コードマスターズ株式会社は、10月10日に発売予定のPS3/Xbox 360用F1オフィシャルレースゲーム『F1 2013』のメディア向け体験会を都内で開催した。さらに当日は、元F1ドライバーとして知られる中嶋 悟さんの合同インタビューも行われた。
■『F1 2013』初プレイ・インプレッション！
text by ジャンクハンター吉田
今回、20分ほどしかプレイはできなかったのだが、前作『F1 2012』と比べて、車体を走らせたときの挙動がさらにリアル志向……というかステアリングまわりなど、実際操作しないと伝わりづらいが細かな部分が玄人志向になっていたりする。しかし、過去作をプレイ済みのアップグレード感言及ユーザー以外にも恐らく『F1 2013』は満足に体験できることでしょう。
なぜならば、かつて……1980年代に日本で巻き起こっていたF1ブームを踏襲するべく、往年大活躍したF1マシンに加え、レジェンダリーなドライバーたちも参戦するからである！
そんな伝説の人たちと競い合うことの可能な”F1 CLASSICS”は激アツ。中嶋悟、ナイジェル・マンセル、アラン・プロスト、ゲルハルト・ベルガーなど懐かしの名手たちと戦えるなんて鳥肌モノ。旧式なF１マシンも今では逆に新鮮に感じる。面白かったのはピットクルーたちの服装とか、昔の時代まんまな描写で今と全く違ったり、細かいところにまで配慮がなされているのもF1好き……っていうかレースゲーム好きな筆者にはグッと来るポイント。興味ない人からしたらどうでもいいような箇所を丁寧に作り込まれているだけで、作り手側の手抜きか本気かが判断できるバロメーターになるからだ。
F1マシンのエキゾーストノート（※マフラーから聞こえるエンジン排気音）も最新作だからなのか、ほんのりとサウンドエフェクト部分が今までと比べて完成度上がったようにも感じた。特に過去の歴代F1マシンに関しては車種ごとに全然違ったりしており（当然なんだけどね）、より没入感が高まる仕様。過去作を持っているユーザーはこの”F1 CLASSICS”モードのために購入を検討してもいいんじゃないかな？
褒めまくっているのも気持ち悪いので残念な部分も伝えておこう。毎回シリーズが出るたびに思うんだけど……折角F1のオフィシャル・ライセンス商品として本作もポジショニングされているんだからさ、F1で実際に走っているレース映像をゲーム内にガッツリと収録してもらいたいんよね。これがあるだけでF1マニア以外の導線が敷けるわけだし……。版権料はちょっと跳ね上がるかもしれないけど、一見さんにも買って遊んでもらいたいのであれば、マイナーチェンジを繰り返すだけではなく、実際の走行している映像でも魅せるスタイルをゲーム内ムービーとかで行なえば盛り上がると思う。ユーザー意見ではあるが、条件をクリアしていくごとにレース映像のクリップが観れるようになるとかさ。F1好きは実はそういうの求めていたりする。
ブランズハッチ サーキット解説ムービー
■中嶋悟氏、合同インタビュー
・現在、ナカジマレーシングの総監督を務めてらっしゃいますが活動についてお聞かせください。
中嶋：91年に引退してから自分のチームを作りまして、オーナー兼監督として20数年活動を続けております。一番近いところでは、今週末に菅生でスーパーフォーミュラのレース、翌週がオートポリスでGTのレースがあります。その後に、日本グランプリがやってくるわけですけども、そこでは僕が乗った車3台に、僕と息子の一貴と、大祐の3人が乗り込みまして、デモンストレーション走行をすることになっています。
・本作『F1 2013』のグラフィックスをご覧になった率直なご感想を教えてください。
中嶋：非常にリアルにできているなと思いました。僕のヘルメット横のロゴですとか、なかなか細々と気を遣っているのを感じましたね。
・ゲームで1980年代のマシンが操縦できますが、現在のマシンよりも少しコクピットの視野が狭い印象を受けました。実際は如何でしょうか。
中嶋：今のマシンに乗ってないので、よく分からないというのが率直なところです（笑）。F1のマシンは安全規定や作り方が年々変わっていまして、今ではスペースも広くなっています。見かけは一緒でも材質が所々で昔と違っているので意外に広いだろうなと思います。僕の時代は、手袋の拳が擦れて破れてしまうくらい狭いスペースに収まっていました。
・中嶋さんの現役当時と今現在のF1の最も魅力的な部分を教えてください。
中嶋：そうですね、当時の魅力というか、自分にとっての魅力はですね、やはりドライバーとして世界で一番速いレーシングカーに乗れるということ。それでなおかつ、競争できるわけですから、これに尽きますね。そして今も車両はどんどん進化していますが、ドライバーの心理としてはそのときのレギュレーションにあったものの中で競争するわけですから、気持ちは一緒だと思います。25年前の僕に今の車を与えてくれたら、たぶん全部勝ってると思います（笑）。
・中嶋さんが今のF1ドライバー達と対戦するとしたら誰と一番対戦したいですか。
中嶋：今であればですね、ベッテルを80年代の車に乗せて、今の車に僕が乗って勝負したらどうかな（笑）。ただし、2～3周の話ですけどね。それ以上になると身体がついてこないと思うので（笑） 当時を振り返るとやっぱり、セナとはまたやってもいいかなという気がします。僕が当時の年齢に戻って、もし彼が生きていれば50歳くらいなので、それでちょうどいいかな（笑）。
・今シーズンのマシンで乗ってみたい車はありますか。
中嶋：やっぱり1番速い「レッドブル」ですかね。乗りやすいのかどうかは分かりませんけど、やっぱり一番速い車に乗ってみたいなとは思いますね。
・最後にファンに向けてメッセージを
お願いします。
中嶋：それぞれにF１で興味がある部分があると思いますが、僕はやっぱり「ヨーイ、ドン！」でマシンが一斉にうわーっと走る姿が一番好きです。ぜひ鈴鹿サーキットで日本グランプリを生で観ていただければ楽しいと思います。それで、家に帰ってからは『F1 2013』でドライバーなりきって、彼らの走りを再現していただければ。その時は、僕を先頭で走らせれば間違いないですよ（笑）。
また、本イベントにて先行上映されたシリーズ初となるTVCMの映像が公開された。ＢＳフジの番組「Ｆ１グランプリ２０１３」にて以下のスケジュールにて放映されるのでぜひチェックしてほしい。
■第１５戦・日本グランプリ： 予選および決勝
【予選】１０月１２日（土）２１：００～２２：００／【決勝】１０月１３日（日）２１：００～２２：５０
■第１６戦・インド・グランプリ
【予選】１０月２６日（土）２４：００～２５：００／【決勝】１０月２７日（日）２３：３０～２５：１０
※放送時間は、変更になる可能性があります。
『F1 2013』
対応機種：Xbox 360、PlayStation 3
ジャンル： レーシング
発売日：２０１３年１０月１０日発売予定
プレイ人数：１～２名（オンライン時最大１６名）
ローカライズ：日本語
希望小売価格：７，７７０円［税込］
CERO年齢区分：Ａ（全年齢対象）
公式HP：http://www.codemasters.jp/f1game2013/
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