GW最大の注目を集めるスリル＆サスペンス超大作、「藁の楯わらのたて」。10億円の懸賞金がかけられた凶悪犯《クズ》を、48時間以内に福岡から警視庁に移送する、５人のSPと刑事の葛藤を描いた本作。大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也等の豪華キャストと日本全国民の緊迫した攻防戦が繰り広げられており、マスコミ試写でも「ハリウッド映画的」「ハラハラドキドキで最後まで息もつけない…」「三池崇史監督の真髄を観た！」と評され、公開前から話題を集めている。
全国民とのリアルな攻防戦も、本物のSPが監修として指導をしているおかげ。そこで公開を目前にして本物のSPによるセキュリティ講座を開催された。
今回登壇するのは株式会社ビーテックインターナショナルの凄腕セキュリティ・牧村氏。牧村氏は日本一多くのハリウッドスターを警護しており、あのビックコミックスピリッツの4コマ漫画でも取り上げられるほどの人物。トム・クルーズ、ジョニー・デップ、マドンナ、韓流スター等など、「セレブの行くところマッキー（牧村氏）の姿あり」と言われており、本物のSPの視点からの本作の魅力も語ってくれた。
■日時：4月１9日（金）
■会場：ワーナー・ブラザース映画試写室
■登壇者：牧村博一氏（株式会社ビーテックインターナショナル警備部警護担当部長）
MCに呼ばれ、拍手とともに登場した株式会社ビーテックインターナショナルの牧村博一氏。
彼は、本物のSPであり、日本一多くのハリウッドスターや韓流スターを警護している。今回はSPとして要人を守るのではなく、講師として登壇するため、「空港などの現場で1000人くらいに囲まれているのは気にならないですけど、今回はいささか緊張しています」と普段のSPとしてきりっとした表情で要人を警護する牧村さんとは違った表情を見せた。
本作では、大沢たかおや松嶋菜々子がSPとして、10億円の懸賞金をかけられた凶悪犯を移送するのだが、MCに2人のSPとしての仕事ぶりについて聞かれると「最初に藤原竜也さん演じる警護対象者と対面した時に、瞬間的に相手を守るという気持ちのスイッチが入ったのがわかったのでとてもリアルでした」と2人のSPぶりを絶賛。
実際のSPとして活躍されている牧村さんですが、「守る側として、まず守るべき人が怪我をしたり、命を落とさないようにすることが大前提。その上で、守る人の行動やスケジュールが円滑に進むように考えています」と心がけ、部下に「体力よりも精神面を鍛えるように指導している」と語った。10時間以上立ち続けること、また24時間以上食事が取れないこともあるというが、「自分が想定している以上の状況に陥ったときに頭がてんぱってしまったら困る。なので、部下を指導するときにも、（部下を）追い詰めて、どう反応するかを見る」と極意を明かした。
また、劇中で松嶋菜々子演じるSPが「警護対象者とは話をしないようにする」と語っているが、牧村さん自身の仕事の姿勢として「挨拶など人として最低限のことは行うが、必要以上にコミュニケーションを取らないようにしている」という信念を貫く一方で、体を張り、時には命を落とすかもしれない仕事だけに、「警護対象者にどこか一つでいいから好きなところをみつけ、愛するようにしています」と愛情をもって接していることを明かした。さらに警護対象者を守る仕事なだけに、仕事以外の際も気を抜かずに常にシュミレーションをしており「今、話している最中でも今日帰る導線をどうするか考えている」とSPとして常に先のことを考えていることも教えてくれた。
本作と同様に10億円の懸賞金がかかっている凶悪犯を警護することになったら気持ちが揺らいでしまうのではないかという問いに対しては、「10億円に心が折れてしまったら、今まで身辺警護としてこつこつと積み上げてきたものがなくなってしまうので、10億円に気持ちが揺らぐことはないと思います」ときっぱり否定。
そんなSPとしての信念が揺らぐことがない牧村さんだが、プロのSPとしての腕をも披露してくれた。MCが不審者役として、試写会来場者の中から募った要人役を襲うというもの。正面から襲いかかった不審者演じるMCに対して、先程まで穏やかな表情で話をしていた牧村さんとは別人のような顔つきで、MCを払いのけた。まさに敏腕SPである。
最後に、これから映画を観る来場者に向けSPのプロとしてのメッセージをくれた。「今まで色々な警護対象者についてきた。守っていく対象者に対して一つでも好きなところを見つけて、愛情を持って守ってきた。みなさんがご家族を、彼女を命懸けで守るのと同じ気持ちで守っているので、この作品に出てくるSPの葛藤を考えながら映画を観て欲しい」
『藁の楯わらのたて』
2013年4月26日（金）新宿ピカデリー他 全国ロードショー
【キャスト】
大沢たかお 松嶋菜々子 岸谷五朗 伊武雅刀
永山絢斗 余貴美子 / 藤原竜也 / 山﨑努
【スタッフ】
原作：木内一裕「藁の楯」（講談社文庫刊）
監督：三池崇史
製作幹事：日本テレビ放送網、ワーナー・ブラザース
映画配給：ワーナー・ブラザース映画
公式HP：http://wwws.warnerbros.co.jp/waranotate/index.html
(c)木内一裕／講談社
(c)2013映画「藁の楯」製作委員会
コメント