を進む兵士と、戦場を上空から監視するドローン。その両方の視点が交錯する一方、地上戦では敵の姿をはっきりと捉えることができないまま、どこから銃弾が飛んでくるのかわからない戦場の恐怖が観る者にも迫ってくる。

無人機による戦闘と従来型の地上戦

本作が撮影された2023年は、現在ほど無人機による戦闘が戦場を席巻しておらず、ドローンを活用した戦闘と、兵士が自ら塹壕へ入り、銃を手に前進する従来型の地上戦とが混在していた時期でもある。

しかし、ロシアによるウクライナへの全面侵攻開始から4年半が経とうとする現在、戦場の姿は急速に変化している。

無人機の投入は飛躍的に拡大し、兵士同士が直接対峙する戦闘から、ドローンや無人地上車両などを駆使した戦闘へと、その比重は大きく移りつつある。

本作を手掛けたミスティスラフ・チェルノフ監督は、アンドリーウカでの戦闘を生き延びた兵士たちについて、インタビューで次のように語っている。

「当時、ロボットがあれば、多くの仲間を失わずに済んだのに」

ミスティスラフ・チェルノフ監督が再びウクライナ最前線へ

『戦場0地点』は、2024年第96回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『マリウポリの20日間』のミスティスラフ・チェルノフ監督による最新作。

2022年、侵攻開始直後のウクライナ南東部・マリウポリに留まり、包囲された街で起きている現実を世界へ伝えたチェルノフ監督。『マリウポリの20日間』は、戦争によって日常が奪われていく市民の姿を克明に映し出し、世界から大きな反響を呼んだ。

アカデミー賞受賞後、監督は再びウクライナへ戻り、戦争が現在進行形で続く最前線へと向かった。

『戦場0地点』では、2023年にウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行し、ロシア軍に占領されたアンドリーウカ村の奪還作戦を記録している。

監督はジャーナリストとしてではなく、兵士たちと行動を共にしながら戦場へ身を置く。映像の多くは、兵士たちのヘルメットカメラやドローンによって撮影されており、観客は彼らとともにアンドリーウカ村までのわずか2000メートルを進むことになる。

しかし、その距離は決して短くない。身を潜めながら前進し、一歩ごとに死と隣り合わせとなる極限の道のりが描かれる。

兵士たちの日常と戦場の現実

本作では、冗談を交わし、煙草を吸い、家族や未来について語る若い兵士たちの姿も映し出される。

そして、その直後に訪れる死。

チェルノフ監督は、彼らを、銃を手にする以前、それぞれの日常を生きていたひとりの人間として見つめ続ける。

激しい銃撃戦、ドローンによる襲撃、絶え間なく降り注ぐ砲弾、そして荒廃した大地に横たわる亡骸。本作は、ニュース映像や文字だけでは伝わらない戦場の現実を記録する。

変化する21世紀の戦場を記録

侵攻開始から4年以上が経った現在も、ウクライナとロシアの戦争は終わりを見せない。

近年ではドローンが戦況を大きく左右する存在となり、ウクライナ軍は長距離無人機による攻撃でロシア本土の軍事施設やエネルギーインフラを狙うなど、戦争の様相は大きく変化している。

本作は、そうした現代戦の特徴ともいえるドローン戦と、塹壕戦が共存する21世紀の戦場を記録したドキュメンタリーとなっている。

実際の目の前に広がる戦闘映像によって、戦場の姿を捉える。

日本でも安全保障政策や防衛力強化、憲法改正をめぐる議論が活発化し、“戦争”を遠い国の出来事ではなく、現実の問題として捉える必要性が高まっている。

戦争とは何か。そこでは何を失い、何のために戦うのか。その答えの一端が、この映画には刻まれている。

『戦場0地点』作品概要

2024年、第96回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『マリウポリの20日間』のミスティスラフ・チェルノフ監督による最新作『2000 Meters to Andriivka(英題)』が、邦題を『戦場0地点』として、9月4日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開される。

『戦場0地点』は、2023年、ウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行したチェルノフ監督が、ロシア軍に占領されたアンドリーウカ村の奪還作戦を記録したドキュメンタリー。

公開情報

作品名
『戦場0地点』

英題
2000 Meters to Andriivka

公開日
9月4日(金)

公開劇場
TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開

監督
ミスティスラフ・チェルノフ

配給
アンプラグド

著作権表記

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