映画レビュー 『エージェント・マロリー』


スティーヴン・ソダーバーグ監督が女性総合格闘家ジーナ・カラーノを主役に迎えたスパイ・アクション。女スパイのマロリーは、民間軍事企業のオーナーで元カレのケネス(ユアン・マクレガー)からバルセロナでの人質救出依頼を受ける。同業者アーロン(チャンニング・テイタム)と協力して見事に任務遂行を成功した彼女は、イギリス諜報機関MI6から新たなるパートナーであるポール(マイケル・ファスベンダー)と夫婦を装ってフランス人男性スチューダー(マチュー・カソヴィッツ)を追跡するという依頼を引き受け、ダブリンに赴くこと。そこで、彼女はある濡れ衣を着せられてしまう……というお話。

ジーナの格闘技経験を活かせた格闘シーンがアクション映画ファン、格闘技ファンを楽しませてくれるのが最大の魅力である。彼女は格闘だけでなく、突っ走り、跳躍力もあるといった点からも身体能力の素晴らしさが存分に発揮されていることがわかる。ワイヤーやCGに一切頼ることなく、身体を張ったホンモノのアクションを見せつけてくれるのだ。新たなる女性アクションスターの誕生ということで早くも大きな期待を抱かせる。また、銃器も扱え、最高のドライビング・テクニックを披露するなど、アクションスターとしての新たなる一面をソダーバーグ監督は引き出させたといっても過言ではない。

アクション映画ということで、派手な爆破シーンや壮絶な銃撃戦、スリリングなカーチェイスが味わえるのかというと、アクション演出は至って地味であるため、物足りなさを感じさせてしまう点が残念だ。ジーナだけでなく、マイケル・ダグラス、ユアン・マクレガー、アントニオ・バンデラス、チャンニング・テイタム、マイケル・ファスベンダーといった豪華な芸達者たちが脇を固めており、彼らの活躍ぶりも要注目だ。ジーナ・カラーノ…今後はアクション映画だけでなく、様々なジャンルで活躍し、女優として大いに飛躍してほしい!

『エージェント・マロリー』公開中
公式サイト:http://www.mallory-movie.com/
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