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【連載コラム】鶴岡亮のデンジャーゾーン!  第三回 突貫取材!ジェフリー・マーティンさんのお話・読み聞かせ会をアポなしで取材してみた!

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【取材・文・鶴岡亮】

盆休みの終日に、筆者は仕事の疲れと共に本を買うために地元の大阪府和泉中央・イズミモール3Fの木下書店に立ち寄ってみると、何やら幼児の笑い声が鳴り響いていた。

笑い声のする方向を見ると、男性が幼児達に絵本の読み聞かせを行なっていた。

男性の読み聞かせは巧みで、彼が声を上げながら身振り手振りをすると、呼応するように幼児達はリアクションを起こし、一種の“イリュージョン”を展開しているように見えた。

筆者はその目を引く読み聞かせ術に興味を持ち、アポ無しの突貫取材を試みた。






インタビュー必須のレコーダーも持たずに、電源10パーセントの質の悪い旧式スマホと、あり合わせのボールペンと手帳を握り締め、アポ無しだと嫌な顔をされるだろうと思いながら取材に向かったのだが、代表の奥村 傳氏(NPO法人 絵本文化推進協会・理事長)、読み聞かせを行なっていたジェリー・マーティン氏(NPO法人「絵本で子育てセンター」の絵本講師)、今回のイベントを協賛して頂いた木下 秀雄氏(有限会社木下書店・代表取締役)、読み聞かせイベントの御手伝いをして頂いた桃山学園・読み聞かせ部の部員の方々が快く承諾して頂き、本記事を制作させて頂く事になった。


[ジェリー・マーティン氏の経歴]



アメリカ合衆国産まれ。

カルフォルニアの大学で日本語、日本文化を修了。現在は日本で英語講師及び講師トレーナー、NPO法人「絵本で子育てセンター」の絵本講師として活躍中。日本全国で「バイリンガルお話会」、絵本講座を開催している。英語の時間すずき出版)バイリンガル絵本シリーズの英語担当、自作絵本に英語教「Learning with Leon」シリーズもある。

ジェリー氏はあの「セサミストリート」の絵本シリーズの日本語監修も行なっており、今回の読み聞かせイベントで使用した絵本も、セサミ50周年を記念したイマジネーション社の「まちのなかよしパーティ」で、今月でジェリー氏が監修したセサミ本は「やったね、ゾーイ」で5冊目である。



[読み聞かせイベントの反応]






イベントでは、幼児達は集中力を切らすこと無くジェリー氏の読み聞かせに注目していた。普通の幼児なら騒いだり歩き回ったりするだろうにそうした状況は無く、ギャラリーの園児達はジェリー氏の読み聞かせ術に取り込まれていた。驚いたのは読んでいる絵本が英語教育用教材の絵本であり、ひらがな覚えたての幼児には厳しい内容ではないか?と思っていたが、ジェリー氏の「これは何て読む?」と言った質問に、幼児がしっかりと本に書かれてるアルファベットを楽しげに発声していたのだった。筆者の親戚の子供達は本読みどころか、親の単純な云う事すら聞かないので、読み聞かせのプロは流石にレベルが違うと思い知らされた次第である。

読み聞かせイベント終了後には本購入者にジェリー氏のサインと記念撮影が行われ、和かに参加する親子連れが多かった。



[イベントで使用した絵本の魅力]



ここで、ジェリー氏に読み聞かせイベントで使用したセサミストリートの絵本「まちのなかよしパーティ」「こんなとき、どうするの?」「エルモとどうぶつえんにいこうよ」の魅力を伺ってみた。

ジェリー氏「セサミストリートは50年の歴史を持つ人気コンテンツです。子供教育番組として作られているのですが、多様性を認めるのに非常に積極的で、様々なタイプのキャラクターが存在します。肌の色が様々なキャラクター、見た目が異なるキャラクター、片親が居ないキャラクター、最近では自閉症を持つキャラクターも登場しています。環境問題や社会問題にも古くから取り組んでおり、非常に先駆的なコンテンツなのです。今回使用した絵本達もそうした多様性を重視する内容になっており、基本は英語教育用の本なんですが、道徳的な教育にも最適だと思います。」

筆者はこのコメントに、昨今ハリウッド映画にみられる「多様性を認める」テーマを、セサミは子供番組で有りながらもとうの昔に着手済みであり、その思想を受け継いだこの絵本シリーズの教育的価値を「キッズモノ」と云う括りで馬鹿にしてはいけないと認識させられた。絵本の絵柄も可愛らしく、子供のみならずかわいいもの好きの大人の鑑賞に堪えうるものになっている。


[ジェリー氏の読み聞かせ術]

イベント終了後に、今回のイベントにお手伝いとして参加した桃山学園・読み聞かせ部の学生さん達を交えて、ジェリーさんと小さな質疑応答回が開かれたのでその模様をお伝えしよう。

読み聞かせ部の学生さん方「読み聞かせの魅力について教えていただけませんでしょうか?」

ジェリー氏「読み聞かせは単なる本読みではなく、子供達との“コミュニケーションツール”としての魅力があります。昨今は子供でもスマホ弄りに没頭してる子が多いですが、そうした機械に対する一方的な無機質なアクションでは人と人とのコミュニケーション能力は育まれません。それに対して読み聞かせは、読み手が君はこれ何て読む?どう思う?と尋ねると子供達の反応が返ってくるので、今のスマホとにらめっこしてる子供が多い時代にこそ、コミュニケーション能力の育める読み聞かせは必要だと思います。」

読み聞かせ部の学生さん方「子供達に読み聞かせをするコツを教えていただけませんか?」

ジェリー氏「子供達は大人と比べて集中力が短い為、こちらが読んでる絵本の内容に注目させなければなりません。良く絵本を読む前に手遊びをしてから本を読む方法が実践されてますが、あれはオススメしません。手遊びで集中力がキレて、本を読む頃には走り回っていますからね(笑)大事なのは絵本を読み聞かせつつ、体を動かしながら読み聞かせをしたり、質問を投げかけたりする事です。そうする事によって単なる本の朗読を聞かせるだけでなく、読み聞かせに“参加”させる事ができるのです。」

読み聞かせ部の学生さん「読み聞かせ用にどういう本を選べば良いですか?」
ジェリー氏「テーマを決めてそれに沿った本選びをした方が良いと思います。さっきも言ったように子供は集中力が短いので、バラバラの内容の絵本を読み聞かせすると、気が散り易くなってしまうので最後まで聞いてくれません。それに出来る限り絵でわかりやすい内容のモノにした方が良いと思います。情報量が多過ぎる本は子供達がその内容を処理できずに、集中力を著しく削いでしまいますからね。ボリュームの長い本の読み聞かせも相当な技術力が要るので短めの本から初めて、長めの本へスキルアップしていった方が良いでしょう。」

最後に代表の奥村氏が「いつか学生さん達とジェリーで読み聞かせコラボをやってみたらどうか」と提案が出され、ジェリー氏は「関西圏は読み聞かせをしている人達が多いのでまた一緒に仕事をしたいですね!」と前向きな姿勢を示し、記念に部員の方々にサインをプレゼントし質疑応答回は終了した。



唐突な突貫取材でご迷惑をおかけしましたが、ジェリー氏の絵本講師という職業の存在や、セサミストリートの制作方針を投影した絵本の存在や、読み聞かせ術の方法等、得られたモノが多く満足度の高いインタビューになりました。最後に突貫取材に応じてくれたジェリー・マーティン氏(NPO法人「絵本で子育てセンター」の絵本講師)、奥村 傳氏(NPO法人 絵本文化推進協会)、木下 英雄氏(有限会社 木下書店 代表取締役)に感謝の意を表明します。ありがとうございました。

ジェリー・マーティンさんが活動する絵本講師公式サイト
https://www.busybeebooks.jp/

奥村 傳さんが所属するNPO法人 絵本文化推進協会公式サイト
https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/013012595

木下 英雄氏が代表取締役を務める木下書店公式サイト
https://www.ecoll-izumi.com/shop/tenpo/index.php?mode=show&seq=56

今回紹介した絵本を製作しているイマジネイション・プラス公式サイト
https://imaginationpluspress.com/booklist/

今回紹介したセサミストリートはユーチューブチャンネルで配信中
https://www.youtube.com/watch?v=Y5y8KWk6cHc                  

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