『Fate/stay night』ボードゲーム化!『Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-』体験レポート

ディライトワークスは、2019 年8 月3日(土)に『Fate/stay night』(©TYPE-MOON)初のボードゲーム『Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-』(ドミネイトグレイルウォー ~フェイト/ステイナイト オン ボードゲーム~、以下、本ボードゲーム)を発売する。

先日、同社にてこのボードゲームの体験会がメディアに向けて開催された。
今回は、このプレイ体験のレポートをお届けしよう。

■『Fate/stay night』のストーリー、設定を見事ボードゲームに反映させることに成功

『Fate/stay night』は7人の魔術師が7人の英霊(サーヴァント)とタッグを組んで戦闘を行い、全ての願いをかなえる“聖杯”を勝ち取る為に争う「聖杯戦争」を描いた内容のビジュアルノベルゲーム。
作中ではこの魔術師とサーヴァントは組み合わせが決まっており、時折ファンの間で魔術師とサーヴァントの特性を踏まえて「誰と誰がコンビを組むのが最良で、どういう展開が待っているのか」という議論が最初のゲーム発売から15年経った現在もなお熱くかわされている。

このボードゲームはその“妄想”を具現化したようなもので、聖杯戦争のシステムをボードゲームに変換することに成功し、魔術師とサーヴァントの特性も作中に描かれた実像を崩すことなく本作のゲームシステムを鑑みた物となっており、『Fate/stay night』ファンなら熱中できることは間違いないだろう。

ゲームシステムを詳細に説明することは難しいので、簡単にゲームの流れと使用アイテムを紹介しよう。
プレイヤーには魔術師のボードとサーヴァントのカードとそれに対応した12枚のカードで構成されたデッキが配られる。
魔術師のボードには魔術師の立ち絵と、それぞれ特定ターンで発動できる魔術師の特性と、特殊な効果を3回のみ使用できる“令呪”(遠坂凛だけ2回)、魔力トラック、そしてサーヴァントのデッキを置くスペースが指定されている。
魔力トラックとは、プレイヤーの魔力の貯蔵数(ストック)を数値化したもので、このストックを使ってサーヴァントに特殊な指示を出してゲームを有利に進めることができる。

そしてサーヴァントのカードには、サーヴァントの絵とサーヴァントのデッキ内に入っているカードの内訳が書かれている。このデッキ内のカードは「筋力」「魔術」「敏捷」「特殊」の四種類に分かれており、サーヴァントごとに4種類のカードの割合が異なっている。

例えばセイバーなら筋力のカードは6枚、敏捷のカードは1枚、魔術のカードは2枚、特殊のカードは3枚という構成になっている。これはそのサーヴァントが筋力に特化しているが、それとも魔術に特化したしたものかという特徴を表している。

特殊のカードにはそれぞれプレイヤーのターン内で特殊な行動、効果を発揮するテキストが書かれている。
他にもデッキとは別に各サーヴァントには3枚の金色の固有カードが用意されている。これにはサーヴァントの特殊技や宝具が書かれており、サーヴァント同士が交戦するときに絶大な効果をもたらしたり、戦局を有利に進めたりすることができる。

これらのカードにはそれぞれ数字が書かれており、プレイヤーは毎ターンデッキから引いた3枚の手札と、3枚のサーヴァント固有のカードからより多くの数字を叩き出せるよう2枚を選んで場に出し、数字の合計を競い合って相手プレイヤーと戦うことになる。

また、サーヴァントはプレイ開始時は相手プレイヤーに見えないよう伏せられており、宝具カードを使用したときにその真名が明かされるというシステムになっている。これも原作を知っているプレイヤーからすればニヤリとさせられる(ただし他のサーヴァント固有のカードでなんとなく把握できてしまう)。

次はメインボードの方に話を進めよう。
メインボードにはすごろくのようなマスと、深山町、新都、魔術工房、偵察という4つのエリアが区切られている。この4つのエリアのうち、魔術工房は先ほど紹介した魔力トラックのストックを貯めることが出来るエリア。深山町と新都はプレイヤー同士が戦う場所、偵察は各ターン一人しか入れないエリアとなっている。

プレイヤーは自身の手札と魔力トラックの状況を加味して、深山町と新都で戦闘を行い、状況が優れないと感じたら、魔術工房や偵察エリアに逃げ込んでそのターンをやり過ごすという選択ができる。この辺は原作再現をしているポイントと言えるだろう。

また深山町と新都では毎回フィールドの状況が変わるため、仮に前ターンで力を蓄えても次のターンでフィールドの状況が変わって戦いに挑めないということも十分有り得る。

さて、このゲームの勝敗の決め方だが、プレイヤーは毎ターン深山町または新都で戦闘を行うか、偵察エリアに逃げ込んで「ポイント」を獲得して、全10ターンの間に最終獲得ポイントが最も高いプレイヤーが勝者となる。ただし、8ターン目が終了した時点で最下位のプレイヤーはその時点で足切りとなり、10ターン目からは上位2名のみがゲームに残れるというルールがあるため、他のすごろくゲームと違って前半からあまりうかうかできない。かといって、最初から飛ばしすぎても自分の戦力が底付きてしまうので、かなり頭を働かせなければならないゲームとなっている。

 

■メディア体験プレイバック

さて、そろそろこの日のゲームプレイの状況を少しだけ紹介しよう。
この日の聖杯戦争に参加したのは、間桐慎二、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(以下イリヤ)、言峰綺礼、衛宮士郎、遠坂凛の5名。
今回僕が選択した魔術師は遠坂凛で、彼女は令呪が2回しか使えないものの、宝石を使って自由に魔力ストックや、サーヴァントと共に戦闘に参加できるため、ある種上級者向けの魔術師として設定されている。

そして裏向きで選んだサーヴァントカードは、彼女がなんとしてでも召喚したかったセイバー、アルトリア・ペンドラゴン!固有カードは「約束された勝利の剣(エクスカリバー)」と「インビジブルエア」「対魔力」、デッキも数値の高い筋力カードが多く、ライバルプレイヤー相手に戦闘をかなり有利に進められる確信が得られた!

とはいっても最初から飛ばして戦闘に参加しても、自分の魔力を損なうだけなので、3ターン目までは魔術工房や、他プレイヤーのいないエリアに赴いて極力戦闘を避けるように立ち回る。
この間、他のプレイヤーは戦意むき出しにして交戦を続けている。特にイリヤは魔術師の特性上、魔力を毎ターンストックすることができるので、色んなプレイヤーに戦いを挑みに行く。
この間どのような会話がなされ、オリジナルストーリーが展開されているのか想像するとワクワクしてしょうがない!

そうこうしているうちに中盤戦に入ると、順位はイリヤ、凛(僕)、慎二、士郎、言峰の順位で争っていると、慎二が令呪を3回使い切ってしまったことで聖杯戦争から離脱し、間桐桜にプレイヤーキャラが変わる。
すると突如プレイスタイルが変わったかのように桜が無尽蔵の魔力を消費して、サーヴァントの宝具「アンリミテッドブレイドワークス」を発動。ここで慎二、ならびに桜が召喚したのがアーチャー・エミヤであることが発覚して、続々と他のプレイヤーも宝具を開放して、イリヤはランサー・クー・フーリン、エミヤはアサシン・佐々木小次郎、言峰は真アサシン・ハサン・サッバーハとサーヴァントの真名が明らかになっていく。
ここで僕は戦闘区域に赴いて勝利ポイントを強奪するために「約束された勝利の剣」を放ってセイバーを明らかにするべきか悩んだが、一度踏ん張って選局の激しい所には絶対赴かずにひたすら自分に無理のないプレイと、程々の魔力を使って勝てる戦闘を繰り返した。

その一方で、無尽蔵の魔力で様々なプレイヤーを蹂躙する凛の妹、桜は化物そのものであったが、8ターン目を最後に突如足切りを食らってしまう。この時点での最下位は士郎だったのだが、士郎は“主人公補正”を持っているため最下位でも生き残ることができ、その場合は士郎の次に順位が低いプレイヤーが足切りになるというルールになっている。
つまり「士郎が桜を殺してしまう(もしくは何らかの理由で桜をかくまった)」という展開になり、場の空気は急にギスギスしていたものから「士郎ヒデェ!」と笑わずにはいられない雰囲気になった。

ここで生き残ったのは士郎、凛、言峰、イリヤの4名。
そして9ターン目では士郎&佐々木小次郎のペアと凛&セイバーの戦いとなるのだが、ここでようやく宝具「約束された勝利の剣」を開放。このときばかりは凛の念願のサーヴァントによる宝具開放という事もあって、他のプレイヤーも歴史的瞬間を逃すまいと場面を抑えるためのシャッターが忙しく切られた。
実はこのターンからの「約束された勝利の剣」は“更に攻撃力を増す”という効果を持っているため、相手プレイヤーの士郎は戦局不利と感じて別エリアに移動。結果このターンの僕は見事一人勝ちを手にしてファイナルターンを迎える。この時点で士郎と言峰は足切りになってしまい、残念ながら聖杯戦争を離脱。このコンビの離脱にまたしてもこの場にいる原作ファンの笑いが漏れたのは言うまでもない。

ファイナルターンでは「イリヤ&ランサーVS凛&セイバー」という原作にありそうでなかった組み合わせの戦いとなる。
前ターンで「約束された勝利の剣」を使ったため、僕の魔力は残っていなかったものの、最後の令呪を使って魔力ストックを行い、更に凛の固有能力の宝石を使っての魔力充填を行って再度「約束された勝利の剣」をぶっ放すことに成功。さらにこのターンでは筋力カードの数字がプラスになるという効果もあったので、手札から最高値の筋力カードを出して絶対的な力を誇示する。
対する相手プレイヤーはこのターンに残るために一度しか使えない宝具「ゲイボルグ」を使い切ってしまったため、パワー的にも能力的にも打つ手なしとなる。
結果見事聖杯を手にしたのは僕がプレイした凛&セイバーのコンビということでゲームは終了した。この2人のコンビが好きな僕にとってはなんとか勝利に導けたことに感慨を覚えるだけでなく、常に最良の選択肢を取り続けてきた一つのノベルゲームを終えたような実感も覚えた。

ある意味デッキからカードを引いて、盤面の状況に併せて手札から最良のカードを出すというのはTCGやポーカーのテキサスホールデムに共通していることもあり、こうしたゲームに慣れ親しんでいる人にとってはとっつきやすいゲームだと思う。

 

興味を持った人は後日、この記事よりも詳細な紹介動画が掲載されるので、そちらを参考にして欲しい。

【以下プレスリリース文掲載】

◆体験会/出展イベント情報◆
■店舗でのゲーム体験会を実施
2019年8月にアニメイト秋葉原別館と、イエローサブマリン 秋葉原RPG ショップにて、お客さま向けの本ボードゲーム体験会を実施いたします。また、体験会に参加された方に、プロモカード「サーヴァントタロット(ホロver.)」(全9種)を、ランダムで1 枚プレゼントいたします。体験会の詳細は、後日本ボードゲームの公式サイトにてお知らせいたします。
※おひとりさま1 プレイにつき1 枚のプレゼントです
※数に限りがあるため、なくなり次第終了となります。

・アニメイト秋葉原別館
場所︓アニメイト秋葉原別館コミュニケーションスペース(〒101-0021 東京都千代田区外神田1-2-13)
日程︓2019 年8 月6 日(火) 17:30~20:30(予定)
2019 年8 月7 日(水) 17:30~20:30(予定)

・イエローサブマリン 秋葉原RPG ショップ
場所︓イエローサブマリン 秋葉原RPG ショップ
(〒101-0021 東京都千代田区外神田1-11-5 秋葉原スーパービル8F)
日程︓2019 年8 月13 日(火) 17:30~20:30(予定)
2019 年8 月16 日(金) 17:30~20:30(予定)
2019 年8 月24 日(土) 12:00~19:00(予定)

【『Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-』概要】
・商品名︓ 『Dominate Grail War -Fate/stay night on Board Game-』
(ドミネイトグレイルウォー ~フェイト/ステイナイト オン ボードゲーム~)
・ジャンル︓ 真名隠匿型バトルロイヤルボードゲーム
・価格︓ 6,480 円(税込) (税抜︓6,000 円)

公式サイト:https://www.delightworks.co.jp/games/boardgame/dominate-grail-war/

   

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