福間健二監督『パラダイス・ロスト』予告篇+追加画像解禁

【以下プレスリリース文掲載】

 

 

 

亡くなった夫が、いつも見つめているとしたら―?
死者の視線で語られる、人々の再生の物語

『パラダイス・ロスト』は、映画と詩の二つの分野で冒険をしてきた福間健二の、『あるいは佐々木ユキ』(13)、『秋の理由』(17)に続く長篇劇映画第6作だ。

東京郊外の人気のない場所。心臓発作で倒れたひとりの男が死ぬ。彼は山口慎也。仕事はネットの古本屋で、原民喜の小説と木下夕爾の詩が好きだった。妻の亜矢子は、彼の死後、夢で慎也に会い、彼の残したノートの言葉を読み、ときには彼がまだそばにいると感じる。一年が経過。亜矢子のまわりには、友人の佐々木ユキ、その恋人の川村講平、慎也の母信代と異父弟の翔がいる。本作は、パラダイスへの夢を失ったこの世界にどう生きるのか。どう希望をとりかえすのか。夫を失ったひとりの女性と彼女をとりまく人々に問いかける。

この度、解禁された予告篇では、冒頭「ここはパラダイスなんかじゃないけど、人々はへこたれずに生きている」と和田光沙が演じる亜矢子のモノローグが入り、夫・慎也を亡くした亜矢子の日常の姿が捉えられる。そして登場人物たちがカメラ目線で見つめるショットが幾たびか挿入される。福間監督は本作を「死者の見る世界を映画のなかに入れたかった」と語っており、それらのショットは死者の存在を感じた登場人物たちの姿であることがわかる。

 

そして、中盤では、今作が映画初出演となる我妻天湖演じる慎也の父違いの弟、翔が、死者である慎也にむかって「ぼく、亜矢子さんのこと、好きだ!」と叫びボールを投げる。この予告篇には見つめあう二人のカットも捉えられているが、亜矢子と亡くなった夫の弟、翔との関係も気になるところだ。

今回、予告篇と同時に解禁となった追加の場面写真は、慎也と亜矢子が手を繋いでいる、亜矢子の夢と思しきシーン、そして、慎也亡き後に、翔の傍らで亜矢子が微笑んでいるシーンの2枚となる。

その他、小原早織、木村文洋、森羅万象、宇野祥平、佐々木ユメカ、スズキジュンゾ演じる人物たちが亜矢子のまわりにいる生者として登場する。彼らひとりひとりの魅力や存在感も予告篇から十分に感じ取ることができるだろう。また予告篇の後半にかかる印象的な楽曲は、音楽バンド「メノウ」による「メリダ」という曲だ。
詩と映画を行き来する福間健二の最新作『パラダイス・ロスト』をぜひ楽しみにお待ち頂きたい。

 

『パラダイス・ロスト』2019年/日本/カラー/ヴィスタ/DCP/5.1ch/106分
キャスト:和田光沙、我妻天湖、江藤修平、小原早織、木村文洋、森羅万象、宇野祥平、佐々木ユメカ、スズキジュンゾ、松本桂、岡田潔、グラシアス小林、郷津晴彦、外山将平、吉野晶、室野井洋子(映像)
プロデューサー:福間恵子/脚本・監督:福間健二/撮影:鈴木一博/録音:川上拓也/編集:秦岳志/美術:秋山豊之/音楽:メノウ/記録:田中小鈴/ヘアメイク:浅野加奈/メイク助手:原早織/助監督:女池充/監督助手:小関裕次郎、松本桂/演出応援:古畑耕平/スチール:勝野斗太、内田左京/宣伝美術:綜合デザイン研究所・吉祥寺美術学院/宣伝:岩井秀世、松村厚/製作・配給:tough mama
公式URL:https://paralosmovie.net  © tough mama

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