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「ウォッチメン」ジャーナルVol.2 アメコミライターが語る、大人が唸る社会派ドラマ超大作とは―

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【以下プレスリリース文掲載】

 

ワーナー・ブラザース テレビジョン & ホームエンターテイメントは、海外TVシリーズ「ウォッチメン」をデジタル先行配信中です。
また、6月3日(水)よりブルーレイ・DVDを発売、DVDレンタルを開始いたします。

デジタルル先行配信中の「ウォッチメン」ですが、6月3日のブルーレイ・DVD発売、レンタル開始に向けて、計3回にわたりお届けするコラム情報【WatchmenJournal】を配信しております。
Vol.2はアメコミ界の申し子、アメコミ系ライター杉山すぴ豊による、これまでのアメコミ作品とは一味違う本作の”大人向けの魅力”をアメコミ愛むき出しに熱い解説していただきました。

 

■原作が長編小説並みの「ウォッチメン」は、TVシリーズとの相性抜群。

「ウォッチメン」のTVシリーズは「ゲーム・オブ・スローンズ」のHBO(R)と『ジョーカー』を生んだDCコミックスが手を組んでいるので、海外ドラマファン、そしてアメコミファンにとって大注目の作品なんです。
特にアメコミ好きには原作コミックが傑作中の傑作として知られているので、いやが上にも期待はあがりますね。
「ウォッチメン」は2009年に映画化されていますが、原作は長編小説並みのボリュームと濃さがあるので、じっくり描こうとするならばTVシリーズの方が相性はいいハズです。
結論から言うと、TVシリーズにしたのは大正解で見応えのある傑作に仕上がっています。

しかしその内容は、とりわけ原作や映画版を知る人にとって大いにビックリするコンテンツだったのです。
というのも、“あの原作”をドラマ化したのではなく、そこから34年後の世界を描き出した続編的内容だったからです。
当初僕は原作の内容をTVシリーズとして楽しむつもりだったので第1話を見た時、正直唖然としました。
ではつまらないのか?No!
では、“あの「ウォッチメン」”を知らないと楽しめないのか?No!です。
パワフルでやみつきになるドラマです。
その魅力を、そもそも「ウォッチメン」とは何かを交えながら解説したいと思います。

 

■“ヒーローが出てくるが、ヒーローものではない“、ポリティカルな要素もある社会派大人向け作品。

 

原作は1986年に発表されたアメコミ。ただその内容はとても大人向けで、グラフィックノベルといわれたりもします。
出版社はバットマンやスーパーマンに代表されるDCコミックスですが、いわゆるDCヒーローものとは別の世界観で描かれています。
作者の1人アラン・ムーアは、ジョーカーを描いた「バットマン:キリングジョーク」という作品も大変有名で、僕が冒頭で“『ジョーカー』を生んだDCコミックス”と言ったのはそのためです。
「ウォッチメン」は、いわゆるヒーローが出てきますが、ヒーローものではありません。
ヒーローが実在するという設定のアメリカを舞台に、迫りくる第三次世界大戦=核戦争への恐怖を描いた作品だったのです。
発表当時は米ソの対立が実際に高まっていた時期で、ポリティカル・フィクション(フィクションの手法で政治的なテーマを描いた作品)でもあります。
とても大雑把にいうと、『シン・ゴジラ』が巨大怪獣の来襲という筋立てで日本政治の仕組みや危機管理をうまく描いていましたね。
ヒーローたちを狂言回しにして当時の社会不安を描いた作品だと思ってください。

 

■舞台はオクラハマ州タルサ、1921年に起きた”タルサの虐殺“という史実に基づき描かれている。

というわけでコミック、映画版は1985年が舞台ですが、TVシリーズ「ウォッチメン」は2019年のアメリカ、オクラハマ州のタルサが舞台。
この街では1921年に“タルサの虐殺”と呼ばれる、白人による黒人たちへの集団暴力事件が起きており、多くの黒人が虐殺されたという暗い史実があります。
主人公アンジェラは黒人女性でこの街の警察官。
街では“第7機兵隊”とよばれる秘密結社が暗躍しており、彼らは極めて過激な白人至上主義者の集まりです。メンバーの証として覆面を被っています。
かつて“第7機兵隊”は、黒人の味方をするタルサ警察に敵意を抱き、警官たちの自宅を一斉に襲うというテロ行為(=ホワイトナイト事件)を起こします。
以来、タルサの警察官は自分と家族の身を守るため、みな覆面をして、その職務と素顔を隠すようになったのです。
一般の警察官は黄色いマスク、刑事はそれぞれが独自のマスクとコードネームで身分を隠し、アンジェラは<シスター・ナイト>と名乗り、まさに戦う修道女(シスター)のようなコスチュームに身をつつみ“第7機兵隊”を追うのです。
しかし、タルサ警察の署長が殺されたことからアンジェラの運命は大きく変わっていきます。

警察とテロ集団がそれぞれ覆面をしている、という異常さを除けば、署長殺しの裏に隠された陰謀とは?を描いていくクライム・サスペンスなのですが、ここで描かれるアメリカ社会は僕らが知っているアメリカとはちょっと違います。
“タルサの虐殺”は史実なのだけれど、ここに登場するアメリカこそ、映画やコミックの「ウォッチメン」で描かれた“もう一つのアメリカ”なのです。
物語を見続けていけば、一応これらの設定がわかるようにはなっているのですが、以下の「ウォッチメン」メモでざっと説明しますね。

– TVシリーズ「ウォッチメン」 観る前のこれだけメモ –

●1938年に頭巾を被ったフーデッド・ジャスティスというヒーローが現れ、
彼に賛同した者たちがミニッツメンというヒーロー・グループを結成し、アメリカの治安を守ることに貢献した
●ミニッツメンの伝統を受けて、その後のアメリカ社会には“覆面ヒーロー”たちが多数現れるようになる
●覆面ヒーローたちは超能力を持っておらず、いわゆる腕っぷしの強い生身の人間
●しかし、科学実験の事故から生まれた超人Dr.マンハッタンという真の超人が現れる。
全身が青く、あらゆる物理現象を操り、また独特の時間の概念を持つ
●Dr.マンハッタンの介入により、アメリカはベトナム戦争で勝利する。
ベトナムのサイゴンはアメリカの州となっている
●1985年アメリカとソ連(=現ロシア)の対立が高まり、核戦争ギリギリのところまでいくが、
NYで人類史上最も恐ろしい事件が起き数百万人の命が奪われる
米ソは対立を止めて手を組むことになり、世界に平和が訪れる。
(これが原作、映画版のメインストーリー部分)
●この事件を機に、地球一の頭脳を持つといわれたエイドリアン・ヴェイトこと
オジマンディアスというヒーローが表舞台から姿を消し、
また、Dr.マンハッタンも人類と別れを告げて火星に引きこもってしまう。
さらに、Dr.マンハッタンの恋人であり、女性ヒーローだったシルク・スペクターことローリーも引退する
●その後、あの俳優ロバート・レッドフォードがアメリカ大統領になる

■4話くらいからの伏線回収、もうそこからは引き返せない。

クセのあるHBORらしい重厚なストーリー、トンマナとかすごくかっこいいです。
全9話中4話ぐらいから色々と繋がってきて、そこからはもう引き返せない面白さです。
観終わった後、あぁ面白かった!と言える作品なのは間違いありません。
ただ、このTVシリーズが描いているのは偏見と差別によるアメリカの分断だったりもします。
原作や映画版では、第三次世界戦争への懸念が大きなテーマでしたが、このTVシリーズではアメリカの分断。
そう、ヘイトクライムは核戦争と同じくらい悪しきものなのかもしれません。
ふとそんなことを思ってしまいました。

文/杉山すぴ豊

 

「ウォッチメン」

デジタルセル/レンタル先行配信中!(字幕/吹替)R-15
本作には、一部に 15 歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれています。
2020 年 6 月 3 日(水)ブルーレイ・DVD 発売、DVD レンタル開始(字幕/吹替)R-18
■ウォッチメン 無修正版 ブルーレイ コンプリート・ボックス (3 枚組) ¥13,000 (税込)
■ウォッチメン 無修正版 DVD コンプリート・ボックス (3 枚組) ¥11,000 (税込)
■DVD レンタル Vol.1~Vol.5 (各 2 話収録/全 9 話/各話約 55 分) ※Vol.5 は 1 話のみ収録

※ブルーレイ・DVD(セル・レンタル)は本国放送の映像(無修正版)を収録しています。

【R-18】本作には、一部に 18 歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれています。

【公式サイト】 https://warnerbros.co.jp/tv/watchmen/

【発売・販売元】 ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

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