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【連載コラム】畑史進の「わしは人生最後に何をみる?」 第17回 PlayStationの「注目のLGBTQ+特集」ってどういうことなの?という疑問

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PlayStation Storeのサイトより(https://store.playstation.com/ja-jp/latest

 

【文・畑史進(編集長Twitter):https://twitter.com/cefca_vader?lang=ja

 

 

ご無沙汰しております。編集長の畑です。

相変わらずの不景気ぶりと周囲の状況に人間不信が日に日に加速しておりますが、なんとか生命維持装置もつけることなく、根性と精神力でしのいでおりますよ。

 

今回は毎週吉田さんとしょうもない小話をしている生放送でも話したSIEの「LGBTQ+特集」についてちょっと考えてみようかと。

 

(途中、状況がわからないまま勘違いなコメントをしている人に対応しております・・・)

 

このカテゴリを話題に取り扱うと面倒くさい人が大勢湧いてくる上に頓珍漢な解釈ばかりされるので先に前提として話しておくと「LGBTQ+の人らに関して何の感心もないし、彼らが人として最低限の権利を主張、要求する分には何にも問題ないし、彼らの性的嗜好(指向)から人として差別するべきではない。他人を殺す、物を盗むといった人として間違ったこと。犯罪を犯しさえしなければ好きにすればいいと思う。」

 

ここから先は誤解されかねない話にもなるので僕自身のLGBTQ+の人らに対する考えは上記の通りであることを踏まえて今回の問題について考えてみたい。

 

 

さて、E3の前後くらいだろうかソニーインタラクティブエンタテインメント(SIE)の運営するPlayStation Storeのトップページにこんなものが目に入った。

 

PlayStation Storeのサイトより(https://store.playstation.com/ja-jp/latest

 

PlayStation Storeのサイトより(https://store.playstation.com/ja-jp/latest)

 

虹色にあしらわれたPSコントローラーと△○×□のマークに加えて「注目のLGBTQ+ゲーム特集」と書いてある(+は要素を足したという意味ではないってさ)。これを見つけた時には目を丸くしたし、なんでこれをわざわざ作ったのか疑問が湧いた。掲載されているタイトルを一部紹介すると次の通り。

 

『THE LAST OF US PART Ⅱ』

『ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて』

『ボーダーランズ3』

『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』

 

PlayStation Storeのサイトより(https://store.playstation.com/ja-jp/latest

 

などなど、有名所からインディータイトルまで幅広く取り扱われている。

これを人権意識、LGBTQ+意識の高い、意識のアップデートが最新状態の人からしたら「素晴らしい、ファンタスティック、アメイジング!」と思うのだろうけど、意識のアップデートなんぞ1990年代でストップしているような僕からすると凄く理解し難かった。

最初にも言ったようにLGBTQ+に対することなんてどうでも良い。なんでこのソフトがこのカテゴリ内に入っちゃってんのか、それよりも「特集」と題してわざわざこのページを大掛かりに作る必要があるのかと疑問が次々に湧いてくる。

 

生放送内では吉田さんも言っていたけど、「童貞向け特集」として『ガールズ&パンツァー ドリームタンクマッチ』や『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』『ドリームクラブ』『デッド・オア・アライブ』。「処女向け特集」として『薄桜鬼』とか『ときめきメモリアル ガールズサイド』。「ロリペド特集」として『ゲームでも、パパのいうことを聞きなさい!』とか上げればきりがないけど、そういったカテゴライズの特集をたくさん作ってやればいいだろうになぜ真っ先に「LGBTQ+特集」なんてものを単独で作ってしまうのかが理解できない。

 

これを見つけてからはや2週間が過ぎたけど、未だに「童貞向け特集」「処女向け特集」「ロリペド特集」とかそういったカテゴリ特集は見当たらない(当然といえば当然)。

 

このコラムを書いている6月28日時点では2列目のど真ん中に堂々と鎮座している。

 

PlayStation Storeのサイトより(https://store.playstation.com/ja-jp/latest)

 

 

別に特集を組むな。特集するな。と言うつもりはない。そういった特集が組みたくなったから組んだんだろうけど、是が非でも可及的速やかにしなければならなかったことなのかと言えばそうじゃないだろ。という話。

あまつさえPS5のストアを覗いてみたら「LGBTQ+の表現を讃えよう」とまである。

 

 

見たときの本心を言うよ。

 

バッカじゃねーの?

 

LGBTQ+の人らに対することじゃないよ。何の疑問も抱かずこの特集を考えついて実行に移して掲載に至ったSIEの人らに対してだよ。

 

特集されているタイトルが殆どSIEのタイトルだけど、ちらほらサードパーティのものも入っていて果たしてこれらの会社からちゃんと許諾を取っているのか怪しい。これは邪推だから放って置いて、どことなくこの特集自体に心地悪さがある。

 

ところでCEROでは、ゲームにはどういった要素があるのか簡単な絵で把握できるよう幾つかのマークがプリントされている。これは「コンテンツディスクリプターアイコン」と呼ぶそうで『デッド・オア・アライブ』だったら♂と♀のマークが絡み合ったような絵で「セクシャル表現がありますよ」としてある。

 

 

CEROの公式サイトより(https://www.cero.gr.jp/publics/index/17/

 

 

 

そこで『THE LAST OF US PART Ⅱ』のパッケージ裏を見てみると、ナイフを持った「暴力」と銃の「犯罪」がある。『ドラゴンクエスト11』は「CERO:A」のため何もなかった(凄く平和なゲームだね!)。

LGBTって好意の対象に特徴(適切な言葉を模索したがこれで勘弁してほしい)がある人たちのことで、好意が発生する以上は「恋愛」か「セクシャル」的な表現が発生するはず。今回改めて『THE LAST OF US PART Ⅱ』のパッケージ裏を見てみたら、あれだけ最初からLGBT的なニュアンスがあったにも関わらず、「恋愛」のカテゴリすらないのは驚いた。「注目のLGBTQ+ゲーム特集」はゲーム発売後の特集であったからこうしたアイコンが適切かどうか判断が難しいからと表記されていないのは仕方ないにしても、特集されている物の中には本来その意図が無かったゲームまで組み込んでいるんじゃないか?とさえ思う。更にはLGBTQ+のカテゴリに入れちゃまずいんじゃないの?という疑問も湧く。

 

こうしたゲームのカテゴライズの話を進めていくと、内容の分析までしなきゃいけなくなって結果として冗長になるのでここまでにしたい。

 

 

 

ここからは今のSIEの状況から言ってこのLGBTQ+の特集をするのはまずいだろうという話をしていきたい。

2018年頃からSIEは『ノラと皇女と野良猫ハート HD』のようなギャルゲーを始めとした女性キャラクターの露出に対してかなりうるさくなって、表現規制を行ってきた。同作のNintendo Switch版はPS4版よりも規制が緩く、これもあってか最近発売された『五等分の花嫁∬ ~夏の思い出も五等分~』ではSwitch版の方の売上が良く、性表現(主に女性キャラクターの露出まわり)のあるゲームに関してはPlayStationハード信頼がないといった状況かもしれない。

この他にも『閃乱カグラ』の新作は事実上の凍結となるなど、相次ぐ性表現規制のオンパレードのさなか「注目のLGBTQ+特集」は最悪の一手だとしか思えない。何故この状況下、このタイミングでそれをやろうと思い至ったのか理解に苦しむ。これをすることによって2018年以前まで当たり前だった性表現のあるゲームを嗜んでいた層が「LGBTQ+」の人らに対して嫌悪感、ヘイトを高めることに繋がりかねないと考えなかったのか甚だ疑問だ。恨むのならSIEを恨むべきかと。

 

「LGBTQ+の人たちにも楽しめるゲームを特集しただけなんです」「LGBTQ+の人達に対する理解を深めることが目的だったんです」という意図があるのはなんとなく分かるけど、企画した当人はあまりにも「純粋真っ直ぐ君」過ぎるだろ・・・。

あと、このカテゴリを作ること自体そもそも良くないと思う。もちろん個人的な主観だけど、このカテゴリを通してこれらのゲームを買ったり、目にしたりするとそのフィルターがかかって見えてしまうわけで、下手をすると「LGBTQ+」の表現が十分に至っていなかったり、そもそも意識していなかった人らからすると価値観を押し付けそのもので、そのゲームに対して変な意識を持たせてしまうことに繋がりかねないと思わないんだろうか?

 

ツッコミどころは他にもある。特集で使われている言葉の端々を上げていくのは揚げ足を取るようなのであまりしたくないのだけど、嫌悪感に近い違和感をおぼえるのでここで吐き出しておきたい。

まず、「注目の」というワード。注目とは「関心を持って見ること」「注意して見ること」という意味で、要は関心(気にかける)のない人に対して訴えかけているわけだ。なぜ、2021年までにその他の楽しみをぶっ壊しておきながら「LGBTQ+」を訴えかけるのか。ニュートラルな立場の人からしてもなぜそのカテゴリの人らに関することを突然大きく取り上げられるのか余計に疑問だろう。

 

PS5のストアにある「Pride、そしてその先へのLGBTQ+の表現を一緒に称えよう」もおかしい。称えよう(称賛)は「敬意を込めて褒め称えること」ということだけど、なぜその表現を称えようとするのか、「LGBTQ+」の表現の何が素晴らしいのかが理解できない。

 

 

タイトルごとにそのゲームにおいて「LGBTQ+表現」の何が特筆して素晴らしいのかという紹介コメントすらない。『閃乱カグラ』とかギャルゲーがかつて好きだった自分からすると「セクシャル表現はゴミで、LGBTQ+に関する表現こそが素晴らしいもの」と格付けされているようにしか聞こえない。文頭のPrideは自尊心という意味だから余計に「LGBTQ+」の表現こそが美しいとでも思ってんだろう。うぬぼれ(Pride)も大概にしろ!と言いたい(ひょっとしてLGBTQ+に向けたフレンドリーファイアか!?)。

 

 

話を戻して、本当にソフトのところにはなぜそのカテゴリに分けて特集しているのか全く何も書いていないので適当に特集しているだけにしか見えない。結局の所、この特集はLGBTQ+の人らに対してご機嫌を取っている。もしくは「LGBTQ+を金の成るなにか」だと思って適当な商売文句をつけて儲けようと考えている証拠だろう。後者だったらLGBTQ+の人らからものすごく失礼じゃないか?

 

結果として「LGBTQ+の人たちに対して理解のあるような姿勢を見せようとしたけど、文章含めてやることなすこと中途半端な感じでLGBTQ+の人たちに対して失礼な感じするけど実際どう感じているんだろう」という疑問が残った。

 

というわけで、最近疑問が募ったことを書きなぐったコラムになってしまったけど、最初に書いたようにLGBTQ+の人らに対して恨みもなにもない。ただ、この特集が果たして「注目の」とかつけてまでわざわざやることなのか疑問に思ってこれを世に問いたいと思って書いた。SIEはこの意図を早急に1タイトルずつ説明してほしいし、合わせて「童貞向けゲーム特集」「処女向けゲーム特集」「ロリペドゲーム特集」「家庭持ちゲーム特集」「子供部屋おじさんゲーム特集」「子供部屋おばさんゲーム特集」「独身者向けゲーム特集」を高慢(Pride)に企画してほしい!

登録すると試写会チケット 情報がやたら貰えるかも!

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