2月3日(金)公開 映画『生きててごめんなさい』 山口健人監督 オフィシャルインタビューが解禁

 

【STORY】

出版社の編集部で働く園田修一(黒羽麻璃央)は清川莉奈(穂志もえか)と出逢い、同棲生活をしている。

修一は小説家になるという夢を抱いていたが、日々の仕事に追われ、諦めかけていた。莉奈は何をやっても上手くいかず、いくつもアルバイトをクビになり、家で独り過ごすことが多かった。

ある日、修一は高校の先輩で大手出版社の編集者・相澤今日子(松井玲奈)と再会し、相澤の務める出版社の新人賞にエントリーすることになる。

一方、自身の出版社でも売れっ子コメンテーター西川洋一(安井順平)を担当することになるが、西川の編集担当に原稿をすべて書かせるやり方に戸惑う。修一は全く小説の執筆に時間がさけなくなり焦り始める。

そんな中、莉奈はふとしたきっかけで西川の目に止まり、修一と共に出版社で働く事となる。西川も出版社の皆も莉奈をちやほやする光景に修一は嫉妬心が沸々と湧き、莉奈に対して態度が冷たくなっていく。いつしか、喧嘩が絶えなくなり―。

 

 

【以下プレスリリース文掲載】

 

『余命10年』監督の藤井道人がプロデュースし、黒羽麻璃央(ミュージカル「刀剣乱舞」)と穂志もえか(『街の上で』、『窓辺にて』)がカップルを演じる映画『生きててごめんなさい』(通称:イキゴメ)が、2月3日(金)よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開される。

 

 

本作で、現代の日本の若者たちが抱える「病み」を鋭い視点で描いた、新鋭・山口健人監督のオフィシャルインタビューが届いた

 

・本作制作の経緯をお教えください。

 

「メンヘラをテーマに映画を作ってほしい」と言われて、そこから莉奈というキャラクターが生まれ、最初は莉奈を中心に考えていたんです。けど、僕は女性ではないので、僕を投影させた修一という人間が生まれてきて、二人の恋愛映画という風になっていきました。

 

 

・藤井プロデューサーはどのようなことをされたんですか?

 

具体的なことは言わず、僕の監督としての個性を尊重してくれ、そこから外れることがあると、「監督として個性を出すように」とアドバイスしてくれました。ちょっとひよっているというか、ある種カッコつけようとしているところを、「ちゃんと自分の醜い部分も含めて見つめ直した方がいい」と言ってくれるような関係性です。

 

 

・黒羽さんと穂志もえかさんのキャスティング理由をお教えください。

 

黒羽さんは、「イケメンなだけでなく、人間の弱さが出せ、醜い顔をするのがいい」と藤井さんにお薦めされました

穂志さんは、オーディションをやった時に、寝巻きで来ていて、お芝居も素晴らしく、一番莉奈に近かったというのが大きいです。

 

 

・劇中にタイトルの「生きててごめんなさい」という台詞はなかったかと思いますが、タイトルにした理由をお教えください。

 

タイトルは結構悩んで、色々と案を出したんですけど、なかなかしっくりくるものがなくて。話し合っている時に、「莉奈のアカウント名の『イキゴメ』って何の略なの?」って藤井さんに聞かれて、「『生きててごめんなさい』の略です」って言ったら、「それだ!」となりました。今になって思えば、莉奈の想いがアカウント名に込められていて、それが映画に重なる想いなので、いい、インパクトのあるタイトルになったなと思います。

 

 

・冒頭、他のカップルのセリフから始めた理由をお教えください。

 

この映画の主人公は普通の映画っぽい主人公ではなく、隅にいる、画面を横切るサブキャラ。修一も隅で一人で飲んでいるんですけれど、そういうピントが当たらなそうな二人を主人公にした作品だよと表現したかったんです。

 

 

・修一は莉奈の仕事場での不器用ぶりを微笑ましく見ていますが、修一自身も、莉奈よりは社会に適合しているように見えるけれど、不器用なところが露呈してきますが、二人の役は、どのように設定していったんですか?

 

表面的に見ると、修一の方がまともには見えるし、莉奈の方が、言い方は悪いですが、まともに生きれていないっていう風に見えるんですけれど、それが崩れていくと、色んな社会の凸凹に自分を合わせて生きている人間も実は莉奈と変わらなく、色んな葛藤を抱えているという弱さがどんどん出ていくということを見せたかったです。莉奈も最初は出っぱって見えるけれど、その個性が認められていくという逆転現象、立場の入れ替わりが見えたらいいなと思いました。

 

 

・「私がうまくいくのが嫌?」というセリフがありますが、修一は莉奈が西川に気に入られていることだけでなく、執筆活動がうまくいかないというイライラもあったと思いますが、修一と莉奈の関係性の変化についてはどう考えましたか?

 

醜い部分ではあるんですけれど、人って自分よりうまくいってない人がいると安心するというのはあると思うんです。それは修一の弱さだと思います。それは彼にとって自分がいなきゃ生きていけないペットみたいな存在。自分の檻の中で、自分より下にいてくれるというところで共存できていたんですけれど、それがどんどん崩れてしまうことによって、修一の立場が弱くなり、弱さが見えてくるというのが描きたいと思いました。

 

 

・修一は執筆する時間がなくても「全然余裕なんで」と言ったりだとか、会った担当編集者は男性だとか、ちょっとした嘘をつきますが、前者も悪意があるわけではなくて、自分を追い込むためにも思えるし、後者も先輩とただお酒を飲んだだけで、莉奈を心配させないために咄嗟についた嘘です。その辺りの塩梅についてはどう考えましたか?

 

彼のウソは悪意からくるものではないんです。ちゃんと話し合えばいいけれど、彼はなんとなくフワッと、傷つけないようにだとかややこしくならないように言ってしまっている。人と向き合う勇気を持っていない弱さに起因しているウソだと思います。単に悪い奴ではなく、誰もが持つ弱さを表現するウソかどうかは考えました。

 

 

・ペット業界の厳しい現実も描いていますが、ペットに関するプロットを入れることになった経緯をお教えください。

 

「莉奈が修一という檻の中でキャンキャン必死に吠えているけれど、そこから出れない」ということと重ねてペットを入れました。あと、僕自身、ペットショップを通る度に違和感を覚えていたんです。動物と人の間で、存在価値に貴賤はないはずなのに、値段をつけられて売られてしまう彼らを「かわいい」と思うことは正しいのかって。

 

 

・撮影時のエピソードは何かありますか?

 

穂志さんを褒めるのがすごく難しかったです。自分が書いた脚本で、役に入り込んで本番が終わっても泣いているので、「自分が書いた言葉で傷つけてしまった……」と責任を感じてしまって。素晴らしいお芝居だからこそ、褒めにくくて申し訳ないと思っていました。

 

黒羽さんは、だんだん追い込まれていったので、見ていて「イケメンがどんどん崩れていくのは楽しい!」と思っていました。(笑)黒羽さんは、喧嘩をしているシーンで人を傷つけるセリフを言わなくちゃいけなかったので、カットがかかったら崩れ落ちて号泣していました。その涙を耐えて、莉奈に酷い言葉を投げかける黒羽さん自身の苦悩が、修一の苦しみと重なって素敵なシーンが撮れたと思います。

 

 

  • 本作の見どころはどこだと思いますか?

 

修一でも莉奈でも何かしらに共感できる部分があるとは思います。分からない部分があるのであれば、こういう人がいるんだということを知ってもらえたら、もうちょっと色んな人に対して優しくなれるんじゃないかと思います。すごいタイトルですけど、観終わったら、ちょっとした希望を得られる作品だと思っています。

 

 

  • 読者にメッセージをお願いします。

 

皆さん日々悩んだりしていると思うんですけれど、これを観れば、「一人じゃないんだよ」ということがわかって、生きる上でちょっとした活力が出る作品だと思うので、疲れたら是非劇場に来てほしいです。

 

 

 

 

 

 

■山口健人 プロフィール

 

1990年生まれ。埼玉県出身。
早稲田大学文学部演劇・映像コース卒業。大学在学中より映像制作を始め、2016年BABEL LABELに所属。近年ではドラマ「箱庭のレミング」(21)、「アバランチ」(21)、「真相は耳の中」(22)や、MV・CM等の様々なジャンルで監督として活動している。2019年に公開されたワイモバイル「パラレルスクールDAYS」で海外の広告賞を受賞。最新作の映画『静かなるドン』の公開も春に控えている。

 

 

 

■イントロダクション

 

『余命10年』監督の藤井道人がプロデューサーとして新たなテーマを世に送り出す。本作の監督を務めるのは、藤井監督の下で多くの作品に携り、綾野剛主演のドラマ「アバランチ」では藤井と共に演出を担当した新鋭・山口健人。令和を代表する二人のクリエーターが、新作映画『生きててごめんなさい』(通称:イキゴメ)で現代の日本の若者たちが抱える「病み」を鋭い視点で描く。

 

主演は社会現象を引き起こしたミュージカル「刀剣乱舞」のメインキャラクターである三日月宗近役を演じた黒羽麻璃央。本作ではそれまでの華やかな役とは違う一癖ある難しい役どころに挑戦。

ヒロインの莉奈役は、映画『少女邂逅』(監督:枝優花)で初主演を務め、『街の上で』(監督:今泉力哉)などの話題作に出演し、アメリカのテレビシリーズ「SHOGUN」の放送が控えるなど、着実にステップアップしている穂志もえかが務める。

 

黒羽演じる修一の高校の先輩で大手出版社の編集者・今日子役で松井玲奈(『よだかの片想い』主演)、修一が編集を担当することになる売れっ子コメンテーター・西川役で安井順平(「妖怪シェアハウス」「極主夫道」)、修一の同僚役で冨手麻妙(「全裸監督」奈緒子役)、莉奈のバイト先のカップル役で八木アリサ(ミュージカル「RENT」ミミ役)と飯島寛騎(「仮面ライダーエグゼイド」主演)が演じる他、安藤聖、春海四方、山崎潤、長村航希ら実力派が脇を固める。

 

 

 

 

黒羽麻璃央   穂志もえか

松井玲奈 安井順平 冨手麻妙 安藤聖 春海四方 山崎潤 長村航希 八木アリサ 飯島寛騎

 

監督 山口健人

企画・プロデュース 藤井道人

エグゼクティブプロデューサー 鈴木祐介  プロデューサー 河野博明 雨無麻友子

脚本 山口健人 山科亜於良 撮影 石塚将巳  照明 水瀬貴寛  録音 岡本立洋  美術監督 相馬直樹

美術 中島明日香  小道具 福田弥生  助監督:渡邉裕也  キャスティングプロデューサー:高柳亮博

制作プロダクション:スタジオねこ  配給 渋谷プロダクション

製作 「イキゴメ」製作委員会  JAPAN/DCP/アメリカンビスタ/5.1ch/107min

 

公式サイト:https://ikigome.com/

公式Twitter:https://twitter.com/ikigome_movie

公式Facebook:https://www.facebook.com/ikigome

 

2月3日(金)よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開

コメント

タイトルとURLをコピーしました