『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』予告編、場面写真解禁


 

【以下プレスリリース文掲載】

 

 

地球は音楽なしでは動けない。地球は一定のリズム、サウンド、旋律で動く。
音楽が止まれば、地球も止まり、地球上にあるものはすべて死ぬ。   -サン・ラー

標準的なブラックスプロイテーション映画の設定と要素のなか、
<宇宙雇用機関>の存在が本作を並外れたものにする。   -Variety

本作には、おかしな瞬間がいくつもあるが、サン・ラーは輝いている。 彼にとって、宇宙空間は単なる仕掛けや曲タイトルの情報源ではなかった。それは人種差別が機能しないゾーンだったのだ。
-New York Times

 

世界は終わったと、まだ気がついていないみなさまへ。

1970年代カリフォルニア。音楽の預言者であり、1969年以来地球から失踪していた大宇宙の使者サン・ラーは、米国にいる黒人のブラザーたちのより良い未来を夢見ていた。音楽を燃料に時間と空間を通じた銀河系大宇宙を航行の後、彼は惑星“地球”に戻ることにした。彼の使命は、どうにもならない政治的演説ではなく、唯一にして真の銀河間移動手段である音楽のソウル・パワーを通じて、黒人コミュニティに救いをもたらすことだ。宇宙船で彼は人種差別と抑圧の狂気によって運命づけられた選ばれし人々を地球から遠ざけたいと考えていた。彼の使命のため、黒人の若者を募集するためにサン・ラーはオークランドのハイウェイ近くに<宇宙雇用機関>を開設した。しかし、NASAはサン・ラーの計画を見抜いており、その銀河間移動のノウハウを盗もうとする。さらに悪いことに、サン・ラーは時間を遡って1943年の「Sonny Ray」という名前でピアノを弾いていたシカゴのストリップクラブに赴き、そこでポン引きの大君主である「監視者」と対峙、厳しいカードゲームで対決しなければならなくなっていた。このゲームの結果は、黒人の運命を決定する。サン・ラーが世界中で哲学を説き、日常生活の隅々まで浸透している抑圧的なシステムに挑戦することは不可能だ。しかし、サン・ラーにとって重要なことはジャズだった。彼にとってジャズは精神的な芸術を通した集団的および個人的な救いのチャンスを象徴するものだった。だがサン・ラーはコンサートの直前に誘拐された。サン・ラーは果たして選ばれし人々を地球から遠ざけ、宇宙解放のユートピアに導くことはできるのか。それともすでに手遅れなのか?

 

地球人よ、さらば。

 

 

 

 

太陽神の姿で出現した土星からの使者、

超現実的宇宙音楽王サン・ラーが、地球人に鳴らす警鐘。

 

 

 

アヴァンギャルド・フリー・ジャズの音源を大量に発表、その数があまりにも膨大なため誰も全貌を把握できていない土星からの使者、超現実的宇宙音楽の創造者であり、1993年に地球を去ったサン・ラーが脚本、音楽、主演をつとめた漆黒の革新的SF映画。ミュージカル、SFオペラ、社会評論を組み合わせた、まったく新しい映画体験を提供、クエンティン・タランティーノ等に影響を与えたブラックスプロイテーションの重要な作品と呼ぶ人もいる。それでも本作はジャンルの慣習に準拠しない。むしろ、サン・ラーの鋭い精神状態を視覚的に表したものだ。常に晴れて活気のあるカリフォルニアは、サン・ラーの予言的使命の装置として機能する。ここでは何でも可能であり、社会的ユートピアの夢がスクリーン上に浸透している。音楽は当時の政治的希望、つまり人種的抑圧からの解放を反映した銀河間の兵器。これは映画的で哲学的な若さの源であり、依然として重要な意味を放つ、時代を超えた傑作である。

 

オークランドのブラック・ユース・センターで、サン・ラーは聴衆に精神的解放と政治的暴力について説く。

「私は本物ではない。私はあなたと同じだ。あなたはこの社会には存在しない。もし存在するなら、あなたたちは平等な権利を求めていない。あなたは本物ではない。もしそうなら、あなたは世界の国々の間で何らかの地位を持っているだろう。よって私たちは共に神話である。私は現実としてあなたのところに来るのではない。私は神話としてあなたのところに来る、なぜならそれが黒人であるからだ。神話。私は黒人がずっと前に夢見ていた夢から来た。私は実際にはあなたの先祖から送られた存在だ。」(サン・ラー)

今日、『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』は、プロト・アフロフューチャリズムの代表として祭られている。報復を求める代わりに、サン・ラーは自由意志論者のユートピアを期待して未来に前向きに目を向け、遠く離れた銀河で彼のアーケストラと一緒にこの夢を生きている。そのライフワークと同じように、本作は音楽と芸術の力への賛歌であり、社会的および政治的変化を促進するための媒体だ。今日的な意味がかつてなく高まっているメッセージである。

この度上映されるのは地球上に残されていた唯一の35mmプリントからスキャン、史上初めてオリジナルの画面サイズであるスタンダードサイズ(1:1.33)で作られたデジタル素材である。オリジナルのフィルムの状態を最大限再現するため、一切レストアはされていない。

 

 

 

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス

1974年|アメリカ映画|81分|スタンダードサイズ|モノラル|北アメリカ恒星系プロダクション作品|原題:SPACE IS THE PLACE(宇宙こそ我が故郷)

キングレコード提供

ビーズインターナショナル配給

© A North American Star System Production / Rapid Eye Movies

 

監督:ジョン・コニー

脚本:ジョシュア・スミス、サン・ラー

製作:ジム・ニューマン

撮影:セス・ヒル、パット・ライリー

音楽:サン・ラー

音:ロバート・グレイヴノア、デヴィッド・マクミラン、アーサー・ロチェスター、ケン・ヘラー

編集:バーバラ・ポクラス、フランク・ナメイ

出演:サン・ラー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・サン・ラー

監視者(オーバーシーヤー)・・・・・・・ ・・・・・・・・・レイ・ジョンソン

ジミー・フェイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クリストファー・ブルックス

キャンディ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バーバラ・デロニー

タニア・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エリカ・レダー

バブルズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジョン・ベイリー

バーナード・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クラレンス・ブリュワー

THE INTERGALACTIC MYTH-SCIENCE SOLAR ARKESTRA

Sun Ra/John Gilmore/Danny Davis/Larry Northington/Kwame Hadi/Ken Moshesh

June Tyson/Marshall Allen/Eloe Omoe/Danny Thompson/Lex Humphries/Tommy Hunter

 

2021年1月29日(金)より、アップリンク吉祥寺・新宿シネマカリテにて、

シネマート心斎橋・名古屋シネマテーク・アップリンク京都ほか順次公開

http://sunra.jp/

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