台湾映画『バオバオ フツウの家族』初日舞台挨拶リポート

≪STORY≫

「赤ちゃんが欲しい」と、ロンドンに住む2組の同性カップルが協力して妊活を始める。双子を妊娠したシンディは、ひとりロンドンから台湾に戻る。不安と悲しみに満ちた彼女が頼ったのは幼馴染の警官タイ。かねてよりシンディを密かに思っていたタイは、理由も聞かずに自分がお腹の子の父になると言うのだが、シンディの心は癒されない。子供を持って家庭を築きたいと願うシンディとジョアンがようやく待望の子宝に恵まれたのに、なぜ彼女はひとりで帰国したのか…。

【以下プレスリリース文掲載】

本日9月28日(土)、新宿K’s cinemaで台湾LGBTQ映画『バオバオ フツウの家族』が公開初日を迎え、主演の台湾で活躍する日本人俳優・蔭山征彦が、司会のヴィヴィアン佐藤と共に第1回目の上映後に舞台挨拶に登壇した。

大きな拍手に迎えられ登壇した蔭山は、「こんにちは。本日はありがとうございます。僕は台湾に住んで既に20年に経ちます。俳優・脚本家として活躍しています。今まで東京国際映画祭、大阪アジアン映画祭等では自分が出演した作品が上映されることはあったのですが、こうして、正式に作品がロードショーされることは初めてですし、ずっと願っていたことですので、今日は記念の日になります。」と語った。日本と台湾のLGBTに関する皆さんの意識は剥離していないのではという質問に関して、「すごく開放的で町を歩いていても皆さん女性同士、男性同士で手を繋いて歩いていても普通のことです。知り合いに同性愛の男性がいて、クランクイン前にお話を伺って役作りの参考にさせて頂きました。」。また、映画作りに関しても自由な感じなのかと聞かれ「日本と全く違うなと思うのは、狭いので、ステップを踏まないでいいということろがあります。アシスタントディレクターから始まって、一歩一歩上がっているスタイルが日本ではどの業界でもそうだと思います。でも実力と才能があれば、いきなり引っ張ってくれるのが台湾のいいところだと思います。」と語った。

台湾で出演したドラマの演技が認められ、台湾版エミー賞=台湾金鐘奨で助演男優賞にノミネートされ、来週土曜日に台湾で受賞式に出席する。また本作の後、自らが脚本を書いた作品が日本公開されるなど、この秋の活躍が目覚ましく、司会のヴィヴィアン佐藤から「この秋は蔭山フィーバーですね」と聞かれると、「そういわれると賞を獲りたくなってしまいますね(笑)。本当に第一線で活躍する方々と一緒にノミネートされたので、意義のあるものだと思っています。」と少しユーモアを含めつつ答えた。12時10分から始まった上映は、本作らしく老若男女様々な客層で8割方埋め尽くされていた。

5月にアジアで初めて同性婚が認められた台湾から届いた本作は、2組の同性カップル4人が協力して、「赤ちゃんが欲しい!」と妊活をし、家族になる物語。

過去、『青春神話』『ウェディング・バンケット』『藍色夏恋』『僕の恋、彼の秘密』『花蓮の夏』『GF*BF』など、特に青春映画にてLGBTを描いた秀作を生み出してきた台湾だが、本作に描かれるのは、同性を愛することに逡巡して悩める高校生を中心とした若者たちの姿ではない。すでにそのステップを超え、社会の軋轢や、理解することが難しい親たちとの確執と対峙しながら、自由な形で自らの幸せを力強く掴もうとする4人の主人公達が爽やかに描かれ、心を打つ。

監督:謝光誠(シエ・グアンチェン)≪第1回長編監督作≫

出演:雷艾美(エミー・レイズ)、柯奐如(クー・ファンルー)、蔭山征彦(カゲヤマユキヒコ)

蔡力允(ツァイ・リーユン)、楊子儀(ヤン・ズーイ)

2018年/台湾/97分/1:1.85/原題:親愛的卵男日記 英題:BAOBAO

公式サイト:www.baobao.onlyhearts.co.jp

Facebook: fb.me/baobaomovie twitter:@baobao_movie Instagram:@baobao_movie

配給:オンリー・ハーツ/GOLD FINGER

協力:GENXY/ビームス 後援:台北駐日経済文化代表処台湾文化センター

©Darren Culture & Creativity Co.,Ltd

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