第20回 「ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワード」 受賞作品発表!

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映画賞レースの先陣を切って発表されるゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワード(以下ゴッサム・アワード)。メジャー配給会社の作品を含まないこの映画賞は今回で20回目を迎え、今年11月29日月曜日にウォール街で受賞作品が発表された。
作品賞、ドキュメンタリー映画賞、ブレイクスルー俳優&監督賞等からなる7つのカテゴリーに分かれ受賞を競うゴッサム・アワード。今年は大ヒット中の映画『イージーA』の夫婦役で見事なコンビネーションを見せたスタンリー・トゥッチとパトリシア・クラークソンが司会を務め、ビル・マーレイ、アン・ハサウェイ、イーサン・ホーク、スティーヴ・ブシェミ、メリッサ・レオ等錚々たる顔ぶれがプレゼンターとして参加した。
メジャー作品を対象としないため、1月以降に行われる賞レースの数々には特に影響を与えるわけではないが、昨年は作品賞とアンサンブル・パフォーマンス賞(特定の俳優にではなく、作品全体の演技を評価する)で第82回アカデミー賞を賑わわせた『ハート・ロッカー』が受賞している事もあり、今年のゴッサム・アワードの行方は特に注目を集めた。
また、本映画祭では長年に渡りインディペンデント映画製作に貢献した数人に、生涯貢献賞を与えており、ダーレン・アロノフスキー(映画監督)、ロバート・デュバル(俳優)、ジェームズ・シェイマス(映画プロデューサー)、ヒラリー・スワンク(俳優)がそれぞれ受賞した。昨年は、女性映画監督として初めてアカデミー監督賞を手にしたキャスリン・ビグローが生涯貢献賞を受賞しているため、『レスラー』ではアカデミー監督賞にノミネートされなかったアロノフスキー氏のノミネートが非常に濃厚になった。
『ブラック・スワン』『ブルー・ヴァレンタイン』『ザ・キッズ・アー・オール・ライト』『レット・ミー・イン』『ウィンターズ・ボーン』と、どれも評判の良い今回の作品賞候補に選ばれた5作品。そんな中、作品賞を手にしたのはサンダンス映画祭でもグランプリを受賞した『ウィンターズ・ボーン』だった。オザーク山地を舞台にした女子高生の葛藤の物語はその他にもアンサンブル・パフォーマンス賞を受賞し、昨年の『ハート・ロッカー』と同じ運命を辿るのか、来年の賞レースを俄然楽しみにさせる結果となった。
以下が第20回ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワードの受賞作品
作品賞:『ウィンターズ・ボーン』
ドキュメンタリー映画賞:『ザ・オース(原題:The Oath)』
ブレークスルー監督賞:ケヴィン・アッシュ(『ホーリー・ローラーズ(原題:Holy Rollers)』)
ブレークスルー俳優賞:ロナルド・ブロンスティン(『ダディー・ロングレッグズ(原題:Daddy Longlegs)』)
アンサンブル・パフォーマンス賞:『ウィンターズ・ボーン』
近所の映画館では上映されてない作品賞:『リトルロック(原題:Littlerock)』
観客賞:『ウェイティング・フォー・スーパーマン(原題:Waiting For Superman)』
海外レポーター:岡本太陽

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