韓国産ゾンビ映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』の序章を描く長編アニメ『ソウル・ステーション/パンデミック』日本公開決定!


2016年韓国興行収入ランキング第1位に輝いた「新感染ファイナル・エクスプレス」のプロローグとなる映画『ソウル・ステーション/パンデミック』が、今秋より新宿ピカデリーほか全国公開することが決定した。

正体不明のゾンビウイルスが拡散したソウル駅周辺を、ただ生存のために逃げ惑う人々、武力で封鎖しようとする政府。パニック、サスペンスと映画的要素を積み重ね、現代の病理を批評性を持って描いた渾身のアニメ!

2016年の韓国映画界は1本のゾンビ映画の話題で持ちきりだった。ソウル発プサン行きの韓国高速鉄道KTXの列車内で発生した感染パニックの凄まじい恐怖を、怒濤のサバイバル・アクションとして実写化した『新感染ファイナルエクスプレス』は、昨年夏に同国で封切られるや大反響を呼び起こし、1100万人以上の観客動員を達成する歴史的な大ヒットを記録した。カンヌ国際映画祭をはじめとする世界18の映画祭で上映されて好評を博し、日本での公開も決定、さらにハリウッドでリメイクされるとのニュースも飛び交っている。

まるで突然変異のように韓国に出現した本格的なゾンビ・ホラーに誰もが驚いたが、実はそれには重要な“伏線”があった。『新感染ファイナルエクスプレス』で鮮烈な実写長編デビューを飾ったヨン・サンホ監督は、もともと知る人ぞ知る気鋭の社会派アニメーション作家。校内暴力を題材にした『豚の王』(11)、新興宗教を扱った『フェイク』(13)で国内外の高い評価を得てきた。そのヨン監督が長編アニメ第3作として完成させたのが、『新感染~』 の前日譚にあたる『ソウル・ステーション/パンデミック』である。

ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭シルバークロウ賞、アジア・パシフィック・スクリーン・アワード最優秀長編アニメ賞に輝いたほか、数多くの映画祭で絶賛を博した『ソウル・ステーション/パンデミック』は、ソウル駅周辺で勃発した感染パニックの始まりを描き、『新感染ファイナルエクスプレス』の冒頭へと連なる物語である。いわゆる“プレクエル”として『新感染~』に圧倒された映画ファンの興味をかき立てるとともに、本作は単独の長編アニ メとしても並々ならぬ完成度の高さを誇っている。このジャンルの巨匠ジョージ・A・ロメロの一連の作品が鋭い文明批評をはらんでいたように、借金を抱えた元風俗嬢、勤労意欲をなくしたヒモ男、さらには路上生活者を主要キャラクターに設定し、彼らを取り巻く残酷な現実をスリリングかつ容赦なく描いていく。

格差社会における階級間の断絶、いざ肝心なときに市民を救ってくれない国家権力の機能不全、極限状況下に 露わになる人間のエゴの醜さ。これらの痛烈なエピソードを盛り込みながら、社会の底辺であえぐ主人公たちの孤独と絶望をあぶり出す、ヨン・サンホ監督の巧妙にしてリアルなストーリーテリングに引き込まれずにいられない。そして高級マンションのモデルルームを舞台にした皮肉たっぷりのクライマックスでは、誰もが言葉を失うで あろう予測不可能なひねりが炸裂する。 庶民の心のよりどころである“家”を寓意をこめて、ヒロインのあまりにも切ない魂の叫びを伝える衝撃的なエンディングは、しばし忘れられないほどの深い余韻を残す。まさしくゾンビ映画 というジャンルの可能性を押し広げ、現代社会を生きる私たちの胸をえぐる、恐るべき問題作の登場である。

【ストーリー】
起きていることは現実だ!世界の終わりは、ここから始まる。へスン(声:シム・ウンギョン)は奴隷的な風俗店での生活から逃げ出して、現在は甲斐性のない恋⼈キウン(声:イ・ジュン)と暮らしているが、キウンが稼ぐ術も、オンラインでヘスンに体を売らせることしかなかった。そのことでケンカし、ひとりで夜のソウルをさまようへスン。その頃、ソウル駅では、血まみれのホームレスが息絶えた後、生き返り、人を襲い、食らいつき始める。ゾンビが人を襲い、襲われた人がゾンビとなってまた人を襲う。犠牲者は瞬く間に増え、パンデミックの発生を知ったキウンは、ヘスンの父と名乗る男(声:リュ・スンリョン)とへスンを探す。一方、政府はソウル駅周辺を封鎖し、事態を終息させようとするのだが…。

『ソウル・ステーション/パンデミック』
2017年、秋 新宿ピカデリー ほか全国ロードショー!
配給:BROADWAY

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