ポール・ヴァーホーベン監督 最新作『ベネデッタ』

 

【STORY】17世紀のペシアの町(現在のイタリア・トスカーナ地方)。幼い頃から聖母マリアと対話し奇蹟を起こす少女とされていたベネデッタは、6歳で出家しテアティノ修道院に入る。純粋無垢なまま成人したベネデッタは、ある日修道院に逃げ込んできた若い女性バルトロメアを助ける。様々な心情が絡み合い2人は秘密の関係を深めるが、同時期にベネデッタが聖痕を受け、イエスに娶られたとみなされ新しい修道院長に就任したことで、周囲に波紋が広がる。民衆には聖女と崇められペシアでの権力を手にしたベネデッタだったが、彼女に疑惑と嫉妬の目を向けた修道女の身に耐えがたい悲劇が起こる。そして、ペスト流行にベネデッタを糾弾する教皇大使の来訪が重なり、ペシアの町全体に更なる混乱と騒動が降りかかろうとしていた…。

 

【以下プレスリリース文掲載】

 

このたび、クロックワークス配給にてポール・ヴァーホーベン監督の最新作にして衝撃の伝記映画“BENEDETTA”を『ベネデッタ』として来年2月に公開することが決定いたしましたのでお知らせいたします。

 

彼女が起こした奇蹟は本物か、はたまた狂言か。

実在した修道女ベネデッタの数奇な運命と彼女に翻弄される人々を描く、奇想天外セクシュアル・サスペンス!

17世紀に実在した女性、ベネデッタ・カルリーニはレズビアン主義で告発された修道女。幼い頃から聖母マリアやキリストのビジョンを見続け、聖痕が浮かび上がりイエスの花嫁になったと報告して信者の注目を集め、民衆の支持を得て修道院長に就任した女性である。この歴史上初のレズビアン裁判記録『ルネサンス修道女物語―聖と性のミクロストリア』(J.C.ブラウン著/1988刊)を読みベネデッタの人物像に魅せられた巨匠・ヴァーホーベンは、魅力的で唯一無二のセクシュアル・サスペンスを作り上げた。

 

ポール・ヴァーホーベン×フランスの大スターたち、宗教と禁忌とエロスが生み出す強烈なメッセージ

『氷の微笑』(92)のシャロン・ストーン、『ショーガール』(95)のジーナ・ガーション、『エル ELLE』(16)のイザベル・ユペールなど、男性も女性も虜にしてきたヴァーホーベンの予測不能な女たち。そこに新たに1人加わったのが、フランスの国民的女優であり、日本では『おとなの恋の測り方』(16)、『エル ELLE』で知られるヴィルジニー・エフィラである。彼女が実在の人物、ベネデッタ・カルリーニを演じた『ベネデッタ』は、2021年に行われた第74回カンヌ国際映画祭にて初上映され、以下のように大きな話題をさらった。

 

 

【各紙レビュー】※抜粋

★★★宗教や欲望に関する作品は目新しいものではないかもしれないが、性的および政治的権力の描写によって信じられないほど楽しい作品となった。—IGN

★★★『ベネデッタ』はこれまでの彼の作品と同じように、主人公である女性のベネデッタが男性の支配する世界で権力を握り、徐々に自分の声を見つけて解放を達成させる物語となっている。—The Hollywood Reporter

★★★『ベネデッタ』はヴァーホーベンの集大成のように感じた。彼は1つの物語に性と腐敗、壊れたシステム、そして挑発を盛り込み、楽しく観ながらも深く考えさせてくれる作品を作り上げた。—Roger Ebert

★★★ヴァーホーベンがまたやってくれたなという気持ちだ。恐らく2021年で最も挑発的な作品であり、時代劇及びブラックコメディ、エロティック・スリラーなど様々なジャンルを合わせた作品であった。監督は今回神聖な宗教と冒涜的な性愛を結びつけたのだ。—Polygon

★★★ポール・ヴァーホーベンは『ショーガール』で描いたものを、信仰深い若い女性を主人公とした奇想天外な修道院映画に作り替えた。—The Guardian

 

他キャストも豪華な布陣で見所満載。ヘルムート・ニュートンやフランソワ・オゾンのミューズから世界的大女優となったシャーロット・ランプリングは「この映画に出演しない理由が見当たらない」と、宗教をビジネスとしてしかとらえていない修道院長を底知れない無表情で演じ、歌手兼俳優として活動するフランスの大スター、ランベール・ウィルソンが危険で威嚇的で欲にまみれた“悪党”の教皇大史を演じた。ヒロインの相手役となるバルトロメアにはギリシャの女優ダフネ・パタキアを抜擢。家庭内性暴力の被害者、そして聖女ベネデッタを破滅に導くきっかけとなるキーパーソンとして、真っ直ぐで大胆な演技を見せている。

 

【ポール・ヴァーホーベン監督のコメント】

ベネデッタの物語の独特な性質に惹かれたんだ。17世紀初めにレズビアンの裁判があったこと、裁判の記録や本書のセクシュアリティの描写がとても詳細なことにも感銘を受けた。そしてこの時代、女には何の価値もなく、男に性的喜びを与え、子供を産むだけの存在とみなされていたにもかかわらず、ベネデッタが手段はどうあれ、完全に男が支配する社会で、才能、幻視、狂言、嘘、創造性で登り詰め、本物の権力を手にした女性だったという点だ。私の映画の多くは女性が中心にいる。つまり、ベネデッタは『氷の微笑』、『ショーガール』、『ブラックブック』、『エル ELLE』のヒロインたちの親戚というわけさ。

 

 

【作品情報】監督:ポール・ヴァーホーベン 脚本:デヴィッド・バーク、ポール・ヴァーホーベン 原案:ジュディス・C・ブラウン『ルネサンス修道女物語―聖と性のミクロストリア』出演:ヴィルジニー・エフィラ、ダフネ・パタキア、シャーロット・ランプリング、ランベール・ウィルソン[2021/フランス・オランダ/131分/R18+/原題:BENEDETTA]配給:クロックワークス  (c) 2020 SBS PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 2 CINÉMA– FRANCE 3 CINÉMA  HP:https://klockworx-v.com/benedetta/

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