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『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』スタッフトーク付き上映会 オフィシャルレポート

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【STORY】

2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー”へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン”と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。

彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊”が組織される――。


【以下プレスリリース文掲載】

 

1989年に士郎正宗により発表された原作コミック『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を起源とし、アニメーション、ハリウッド実写映画など様々な作品群が展開されている「攻殻機動隊」。シリーズ最新作『攻殻機動隊 SAC_2045』は、『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズの神山健治と、『APPLESEED』シリーズの荒牧伸志が共同監督としてタッグを組み、田中敦子大塚明夫山寺宏一ほか『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズのオリジナルキャストが再集結。Production I.G × SOLA DIGITAL ARTSにより制作され、2020年4月よりシーズン1全12話の全世界独占配信がNetflixにて開始。そして日本アカデミー賞6部門受賞の『新聞記者』や、『ヤクザと家族 The Family』等、実写映画で活躍する藤井道人が監督として構成を手掛け、新たなシーンの追加と全カットフルグレーディングにより、劇場用長編アニメーション『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』として新生、2週間限定で全国公開中!

 

 

 

この度、『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』スタッフトーク付き上映が新宿ピカデリーにて開催され、本作で編集を務めた古川達馬、カラーグレーディングを務めた松本勝が登壇。制作中のエピソードや制作秘話を余すところなく語った。

 

まずはMCで本作のプロデューサーのProduction I.G牧野治康が「古川さんは本作を監督して下さいました藤井道人監督と一緒に、ここ5年くらい藤井組の長編映画の編集を担当しておられる編集技師です。松本さんはCGディレクターとして活躍されていますが、『攻殻機動隊 SAC_2045』シーズン1を神山健治監督とともにW監督した荒牧伸志監督と『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』で共同監督を務めていらっしゃる方です」と登壇者を紹介し、トークイベントがスタートした。

 

 

牧野は「本作ではエンドロールのクレジットが編集で始まり、その次にカラーグレーディングという順で表示されます。映画のエンドロールで編集がトップに表示されることはあまりないかと思いますが、この作品では古川さんの編集作業から制作が始まって次に松本さんがグレーディングを入れるという順番で作業が進みましたし、最後に藤井監督の名前が出ますので、最初と最後を藤井組のお二人に飾って欲しいというこだわりもあって、この並びにしました」と解説した。

本作の制作過程では、古川→松本の間で申し送り事項のリストがあったとし、それをスクリーンに映し出し参照しながらトークを進めた。申し送りの内容について牧野は「言葉の少ないやりとりがとても印象的だった」と指摘する。例をあげて説明すると「グレーディングの方向性次第ですが、カット内で徐々に色味が変わっていく演出希望です」といったように、とても淡々とした技術的な指示のみが記載されている。

古川から松本に受け渡された作業では、“色味”が一つのポイントとなった。例えばシマムラタカシ自身の記憶が混乱していることを表したいときは色味を抜いて、観ている側も不安になるような青みを足しており、記憶の整理がついてシマムラタカシの心が外の世界に対して開かれると色味も(元に)戻るというように、色の表現にこだわったという。

指示を見た際に松本は「映画版なので尺の関係上、ここでこういう表現(色味)の調整をしたいんだろうなという意図を察しました(笑)」と申し送り内容からニュアンスを受け取ったことを明かした。古川→松本ラインがスムーズに申し送りができたことで、二人が共にスタジオで過ごした時間は1日程度という短期間での作業で出来上がった。牧野は「古川さんは、シリーズ制作にずっと立ち会っていた我々よりも“ここ、おかしくないですか?”という箇所を見つけてくれます。とても安心感のある方です」と絶賛していた。

新規カットが入る関係上、夕景を朝焼けに変える作業が発生したり、じっと見つめる“間”を作るために画面のリサイズが必要なケースもあったという。例えば、本編で喋っているシーンの口元をカットしたいという理由でのリサイズもあり、セリフのあるなしに応じて口元の調整をするなどかなり細かい作業も行った。この日のトークイベントで紹介された指示内容はほんの一部で、約120分の映画を成立させるためには、同様の指示がこの10倍以上あったことを明かしていた。色味の比較として分かりやすいのは、公開済みの8分の冒頭シーン(配信期間は11月25日23時59分まで)にも登場するアメリカ西海岸の空の色や、タチコマの登場シーンなど。特に夜のシーンは、内戦で荒廃したLAの街には照明がなく真っ暗だったのを「キャラクターが見えやすくなるよう手を入れました。シリーズだとリアルに寄せることで、ちょっと攻めすぎている感がありましたから。戦争映画などでも、夜の何も見えない真っ暗なシーンが登場するのと同じような感じです。でも、タチコマがカッコイイシーンなので、見えないのはかわいそうで(笑)。映画ではだいぶよく見えていると思います」と松本が解説した。牧野が「アクションシーンはタチコマ推しという印象です」とコメントするとスクリーンに映るタチコマの画像を観ながら、「タチコマ、いいですよね」と古川がしみじみ語る場面も。古川のタチコマ好き?!な一面も明らかになった。

松本は「何のソフトを使っているんですか? 我々のスタジオ(SOLA DIGITAL ARTS)ではDaVinci Resolveを使っています」と作業中ずっと気になっていた質問を投げる。古川は「Premire Proの標準的なものです」と回答。松本は「すごく複雑なことをなさっている印象だったので、気になっていました」とスッキリした表情を浮かべていた。続けて「今は、過去を表現するのにセピア色やモノクロにすればいいという時代ではないと思うので、古川さんの編集を拝見して、(画像を)粗くすることでこんな風に過去の表現ができるんだ、といろいろ勉強させていただきました」と語っていた。他にも色味で感情や状況を表しているシーンとして「京都」「教室」のシーンをピックアップし、シリーズ版と映画版を比較しながら、色味が表す意味などを丁寧に解説すると、来場者は真剣な表情で聞き入っていた。

「映画化するうえで、オリジナルをどのように調理していったのでしょうか?」という松本の質問に古川が「自分がショッキングだと感じた部分をギュッと(凝縮)していきました。やりながらいろいろ試すという感じです。自分で観ても“いいシーンだな”と思うところもありますね」と仕上がりに満足していることを明かすと会場は大きな拍手に包まれた。

最後の挨拶で古川は「1年中閉じこもって編集作業をしていますが、こんな風に皆さんによろこんでいただけて、感謝しかありません。ありがとうございます」と深々とお辞儀。松本は「『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』を観て、より続きが気になっている方も多いと思います。シーズン2も楽しみにしてください」とアピールし、トークイベントを締めくくった。

 

 

 

 

 

【STAFF】

原作:士郎正宗「攻殻機動隊」(講談社 KCデラックス刊)

総監督:神山健治×荒牧伸志

監督:藤井道人

脚本:神山健治・檜垣 亮・砂山蔵澄・土城温美・佐藤 大・大東大介

キャラクターデザイン:イリヤ・クブシノブ

3Dキャラクタースーパーバイザー:松重宏美

プロダクションデザイナー:臼井伸二・寺岡賢司・松田大介

モデリングスーパーバイザー:田崎真允

リギングスーパーバイザー:錦織洋介・井上暢三

エフェクトスーパーバイザー:清塚拓也

ライティングコンポジットスーパーバイザー:高橋孝弥

編集:古川達馬

カラーグレーディング:松本 勝

音楽:戸田信子×陣内一真

サウンドデザイナー:高木 創

主題歌:「Fly with me」millennium parade×ghost in the shell: SAC_2045

音楽制作:フライングドッグ

主題歌協力:ソニー・ミュージックレーベルズ/

制作:Production I.G×SOLA DIGITAL ART

製作:攻殻機動隊2045製作委員会

配給:バンダイナムコアーツ

 

 

【CAST】田中敦子/阪 脩/大塚明夫/山寺宏一/仲野 裕/大川 透/小野塚貴志/山口太郎/玉川砂記子/潘めぐみ/津田健次郎/曽世海司/喜山茂雄/林原めぐみ/中 博史

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