VRゲーム 「Horizon Workrooms」を発表:リモートでの共同作業を再構築

 

Facebook Reality Labs広報より、Oculus Blogにて、819日(米国時間)に「Horizon Workroomsのオープンベータ版を公開したことを発表しましたのでご案内いたします。


 

今、働き方が変化しています。多くの人々が在宅勤務となり、より柔軟な働き方を求め、オフィスで働くことの意味を見直しています。しかし、在宅勤務も十分な接続ツールがあってこそ仕事が成り立ち、まだまだ課題は山積みです。周囲に同僚がいない環境で仕事をすることは、時には孤立感を感じることもあり、他の人たちとのブレインストーミングも物理的に同じ部屋にいる場合とリモートで行う場合とでは、感じ方が違うでしょう。

 

 

8月19日(米国時間)、「Horizon Workrooms」のオープンベータ版を公開しました。Oculus Quest 2の利用可能な国であればどこでも、Oculus Quest 2で無償でダウンロードすることができます。動画はこちらからご覧ください。

「Workrooms」は、利用者が物理的にどこにいても、同じバーチャルルームに集まって一緒に仕事ができるといった、Facebook社が注力するコラボレーション体験です。バーチャルリアリティ(VR)とウェブを併用することができ、また、チームとの共同作業やコミュニケーション効率を高め、VRの技術を用いて離れていてもつながることを可能にします。ブレインストーミングを行ったり、ホワイトボードにアイデアを書き出したり、ドキュメントを作成したり、チームメンバーから進捗状況の報告を受けたり、あるいは何となく集まって雑談するなど、より話しやすい環境で会話することができるでしょう。

「Workrooms」は、Quest 2での体験を実現するために最新かつ最高のテクノロジーを集結しています。ミクストリアリティー(複合現実)デスクやキーボードトラッキング、ハンドトラッキング、リモートデスクトップストリーミング、ビデオ会議の統合、空間オーディオ、そして新しいOculusアバターといった機能を用いて、これまでにない生産性の高い体験を実現しました。

Facebook社内では、既に「Workrooms」を使用していますが、物理的に離れた環境の中で最も優れた働き方の一つであると実感しています。

 

 

Horizon Workrooms」の概要

「Workrooms」は、どこにいても、同僚とより良く一緒に仕事をすることができるバーチャル会議室です。アバターとしてVR空間で会議に参加したり、パソコンのビデオ通話でバーチャルルームにダイヤルインしたりすることができます。参加者のアイデアをまとめるために大きなバーチャルホワイトボードを使ったり、自分のコンピューターやキーボードをVR空間に持ち込んで一緒に使ったり、あるいは実際に一緒にいる感覚で表現豊かな会話を楽しむことができます。

 

新機能の詳細は、以下の通りです:

デスク、パソコン、そしてキーボードも一緒にVR空間へ:VR空間で仕事をするからといって、いつも使用しているツールを置いてくる必要はありません。「Workrooms」は、ミクストリアリティー(複合現実)の体験の場であり、物理的なデスクや互換性のあるキーボードをバーチャルルームに持ち込み、目の前にあるバーチャル会議室の机の上に置くことができます。MacとWindows対応の新たな「Oculus Remote Desktop」アプリと組み合わせることで、VR空間からワンクリックですぐにパソコン全体にアクセスすることができます。会議中にメモを取ったり、ファイルやドキュメントを見たり、必要に応じて画面を共有することも可能です。互換性のあるデバイスの詳細については、こちらをご覧ください。

アバターと空間オーディオで、一緒にいるような感覚を:改良された新しいOculusアバターと空間オーディオテクノロジーを使うことで、よりつながりを感じ、より自然に会話をすることができます。今年前半に発表された新しいOculusアバターは、多様なカスタマイズが可能で、表現力豊かで自然な雰囲気を実現し、同僚とあたかも一緒にいるような感覚になります。高品質で低レイテンシー(遅延)の空間オーディオにより、それぞれが着席している位置によって聞こえ方が変わるため、まるで実際に同じ部屋で机を囲んでいるかのように感じられ、よりスムーズに会話ができます。

大きなバーチャルホワイトボードでビッグなアイデアを:「Workrooms」内のすべてのルームには、リアルタイムで書き込むことのできる無限のホワイトボードがあります。目の前の物理的な机の上で、あるいは他の利用者と一緒にホワイトボードの脇に立ち、新たにコントローラーを反転させてペンのように使って書くことができるようになりました。また、ホワイトボードにパソコン上の画像を貼り付け、同僚と一緒にしるしをつけて確認することもできます。ホワイトボードは、必要な間はそのままにしておくことができ、いつでもそのルームに戻って仕事を続けることができます。そして使用後は、VRからホワイトボードを出力して、自分のパソコン内に画像として共有することができます。

どんな作業にも使えるルーム:バーチャルルームのレイアウトは、必要に応じて自由に設定することができます。共同作業、ディスカッション、プレゼンテーションと、あらゆる用途に合わせて座席の配置を変えたり、人数に合わせて部屋全体を拡大したりすることも可能です。

VRでもビデオ通話でも参加可能:VRヘッドセットを持っていなくても、パソコンのビデオ通話からバーチャルルームにダイヤルインすることができます。会議のリンクを共有すれば、ゲストを招待することも可能です。ビデオ通話の参加者は、実際の会議室と同じように、バーチャルルーム内のビデオスクリーンに映ります。VRでは最大16人の参加が可能で、ビデオ参加を含めて最大50人まで対応しています。

手を使って操作できる設計:「Workrooms」は、開発当初からコントローラーではなく手を使って操作できるようにつくられています。より自然で表現力豊かな体験を実現し、必要に応じてキーボードやコントローラーを簡単に切り替えることができます(これをスムーズに行うためには、「Workrooms」を利用する時に、ジェスチャーコントロールを有効にしてください)。

 

メモを取る、ファイルを共有する、カレンダーを統合する、そしてチャットする:Facebookを利用可能な国で提供されている「Workrooms」のウェブアプリは、VR内でもパソコンに向かっている時でも、簡単に共同作業をすることができます。すべての「Workrooms」内のルームは、ミーティング中にメモやアクションアイテムを記したり、リンクやファイルを共有したり、チームとチャットするための場所がウェブ上に用意されています。また、OutlookやGoogle Calendarと同期することで、ミーティングのスケジュール管理やミーティングへの招待も可能になります。

 

 

はじめに

チーム内で最初に「Workrooms」を使用する利用者は、まず、workrooms.comにサインアップし、Workroomsチームを作成します。同僚・チームメンバーが既に「Workrooms」を使用している場合は、その利用者からWorkroomsチームへの招待メールを送ってもらうことで、既存のWorkroomsチームに参加することが可能です。利用規約に同意し、自身が18歳以上であることを確認し、「Workrooms」で表示される名前を選択します。

アカウントを作成したら、Oculusストアから「Horizon Workrooms」をダウンロードし、Quest 2にインストールします。アプリ内の指示に従い、ヘッドセットとアカウントをペアリングすれば、準備完了です。アカウントの作成や利用手順の詳細については、こちらのFAQをご覧ください。

 

 

Workrooms」における安全性とプライバシー

「Workrooms」で同僚と共同作業を行う際は、その体験を利用者が管理できるかどうかが重要であり、安全性とプライバシーを考慮して構築されています。

 

「Workrooms」内での会話やそこで使用した資料が、Facebookの広告表示に使用されることはありません。さらに、デバイスから現実世界への画像や映像が透けて見えるパススルー機能は、ローカルで実行されます。Facebook社もサードパーティのアプリも、それらの画像や映像にアクセス、閲覧、ターゲット広告に使用することはありません。そして、「Workrooms」内のパソコン画面は、許可した相手のみに共有され、「Oculus Remote Desktop」アプリへの許可は、利用者自身のパソコンからヘッドセットへストリーミングをする目的でのみ対象となります。

 

また、情報セキュリティを維持するだけではなく、「Workrooms」の利用者には、コンテンツの利用が安全であると実感していただきたいと思っています。そのため、「Workrooms」のすべての利用者には、VRでの行動に関するポリシーに同意していただきます。Workroomsチームの利用者の誰か、あるいはそこで使用されているコンテンツが同ポリシーに違反している場合には、すぐにチームのアドミニストレーター(管理者)にその旨を報告し、当該利用者にWorkroomsへの参加を停止するなどの然るべき措置を講じてください。違反があった場合、Workroomsチームの全員に報告することもできます。また、VR内で問題を起こしている人がいる場合には、その旨をOculusのレポートツールを使ってFacebook社にエビデンスと共に報告してください。もし利用者がミーティングの音声コンテンツのクリップを報告の一環として当社に送った場合、適切な措置を講じるための参考にはしますが、その録音自体は消去されます。

 

 

「Workrooms」を使用するには、OculusやFacebookのアカウントとは別の「Workrooms」アカウントが必要です。但し、他の利用者から利用に際する方針に対して違反を報告された場合などにおいては、利用しているツールに表示されるOculusのユーザーネームが他の利用者にも見える場合があります。また、VR内の「Workrooms」を使用する際には、Quest 2のアプリにアクセスする必要があり、これにはFacebookへのログインが必要となります。「Workrooms」を使用することで、(利用者が設定した場合以外に)Facebookのプロフィールやタイムラインが変更・更新されることはありません。

 

 

Facebook社は「Horizon Workrooms」が共同作業を行う上で安心かつ安全な環境であると保証することを公表しており、今後もデータの保護やVR体験をさらに強固なものにしていくための対策を取り続けます。

 

開発者のためのWorkroomsにおける機能

 

開発者が、自身のアプリ内においても「Workrooms」と同様の機能を使用できるようになります。既に、自身のアプリ内で、ハンドトラッキング空間オーディオの機能を使用することができます。また今後、アバターパススルー、ミクストリアリティー(複合現実)デスク、キーボードトラッキングなどの機能もプラットフォーム上に導入することを予定しています。仕事におけるVRエコシステムの継続的な成長を推進していく中で、様々な機能を持ち合わせた「Workrooms」が、インスピレーションとなることを願っています。

 

Facebook社は、VRが新たなコンピューティング・プラットフォームとして、私たちの働き方を根本的に変えていくことになり、どこにいても共同作業を行うことを可能にすると考えています。「Horizon Workrooms」は、このビジョンに向けての大きな一歩です。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました