Project Itoh『ハーモニー』、redjuice氏描き下ろしメインビジュアル解禁!

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夭折の作家・伊藤計劃氏の原作小説3作を劇場アニメ化していく一大プロジェクト「Project Itoh」。現在公開中の「屍者の帝国」に続き、「ハ―モニー」が、いよいよ11月13日(金)より公開となる。

伊藤計劃の遺作となった「ハーモニー」の原作ファンの期待、そしてアニメファンの熱気が強まる中、映画「ハーモニー」のメインビジュアルが解禁された。今週末11月17日(土)より劇場で掲出される予定だ。

【解説】
本作「ハーモニー」の刊行は2008年。病に倒れた伊藤計劃は、本作を遺して2009年にこの世を去る。病を得た伊藤は、どのような思いで高度発達医療社会で繰り広げられる物語をしたためていたのか。
 本書は、第40回星雲賞(日本長編部門)および第30回日本SF大賞を受賞。本作の圧倒的存在感は、国内のみならず、世界にまで響いている。本作は2010年に英訳版が刊行され、同年のフィリップ・K・ディック記念賞(特別賞)を受賞したのだ。まさに日本を代表する作家といってよいだろう。
 2014年3月「Project Itoh」発足。
 この3つの物語は、アニメーションという新たな形に変化して、それぞれの位相から私たちの現在の「生」を照らし出すことになった。
 「ハーモニー」のアニメーション制作を手がけたのは、STUDIO4℃。クリエイターのセンスを生かしたエッジのきいた映像で、世界のファンをうならせてきた。監督はなかむらたかしとマイケル・アリアスのコンビ。『AKIRA』の作画監督として世界に知られたなかむらと、アメリカ出身で『鉄コン筋クリート』を監督したアリアスのコンビネーションは、世界で評価された「ハーモニー」を映像化するのにふさわしいコンビといえる。
 伊藤計劃の用意した「過去」「現在」、そして「未来」を目撃したあなたは、その物語の一部として“伊藤計劃以後”の世界を生きることになる。

【ストーリー】
まがいものの天国で、さまよう魂の物語――。
 アメリカで発生した暴動をきっかけに世界を戦争と未知のウィルスのるつぼに叩き込んだ「大災禍(ザ・メイルストロム)」。
 政府は弱体化し、やがて、人間こそ最重要の公共リソースであると位置づける高度発達医療社会が立ち上がった。<生府>の成立である。
 <生府>により、人々は「健康」と「優しさ」を尊ぶ“生命主義”の名の下に、美しく管理されることになった。人々は、WatchMe(恒常的体内監視システム)を体に埋め込み、あらゆるリスクは遠ざけられた。人々は自らを優しい牢獄へと閉じ込めたのである。
 霧慧トァンは<生府>の番人であるWHOの螺旋監察官。紛争地域の停戦監視などが仕事だ。だが彼女は、“生命主義”への違和感をぬぐうことができず、WatchMeの裏をかいて、禁止された酒や煙草を嗜んでいた。
 かつて彼女には友達がいた。御冷ミァハ。成績優秀でありながら、<生府>の管理を憎悪する少女。個人用医療薬精製システム<メディケア>を騙せば世界を転覆させることだってできるとうそぶく歪んだ天真爛漫さ。トァンと零下堂キアンはミァハに心酔していた。
「私たちは大人にならないって、一緒に宣言するの」
 ミァハの導くままに死を試みる2人。そしてミァハだけが死に、トァンとキアンだけがこの牢獄に取り残された。

13年が経ち、WHOから母国での謹慎処分を言い渡されたトァンは、善良な市民として暮らすキアンと再会。事件以来、対照的な生き方をしてきたふたり。ミァハ不在の食事は、殊更に彼女の存在を際立たせるものだった。
再会の最中、ある犯行グループによって同時に数千人規模の命を奪う事件が発生。
キアンもその犠牲となるが、死に際にある言葉を遺した…。
犯行声明として発せられた彼らの「宣言」により、世界は「大災禍」以来の恐怖へと叩き落される。それは、平和に慣れすぎた世界に対しての警告であり、死んだはずのミァハの思想そのものだった。
トァンはミァハの息遣いを感じながら、事件の真相を求めて立ち上がる。

『ハーモニー』
2015年11月13日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国劇場にて公開
配給:東宝映像事業部
(C)Project Itoh / HARMONY
公式サイト:http://www.project-itoh.com

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