第8回目 『ポリス サーティファイアブル 完全デラックス盤』 【後編】

小宮山雄飛の東京DVDライフ 第8回目 『ポリス サーティファイアブル 完全デラックス盤』 【後編】



文章/小宮山雄飛
画/黒木裕貴
さてさて、前回より熱く語っておりますザ・ポリスの再結成ライブの模様を納めたDVD


『ポリス サーティファイアブル 完全デラックス盤』



 
今回は本編でありますDISK1、すなわちライブDVDについて語りたいと思います。
そうなんです、前回語ったDISK2というのは、あくまでライブDVDのオマケな訳です。
しかしあまりにすごいオマケなので思わず先にそちらを語ってしまいましたが、本来はこちらのDISK1をしっかり語るのが筋というものです。


まず最初にお伝えしておきたいのは、僕は同じツアーの東京ドーム公演に行ったのですが、とにかくこれが僕が一生で見たライブの中でもナンバーワン!と言っていい最高のものだったのです。そして僕だけじゃなく、当時多くの日本のミュージシャンがこのライブに行き、これまた示し合わせたかのようにブログなどで「今まで見たライブの中で一番良かった!」と賞賛していたのです。
仮にもプロのミュージシャン達ですから、自分でもライブをやりますし、他人のライブだってそれこそ年中見てる。そういう人達が口を揃えて「一生で一番良かった」と呼ぶライブなんて、そうありません。



一時期、ミュージシャンの間で
「ポリス行った?」
「すごかったね!」
というのが合い言葉のようになっていた位、本当に誰もが感動したライブでした。


なのですでに内容はほとんど知ってる訳ですが、それでもDVDでさらに何十回と見てしまったくらい、このライブはまさに音楽史に残る最高のパフォーマンスです!


まずライブが始まって1~2曲目、ここでもうすでに通常のライブにおける100%に近い満足を得てしまいます!
3曲目以降はそれこそ恍惚の状態で音に身を任せるだけ。そのくらい最初の2曲で完璧に持っていかれてしまいます。


余談ですが、ポールマッカトニーのライブも同じく東京ドームで見ましたが、これとは正反対でした。
ポールは最初のうちわざとジラして、その代わり本編ラストやアンコールでこれでもかとばかりに「LET IT BE」や「HEY JUDE」など名曲をお腹いっぱいになるまで立て続けてプレイする、終盤盛り上げタイプなのです。


閑話休題
ポリスのライブに戻りましょう。
とにかく1~2曲目!
ほんと、これに尽きる!!


まず当たり前っちゃ当たり前なんですが、ステージに3人が出て来た時点で、もう鳥肌ですよ!
23年ぶりにポリスが揃ったーーー!!
もうここで80%は終了しております。こんだけで1曲も聴かないで帰ったとしても、充分元は取れたでしょう。
そして重要なのは、3人以外が出て来ないという点です。そうです50歳を超えた3人が、この後全ての曲をサポートメンバー無しの3ピースでやろうとしている訳です!これを感じた時点でもう満足度90%ね。
そして、ビックリするのは、サイドや背後にあるはずの大型スクリーンを一切使わずに、広い会場の中ポツンと3人が演奏のみで1曲目『孤独のメッセージ』を始めるのです。


誰もが最初「え?」と思ったはずです。


だって、見えないもん!米粒だもん。はるか遠くに3つの米粒が出て来ただけ。
しかしこれこそがポリスの再結成の意気込みな訳です。
3人が喧嘩しながら6週間の集中リハを終え、いまだ衝突しながら最高の演奏を3人だけで作り上げる、その意思の表れなんです。
もしサポートメンバーやバックコーラスを従え、豪華な映像かなんかで始まったら、この感動は得れなかったでしょう。
何万人のお客さん相手に、3人が演奏と歌だけで立ち向かおうとしている、これこそがポリスの姿なんです。


もうこの時点で鳥肌通り越して感涙です!
99%満足!!あんたらすごい!
しかし、最後の1%は実際問題「このままスクリーン無しじゃ、さすがに米粒にしか見えんよ・・・」という不安。


そして2曲目『シンクロニシティー2』のギターイントロが始まる
「おお、これは!」と思ってるとリズムイン
そして、スティングのイントロの雄叫びへとつながるのですが、スティングが叫んだその瞬間!
サイドや背後の大型スクリーンに、シンクロニシティのアルバムカラーであり、ポリス3人を表す『赤・青・黄』の映像の帯が一斉に映し出されて視界が広がる!!


キターーーーーーー!!!!!


もうこれで100%っつーか、すでに100%越えてメーター振り切りました。
こんなかっこいい始まり方のライブは本当に見た事ありません!


3曲目以降のことはもう語りません、皆さんが実際にDVDで見て楽しんでください。
いやー、ほんとすごいこっちゃ。


ということで、ライブDVDの紹介なのに最初の2曲についてしか語らないという、いささか乱暴ではありますが、でもほんとそこだけ分かってもらって後は余計な解説など無しに、自分で楽しんで欲しいのです。
今回は完璧に情熱と勢いで2回に渡ってポリスのライブDVDを紹介させてもらいました。
いやー、この文章書きながら今見てても、やっぱ興奮するわ、最高です、ふんとに!




小宮山雄飛(ホフディラン)


ミュージシャン
1973年8月14日生まれ
1996 年「スマイル」でホフディランのVo&Keyとしてデビュー。「遠距離恋愛は続く」「恋はいつも幻のように」「欲望」「極楽はどこだ」など、ヒッ ト曲を多発し、FUJI ROCK FESTIVALへの参加、日本武道館でのワンマンライブを成功させるなど、ライブでも活躍。日本のポップシーンにおいて根強い人気を誇る。デビュー以 来、シングル19枚、アルバム9枚(ベスト盤含む)をリリースしている。
絶賛発売中のニューアルバム『ブランニューピース』(DVD付き初回限定盤)に収録されている『恋人たち』『ニューピース』のPVでは、自ら監督を 務めるなど、多才な一面を持つ。2009年7月3日には、渋谷C.C.Lemonホールにて、デビュー13周年記念ライブを行い大成功!その模様を収録し たライブDVD『13年の金曜日』においても監督を務め、11月4日にライブCDとともに同時リリース、絶賛発売中! 
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010 in EZOへの出演も決定!
2010年7月3日(土)
ホフディラン ワンマンライブ
『14年の土曜日』
会場:SHIBUYA-AX
open 18:00 / start 19:00
チケット料金:3980円(ドリンク無し!)
ワタナベイビープロデュースDVD第3弾発売&自ら手売り
ゲスト:ゆってぃ / and more…
問い合わせ:HOT STUFF 03-5720-9999
5/9からの一般発売に先駆けて、HP先行予約を受け付けます!
受付期間   4月19日(月) 12:00 ~ 5月5日(水) 18:00      
  ※専用URL http://eplus.jp/hoff-hp2/   
・ホフディラン HP http://hoff.jp/
・軟式ブログ http://blog.excite.co.jp/yuhi-blog/
・こむぞう http://comzo.cocolog-nifty.com/
・シコウヒンTV http://www.andsmile.tv/
・SHOOT UP http://www.shootup.net/

黒木裕貴(クロキユタカ)
東京生まれのイラストレーター。
CDジャケットや書籍・雑誌、アパレル等で幅広く活躍中。
また、影絵やコマ撮り作品をつくる映像作家としての顔も持つ。
official website http://www.kurokiyutaka.com/
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